潮止め松(しおどめまつ)
潮止め松は、鳥取大学医学部付属病院構内にある黒松群です。指定時には15本ありましたが、台風や大雪による被害を受け、現在は11本が残っています。
これらの松は、今から約400年ほど前の江戸時代初め、米子城築城の際に防潮林として植栽されたと伝えられています。当時、このあたりは海岸線で、松の向こうには中海がひろがっており、潮風から城下を守る役割を果たしました。
潮風を受ける環境で育ったため、やや細身で、幹が内陸側に傾いたものもありますが、長年風雪に耐えてきた姿は、美しく貫禄十分です。大きいものでは幹周2メートル、樹高20メートルを超える松もあり、県内では大山寺参道の並木松と並ぶ名松です。
古の米子城の姿を知るこの松は、米子の古い歴史を物語る貴重な存在といえるでしょう。
掲載日:2023年9月12日