市指定有形文化財 木造狛犬

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市指定有形文化財 木造狛犬

木造狛犬(もくぞうこまいぬ)

神社に行くと、よく石造の狛犬を見かけますが、木造の狛犬は県内では数が少なく、市内では現在のところ8社で確認されているだけです。八幡神社の狛犬は、安土桃山~江戸時代初期の製作と推定され、造形的にも製作された年代の特徴をよく表し、歴史資料として貴重なものです。

頭髪は、()(ぎょう)は先端がカール状の6束の巻き毛で、(うん)(ぎょう)はバナナ状の束の直毛で作り分けられ、阿形、吽形ともにオス形を表し、吽形は角を持っています。阿形は前足をやや前後に構え、顔を少し左側に向けて、大きく胸を張った動きのある姿を表し、吽形は顔を少し右下に向け、腰を落とした静かな姿を表しています。口の奥に赤色、舌に朱色、巻毛に緑色、目に墨色、腹部に朱色などがわずかに残ることから、当初は全体に彩色された華麗な像であったと考えられます。


左:吽形 右:阿形

掲載日:2021年2月9日