石像亀甲神社の道祖神神体(せきぞうかめのこうじんじゃのどうそしんしんたい)
♪サイノカミさん十五日、おせ(大人)らちゃまいるが、子供らちゃまいらんか♪
旧暦12月15日の未明、寒い道を女の子は団子の入ったワラヅト、男の子はワラヅトを背負ったワラ馬を持ってサイノカミさんに急いでお参りしました。お参りに行くのが早いほど授かる幸せも多いといわれるからです。
道祖神は幸神、塞神、道陸神ともいわれる民間信仰で、西伯耆では「サイの神さん」と呼び良縁や子どもの成長を祈願する神様として親しまれています。自然石に男女の神様を刻んだご神体が多いのが特徴で、高麗山麓を中心に約350体あり、そのうち米子市内では100体以上が確認されています。
亀甲神社境内には男女の神様を浮彫りや線彫りしたものをはじめ、和歌を刻んだものや男根状のものなど9体があります。また指定外ではありますが、平成2年にはタキシード・ウエディングドレスのカップル像などの2体が加わりました。米子市内で一番数が多く種類も豊富です。
「亀甲」という地名は、昔この地に瑞祥(めでたいしるし)を現わす白い亀(ハクキ)が上陸したので、国の名を「母木」から「伯耆」に改めたことにちなんで「亀甲」とよばれるようになったと「伯耆民諺記」では伝えています。

掲載日:2021年2月9日