がいなロード通信【第27号】

本文にジャンプします
メニュー
がいなロード通信【第27号】

がいなロードの屋根工事が行なわれました。

がいなロードでは、通路内や外装の工事だけでなく、屋根の工事も着々と進められています。
今回は、普段なかなか見ることのできない、この屋根工事について紹介したいと思います。

がいなロードの屋根は、両端を除き大部分が傾斜のほとんどない平らな屋根(陸屋根)となっています。

がいなロード屋根の写真

取材時は、天井に敷いたデッキプレート(薄い鉄板)の上に断熱材を敷き、その断熱材の上に防水シートを敷いて留める作業が行なわれていました。
写真の手前右側で波を打っているように見えるのがデッキプレート、手前左側が断熱材を敷いた箇所、そして奥が防水シートの設置が終わった箇所です。

   がいなロード屋根の写真

線路の上空部分はすでに防水シートが敷き詰められていましたが、留め具が見当たりません。一体どうやって貼り付けているのでしょうか。
シートを敷く前、断熱材をデッキプレートに固定する際に、IHディスクと呼ばれる金属を一緒に取り付けます。このIHディスクには接着剤が塗布されており、敷き詰めた防水シートの上から加熱することで接着剤が溶け、シートがディスクと接合するという仕組みになっています。

     IHディスクの写真 

シートの上から加熱するとシートが傷んでしまいそうですが、IHディスクの名前どおり、IHの原理を利用して金属製のIHディスクだけを加熱するため、シートを傷つけることなく接着を行なうことができます。IHの技術がこんなところにも使われているのは驚きですね。

ところで、なぜ、がいなロードは陸屋根となっているのでしょうか。
一番の理由は、積もった雪が下に落ちないようにするためです。雪庇(屋根からせり出した雪の塊)が架線に落ちて断線したり、線路を塞いで列車運行に支障をきたすことを防ぐのが主な目的です。

  がいなロード北側からの写真 

こちらは防水シートを張り終えた後の写真ですが、遠くから見ると屋根の大部分が平らになっているのがよくわかります。
また、雪の問題だけでなく、設置後のメンテナンスがシートの張替えで済むので、列車の運行に支障の出る大掛かりな改修工事を要しないことや、軽量なので梁の数が減らせてコストダウンが図れるなど、利点がたくさんあります。

がいなロードは、令和5年7月29日(土曜日)に供用開始します。
供用開始に向け、今後もますます変化していく米子駅の様子にご注目ください!

 

リンク … 米子駅周辺整備スケジュール

掲載日:2023年5月2日