市長定例記者会見(令和5年7月25日)

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市長定例記者会見(令和5年7月25日)

令和5年7月29日(金曜日)

内容

  • おくやみハンドブック」の発行について

  • 「キャッシュレスで応援!よなごプレミアムポイント還元事業」の開始について

  • 米子市デジタル活用臨時支援窓口の設置について

     

幹事記者:

ただいまより米子市長定例記者会見を始めます。それでは、市長、よろしくお願いします。

 

市長:

おはようございます。本日は、私から3点ほど皆様にお知らせをいたします。

 

【資料】新しいウィンドウ・タブが開きます【資料】「おくやみハンドブック」の発行についてPDF 649キロバイト)

 

まず1点目ですが、「おくやみハンドブック」の発行についてのお知らせでございます。
お手元の資料の1番に概要を記載しております。昨年の10月より本庁舎1階におくやみコーナーを設置しご利用いただいておりますが、このたび「おくやみハンドブック」という冊子をつくり、ご親族の方がお亡くなりになられた後の手続をより一層スムーズに行えるような工夫をいたします。
「おくやみハンドブック」は、おくやみコーナーの案内や手続チェックリストといった内容を充実させ、できるだけ遺族の方が漏れなく手続ができるようになっています。これまでは遺族の方にとって、様々な窓口を行ったり来たりするのが、一番の負担だったと考えております。なるべく一度に必要な手続ができるよう、チェックリストなどを活用いただき、一気通貫で手続ができるように工夫をしております。
また、手続の中には例えば保険証等の返納といったものがございます。遺族の方にとって、亡くなられた方がどんな保険証を持っていたのか分からないこともありますので、本市では冊子の中にサンプルの写真を掲載することで、名称のみならず色や形なども分かりやすくお知らせをするよう工夫しております。
また、市以外の手続のチェックリストも掲載しております。例えば相続税がかかる方であれば国税の手続といったものもリストに入れ、利便性を高めております。
その他の記載内容といたしましては、各種証明書や相続税の手続に必要な家系図なども掲載しております。
発行時期は、資料の2番に記載しておりますが、令和5年8月初旬から市民二課のおくやみコーナーにて配付し、そのほか総合案内や市内の公民館にも設置をする予定としております。また、ホームページにも掲載をし、どこからでもアクセスできるようにしたいと思っております。
発行した経緯についてですが、冒頭に申し上げたとおり、ご親族が亡くなられた後の手続は、人生にそう何度もあるわけではございません。人によっては一生に一度ということもあり得ます。そうしたとき、どういった手続をどこでしたら良いか、なかなか分からないことが多いですので、おくやみハンドブックを利用していただくと共に、昨年10月より設置しました、おくやみコーナーも活用いただくことで、より一層スムーズに手続ができると思っております。
参考におくやみコーナーの概要や実績を資料に掲載しております。実績につきましては表のとおり、着実にご利用いただいておりますし、利用された方からの評判も非常に良く、好意的な意見を多々いただいております。別紙におくやみハンドブックのサンプル画像も添付しております。
この話題については、一旦以上とさせていただきます。

 

【資料】新しいウィンドウ・タブが開きます「キャッシュレスで応援!よなごプレミアムポイント還元事業」の開始についてPDF 116キロバイト)

 

続きまして、2点目のお知らせでございます。「キャッシュレスで応援!よなごプレミアムポイント還元事業」の開始についてお知らせをいたします。

6月定例会の補正予算で承認いただいた事業ですが、キャッシュレスによって地域経済の活性化のための消費喚起、あるいは物価高騰に伴う生活支援、そして事業所の生産性向上等を目的に市内の対象店舗でJ-Coin Payによる決済を行った方に対してポイントを20%還元いたします。事業概要をご覧いただきますと、還元総額として2億円の予算を承認いただいております。実施期間は8月1日(火曜日)から10月25日(水曜日)と考えておりますが、期間内に還元総額が2億円に達したところで終了する予定になっております。
還元の上限額は1ユーザー当たり2万円です。還元率は決済額の20%となっており、簡単に申し上げると、10万円の買物をすると20%分に当たる2万円のポイントが還元される形になります。ポイント付与日は決済日から5日後ということで、比較的早くポイントが付与されるようになっております。ただし、ポイントには有効期間がございまして、付与された日の翌々月末までとなっています。
対象店舗等については資料の2番をご覧ください。まず、このJ-Coin Payについての説明ですが、コード決済のシステムを採用しており、7月10日の時点で米子市内のユーザー数は約4,600人となっております。また、対応店舗数は約1,600店舗となっております。私もダウンロードし利用してみたのですが、必ずしもメジャーな決済方法ではありませんので、もっと利用していただけるようPRをしながら、この事業を進めていきたいと考えております。
J-Coin Payを採用した理由については、資料の3番に記載しております。一番大きな理由は、還元したポイントの使い道が、市内の店舗のみに限定できるところです。ポイント還元をする仕組みのあるキャッシュレス決済は様々ございますが、基本的に付与されたポイントは全国どこでも利用することができます。このJ-Coin Payは還元されたポイントを市内限定で使えるよう設定できるため、消費の底上げや生活支援に有効的に働く可能性が高いと考えます。また、今後この事業で成果が出れば、他の様々な事業にも応用できると考え、今後を見据えた上で採用いたしました。
また、事業者の負担する決済手数料はJ-Coin Payでは1.5%となっています。同種の他のサービスでは手数料が2~3%となっておりますので、J-Coin Payが事業者にとって負担が少ないことがご理解いただけるかと存じます。決済によって付与されるポイントは、消費者側には単なるプラスに見えるのですが、実は事業者が手数料を負担し、その手数料の中からポイントを還元する仕組みとなっております。
加えて、事業者にとっては、売上金の精算頻度が高いことも大きなポイントです。決済後に精算が行われるのですが、その頻度が高いと、事業者にとっての資金繰りにも有効であると考えております。
さらに、チャージした金額を預金口座に戻す際の手数料も無料となっております。J-Coin Payにはこういったメリットがありますので採用いたしました。
資料の4番ですが、この事業のデモンストレーションをさせていただきたいと思っております。8月1日(火曜日)、事業開始の初日でございますが、午前9時30分から記載の場所で私が実際にJ-Coin Payを利用してみたいと思っておりますので、可能でしたら取材をしていただければと思っております。
私の横にポスターを縮小したものを置いておりますが、このポスターがJ-Coin Payが使えるお店の目印となっております。以前、私がタクシーに乗車した際、J-Coin Payを利用しようとしたところ、「そんな決済手段、ありましたっけ」と運転手さんに言われました。「ここ書いてありますよ」と言ったら「利用される方が少ないので分かりませんでした」と話されました。これからは、ぜひ皆様に様々な場所で利用していただき、有効活用していただけたらと思っております。
一旦この話題は以上とさせていただきます。

 

【資料】新しいウィンドウ・タブが開きます米子市デジタル活用臨時支援窓口の設置について(PDF126キロバイト

 

3点目、最後となりますが米子市デジタル活用臨時支援窓口の設置についてお知らせをいたします。

先ほど申し上げたキャッシュレス決済を用いたものなど、スマートフォンを活用した事業が本市でも増えてきております。例えば、フレイル予防対策ではアプリを活用した政策を行っております。こうした中、スマートフォンに不慣れな方を対象とした窓口が必要であろうと、6月定例会で予算を承認いただきました。
資料の1番の概要についてですが、窓口ではアプリのインストールの補助や利用方法のサポートなどを行わせていただく予定です。フレイル予防アプリやキャッシュレス決済J-Coin Payなどをダウンロードし、利用いただけるようアドバイスさせていただくことを考えております。
設置期間についてですが、現時点では8月1日(火曜日)から10月31日(火曜日)まで開設を予定しております。開設時間は午前9時から午後4時で、場所は本庁舎1階のスマート窓口付近に開設いたします。
窓口の利用方法ですが、原則は電話予約をしていただきたいと思っております。予約がない場合も受け付けますが、予約者を優先させていただきます。利用時間は1組30分程度を想定しております。ご相談の際は、スマートフォンをお持ちいただきますようお願いいたします。
別途、取材について時間を設けたいと思ってございます。8月1日(火曜日)、先ほどの「キャッシュレスで応援!よなごプレミアムポイント還元事業」のデモンストレーションと同日となりますが、時間帯が重ならないように調整をさせていただいております。午前11時から1階のスマート窓口付近で相談を受ける様子を撮影できるよう設定しておりますので、こちらも取材をしていただければと思っております。
その他の項目ですが、相談窓口が仮にあまり利用されなかった場合は、例えば公民館などでの出張相談を検討しております。現在は市役所本庁舎1階と場所を限定しておりますが、相談件数が少ないようであれば、出張相談も検討させていただきます。
この話題については以上とさせていただきます。皆様からご質問を伺います

 

記者:

では、質疑に入ります。
まず「おくやみハンドブック」の発行について質問があればお願いいたします。

記者:
「おくやみハンドブック」に関して2点質問があります。
まず、1点目です。おくやみコーナーが昨年設置されましたが、利用するための予約方法は、どうなっているのでしょうか。

市民二課長:
2つの方法がございます。ホームページからの予約と、電話での予約を受け付けております。

記者:
米子市のホームページからということですか。

市民二課長:
はい。予約できるページが市のホームページ内にございます。資料に添付しておりますが、予約方法は市ホームページからとっとり電子サービスにアクセスしていただいて予約をしていただく方法、電話予約をしていただく方法の2つです。

記者:
2点目です。今回の「おくやみハンドブック」の発行についてですが、ほかの市町村でも同様の取組をされておられます。米子市として、このタイミングで事業を始められようと思われた理由と経緯について、改めてお伺いします。

市民二課長:
発行した経緯についてですが、おくやみコーナーを利用いただいている皆様からは、手続が大変便利になりとても助かっているという声を多数いただいておりました。
一方で、死亡届を出された際、その後の手続に関する案内用紙をお渡ししておりましたが、ご遺族の方から「どういった手続をして良いのか分からない」、「米子市以外の手続はどういったものがあるか分からない」といった声をたびたび聞いておりました。
ハンドブックを発行した理由は、こうした声に応え、手続を分かりやすく理解していただくことで、遺族の皆様がより安心して円滑にサービスを利用していただけるようになると考えたからです。

記者:
おくやみコーナーを利用された方々の声に応え、よりスムーズに分かりやすく手続を進めていただくために、冊子にまとめられたということですね。

市民二課長:
はい。

記者:
おくやみハンドブックですが、サンプルでも構わないので実物がないでしょうか。

市民二課長:
サンプルを数冊準備しております。ご覧いただくことはできますが、記者の皆様にお配りできるだけの冊数はございません。


記者:
写真を撮ることは可能でしょうか。

市民二課長:
はい。可能です。

市長:
写真が撮れるよう、後でご提供をいたします。

記者:
お願いします。市政記者室に置いていただけますでしょうか。

市民二課長:
承知しました。

幹事記者:
では、「キャッシュレスで応援!よなごプレミアムポイント還元事業」について、各社、ご質問をお願いします。

記者:
後で結構ですので、数字や店舗の形態の確認をさせてください。また県内、全国でどれ程度珍しいのか教えてください。

記者:
スマートフォンをお持ちでない方には、ポイントの還元はされないのですが、その辺りについて何かお考えのことはありますか。

市長:
生活支援に関しましては、これまで様々な手段で行ってまいりました。6月定例会におきましても、物価高騰支援になりますが、各業界団体ごとに、それぞれ事情に合わせた支援策を上程し、可決いただきました。今回はキャッシュレスという形で支援をさせていただきますが、これまで行った支援の大半が、例えば低所得者の方を対象にしたものなど、市民全体を対象にしたものではなく、一定の属性を持った方に対する支援となっておりました。これまで低所得者には当たらなくても、それなりに生活が厳しいというお声があったことは事実です。したがって、今回は、スマートフォンをお持ちでないと事業の対象になりませんが、スマートフォンをお持ちであり、今まで恩恵がなかった方に対して、しっかりと支援を広げることができるであろうと考えています。
また先ほど申し上げましたが、仮にこの事業でキャッシュレス決済が多く使われるようになりますと、一種の地域通貨としても利用できますので、今後の政策に応用が利くのではないかと考えています。例えば、ウオーキングイベントを開催しようとしたとき、コースの途中にQRコードを用意し、読み取るとポイントが付与されるといったような、健康マイレージとしても利用できると思います。他にもボランティアポイントといったような地域通貨としても応用が可能です。このような事業にもチャレンジしてみたいという思いがありましたので、今回、この事業を進めさせていただいたところです。この事業とセットになりますが、もう一方のデジタル活用臨時支援窓口にてスマートフォンに不慣れな方に対して支援をさせていただくことも考えております。

記者:
いわゆる買物券ではなくて、キャッシュレス決済を初めて取り組む背景にはどういったことがあるのでしょうか。

市長:
幾つかの目的を複合的に目指した取組となっております。ベースにあるのは、やはり物価が高騰する昨今、様々な影響が出ておりますので、生活支援をしたいという理由があります。しかし、ただ単純に金銭を支給する方法ではそのまま退蔵される可能性がありますので、しっかり利用していただけるような形を取りたいと考えました。
過去にはプレミアム付商品券を紙ベースで発行するなど行いましたが、非常に事務手続に時間や費用を要します。このたびキャッシュレスで事業を行うことで、我々も生産性の向上を図ることができますし、また、事業者側にとっても、キャッシュレス決済の導入が進むと、国内外の観光客といった現金を持たない方などに対し、適切に売上機会を確保していただくことにつながると存じます。
何よりも、キャッシュレス決済により付与されるポイントが市内限定で使えるというメリットがございますので、確実に市内の消費を下支えできると考えております。
このように複数の目的を組み合わせ、このたびの「キャッシュレスで応援!よなごプレミアムポイント還元事業」を実施することとなりました。

記者:
システム的な課題は何でしょうか。

市長:
本事業の中で利用するJ-Coin Payは、必ずしもメジャーなキャッシュレス決済ではないことです。J-Coin Payを多くの市民の皆様にダウンロードしていただき、お使いいただくことが大変重要だと考えており、それが一番大きな課題です。

記者:
先ほど、観光客の話もありましたが、対象者を米子市民に限定しないことにはどんな狙いがあるのでしょうか。

市長:
米子市外からいらっしゃった方が市内で買物などに利用いただくことも想定しております。これは消費の下支えという部分において目的をクリアしておりますので、我々としても許容する部分となっております。

記者:
市民に対して呼びかけをお願いします。

市長:
「キャッシュレスで応援!よなごプレミアムポイント還元事業」を8月1日から行います。ぜひこの機会に事業に参加いただき、生活支援として1人最大2万円のポイントが付与される、よなごプレミアムポイントを獲得され、そして、市内の消費拡大に貢献をしていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

幹事記者:
ほか質問はよろしいでしょうか。(質問なし)
キャッシュレス関連にも連動する部分もあるかと思いますが、米子市デジタル活用臨時支援窓口の設置について質問をお願いいたします。

記者:
先ほどのキャッシュレス決済にも関連するんですが、基礎情報として、米子市民のスマートフォンの所持率や普及率はどの程度でしょうか。

情報政策課長:
市内のスマートフォンの保有率などは確認しておりません。

記者:
全国的にはどの程度と言われていますか。

情報政策課長:
総務省が出している令和4年の通信利用動向調査において、全国のスマートフォンの保有率が示されています。
6歳以上を対象とした調査で、保有率は全体としては77.3%で、20歳代から50歳代全てで90%を超えているそうです。60歳代で83.2%、70代で60.6%、80代以上で27.3%となっています。世帯単位での保有率は90.1%です。

市長:
会見後、紙でお配りいたします。

記者:
窓口にいらっしゃる方で想定されているのは、スマートフォンを使い慣れてない高齢者や、デバイスなどになじみのない方だと思われます。恐らくそういった方々は、(スマートフォンを)利用しなくても暮らしていけると考えているのではないかと思います。市としては、より有益であることをPRしていく必要があるかと考えますが、何か施策を考えていらっしゃるのでしょうか。
8月から開設されるということですが、時期的に暑いですし、車やバスを利用し市役所に出向く必要もあります。使い方を教えてもらった結果、どれほどの価値があるのか分からない方も多いのではないかと思います。

市長:
還元率が20%と非常に高くなっていますので、そこに魅力を感じていただけるかどうかだと感じます。昨今の物価高騰により、あらゆるものの値段が上がっておりますので、最大2万円のポイント還元は効果が大きいのではないかと考えております。
また、今後はキャッシュレスを事業で活用できないかと思っています。J-Coin Payは地域限定でポイントを使用することができますので、例えばボランティアポイントとか、あるいはウォーキングイベントに参加した際の健康マイレージのような使い方ができれば利用価値も高まるのではないかと考えます。
お買物に行かれる際、財布を持たれる方が大半だとは思いますが、例えば都会の若者は、財布を持たずにスマートフォンだけを持ち外出をし、十分用が済ませられる時代になっています。そうした便利さは、年齢に関わらず享受できるのではないかと期待をしていますので、挑戦的な部分はありますが、事業への活用も考えています。

記者:
社会実験的な要素も踏まえた形である、という捉え方でよろしいですか。

市長:
社会実験とは異なりますが、挑戦的であると認識しております。
これは先ほどの説明でも申し上げたのですが、低所得者や独り親家庭を対象とした新型コロナウイルス感染症に伴う支援は、これまでも継続的に行ってまいりました。しかし対象にはならないが、生活が厳しいという声も多数いただいておりましたので、そうした方々にも支援が届く事業が必要であると考えました。例えば年金をもらっていらっしゃる方の多くが、これまでは支援の対象となっていましたが、今回は現役世代で毎日懸命に生活してらっしゃる方にも政策の光を当てたいと考えています。

幹事記者:
他に質問はよろしいでしょうか。(質問なし)
では、その他の質問がありましたら、各社、お願いいたします。

記者:
いよいよがいなロードの開通が今週末となりました。明日には報道公開も予定されています。市長から抱負を一言お願いいたします。

市長:
長い期間、米子駅をどのようにしていくか話し合われてまいりましたが、いよいよ米子駅南北自由通路「がいなロード」が今月29日に開通式を迎え、米子の将来において非常に重要な分岐点になるだろうと捉えております。
現在、同時並行で「歩いて楽しいまちづくり」と称し、ウォーカブル推進事業やかわまちづくりといった様々な整備も進めております。こうした事業と組み合わせることによって、がいなロードにおける経済効果を広く波及させていきたいと思っております。
私は本日、一足先に内覧をしてきたのですが、想像以上に素晴らしいものが出来上がったと感じました。ぜひ皆さんにもご覧いただきたいと思います。
米子駅は、山陰本線、境線、伯備線の結節場所ですので、様々な列車が行き交う様子をがいなロードから一望することができますし、ガラスが上手に多用され、外が見えるような工夫もされています。鉄道資産も見ることができますので、皆さんに満足して貰えるのではないかと存じます。

記者:
ガラス張りになっており、景色などが見えるところも特徴的だということですね。

市長:
はい、そうですね。とても特徴的だと思います。

記者:
米子市にとって、このがいなロードは一言で言うとどのような存在であるとお考えですが。象徴的な言葉がありましたら教えてください。

市長:
今後のまちづくりの大きな起爆剤にであると思います。がいなロードを起点として、「歩いて楽しいまちづくり」を進めていくことで、これからの地方都市のまちづくりにおける一つのモデル事業になると考えています。
7月22日(土曜日)には歩いて楽しいまちづくりシンポジウムが開催され、中学生や高校生、高専生の皆さんから、まちづくりを具体的に進めていく素晴らしい提案をいただきました。市が仕掛けをつくり、市民の皆さんに良い形で参加いただき、そこに若い方々がたくさんいらっしゃる光景を見たときに、本当に米子の将来は明るいと感じました。がいなロードは完成して終わりではなく、これからが本当の始まりだと思っております。まちづくりの起点となるだけでなく、多くの若者たちに、自分たちのまちを自分たちでつくる、という思いを共有していただくためにも、非常に重要な事業になるだろうと思っております。

記者:
米子城跡も一つの観光コンテンツとしてかなり認知されてきました。一方で、尾高城跡についても調査が進んでいます。秋にも何らかの回答が出るということで、一つの市に城跡で2つの国の史跡が存在する可能性も出てきたと思いますが、その抱負をお願いいたします。

市長:
尾高城跡につきましては、米子城が米子の中心になる前の時代の米子の中心であったと見られる場所です。戦国時代の中期から末期にかけては、やはり石垣の城が中心となるわけですが、その前の時代は、土を積み上げた土塁の城が中心でありました。尾高城跡は、その土塁の遺構が非常にきれいな形で残っております。うまく地形を利用しながら造られたからだと思われますが、土塁は土を盛った形状ですから、崩れやすく、現存しているものも非常に少なくなっています。尾高城跡は、それがかなりきれいな形で残っている様子が分かります。もちろん草木が生えておりますので、分かりにくい部分もありますが、良い状態で保存されております。
現在、国史跡指定に向け努力をしているところですが、仮に指定されますと、石垣の米子城、土塁の尾高城という2つの大きな特徴を持った戦国時代の史跡を市内で同時に見られることになります。期待をしていただいて良いのではないかと存じます。

記者:
尾高城は土塁だけではなく、石垣が出てきたことも国史跡指定されるかどうか大きなポイントだと思います。その部分についても一言お願いいたします。

市長:
もともと土塁で造られた中に、石垣の部分も遺構調査で発見されました。ちょうど時代が変わる転換点といいましょうか、戦国時代において城の造り方が変わってきた節目の遺構が見られるという意味で、大変価値のあるものだと認識しております。

記者:
現在、米子城跡もかなり整備が進んでいますが、将来的な整備についても抱負をお願いいたします。

市長:
米子城跡は現在、鋭意整備を進めているところですが、遺構調査や改修をしながらの整備となりますので少々時間がかかっています。ただ、着実にこの整備を進め、米子のまちのシンボルとして、市民の方はもちろん観光客の方にも認知していただき、たくさんお越しいただけるようにしていきたいと思っております。

記者:
中長期的には尾高城跡の整備も今後ありますか。

市長:
国史跡に指定された後は、多くの市民の皆様や観光客の皆様にご覧いただけるようにしなければなりません。また、そのプロセスの中には、民有地の取得について地主さんとお話させていただく必要もございます。様々なプロセスはありますが、貴重な財産を後世に残していくために、また、市の魅力として発揮するために、着実に一歩ずつ、整備に向け努力をしていきたいと思います。

記者:
今後の整備では、米子城跡だけではなく尾高城跡にも光を当てる意欲があるということでよろしいですね。

市長:
はい。その意欲はあります。

記者:
尾高城跡ですが、文化庁と相談する必要はあるかと存じますが、市長としては、復元も視野に入っていますか。

市長:
現在は、そこまで視野には入れておりません。まず、遺構調査をしてから国史跡指定をクリアしなければ前には進めませんし、先ほど申し上げた民有地の取得といったような問題もあります。現時点において復元をするところまで思いが至りませんが、そういったことが考えられる段階までは行きたいと思っています。
米子城跡は、すでに国史跡指定を受け整備が始まっており、どこを復元しようか考えは持っておりますが、尾高城跡については、段階を踏みながら進めていきたいと思います。

記者:
黒澤明を期待してもらっては困るということですね。

市長:
様々なドラマのあった場所と伺っております。その辺りがより一層顕在化できるよう努力したいと思っております。

記者:
米子城跡は整備が進み、観光資源として認知されてきました。尾高城跡も、今後歴史的な価値が評価されれば大きな観光資源になるという見方でよろしいでしょうか。

市長:
はい。大きな観光資源にしたいと考えています。ただ遺跡の価値は、しっかり伝えないと分かりづらい部分もあります。米子城跡の場合は、登るだけで絶景が見られますので、その後に史跡の価値を理解いただくことが考えられますが、尾高城跡は、まず来てもらわなければいけませんし、伝え方を工夫して観光資源にして生かしたいと思います。

記者:
眠っていたものの目を覚まさせる感じでしょうか。

市長:
そうですね、長く眠った状態と言えばそのとおりです。
それが、開発されずうまく保存につながった理由ではないかとも思います。

幹事記者:
ほかに質問はないでしょうか。(質問なし)
では定例記者会見を終わります。ありがとうございました。

市長:
ありがとうございました。

 
掲載日:2023年8月28日