市長定例記者会見(平成30年8月21日)

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市長定例記者会見(平成30年8月21日)

 平成30年8月21日(火曜日)

 市長から  

  • 手話言語条例の制定について
  • 「米子がえぇがん!E-Gan!体操」について

 質疑


市長:
本日は、私のほうから2点、お知らせをさせていただきまして、また皆さんからのご質問を受け付けたいと思います。
まず1点目ですけれども、「米子市手話言語条例」、これは今のところ仮称でございますが、こちらの制定に向けた取り組みについてお知らせをいたします。
この手話言語条例の制定についてですが、まず経過としまして、平成30年4月に鳥取県西部ろうあ協会から私に対して要望書の提出がございました。要望の趣旨ですけれども、大きく4つございます。1つ目は、手話言語の必要性についての理解を深める体制の整備を進めていただきたいということ、2つ目は、聞こえない人たちの早期支援体制の構築ということについても話がございました。3つ目は、聴覚障がい児の学校教育の充実、4つ目は防災情報の情報保障ということ、以上大きくこの4つについての要望があったところでございます。そして、これらの要望をもとにいろいろと協議をいたしまして、その協議の結果、このたび、米子市としてもこの手話言語条例の制定に向かいたいということを決めたところでございます。
協議の中では、当初、既に鳥取県がこの手話言語条例を制定しておりましたので、鳥取県の条例に基づいて物事を進めていけばよいのではないかと考えていたところですが、より細かい対応をしてほしいという要望があり、米子市としても実施可能であるという判断、そして、さまざまな情勢を考えて、いろいろな情勢の中でも、これはやるべきであると判断をして、このたびの制定に向けた取り組みについてお知らせする段となりました。
今後の進め方ですけれども、「米子市手話言語条例(仮称)に係る研究会」を設置いたしました。この研究会には各関係者、団体等に声をかけて構成をするということになっております。また、第1回の研究会を平成30年8月30日の木曜日午前10時から、この市役所にて開催し、今後4回程度、研究会を開催して、現時点では平成31年の3月議会での条例制定を目指すというところでございます。
この手話言語条例の制定に向けた取り組みについては以上でございます。
続きまして、もう1点目のお知らせでございますが、「米子がえぇがん!E-Gan!体操」についてのお知らせでございます。
米子市といたしましても、健康寿命の延伸というものについて本格的に取り組みを進めていこうと考えております。そうした中で、米子市の健康づくり組織でございます米子市地区保健推進員連絡協議会と本市が協働で体操の作成をしていますので、こちらについてのお知らせでございます。
この作成の背景ですけれども、今申し上げましたとおり、健康寿命の延伸ということを大きな目的とした中で、本市の死因の1番でありますがんなど、生活習慣病、これをいかに予防していくのか、このことを目的に、健康運動指導士に体操づくりを依頼して、この体操づくりに取りかかったところでございます。
この使用する曲として、「米子市の歌」を使うというところも一つの米子ならではの特徴でございます。この目的としては、朝、昼、夕と時報がわりに「米子市の歌」、朝と昼は前半、夜は後半という、この歌を流しておりますけれども、それに合わせてでもできるようにというような一つのコンセプトを持っております。
そのコンセプトですけれども、子どもから大人まで、あるいは高齢者まで簡単にできるということ、そして体操を通して適正な生活習慣や一日の生活リズムを意識できるようなことがその体操に織り込まれているということがコンセプトとしておりまして、立ってする、いわゆる立位バージョンと、それから椅子に座ってでもできる椅子バージョン、この2つを作成することとしております。
内容としては、1番、2番、3番を朝、昼、夜というような区分けにしまして、1番では朝をテーマにした、日光を浴びて挨拶をし、そして食事するというようなところ、昼としては外出時、それから笑うというテーマ、食事などを盛り込み、そして夜につきましては、疲労の回復、適度な飲食や眠りなどをイメージした体操にするということでございます。
今後、この体操をどのように使っていくのか、生かしていくのかですけれども、メッセージボードの作成や内部講習、それから完成発表会ですとか、あるいは各イベントで今後使っていくように考えているところでございます。 私のほうからは以上でございますので、皆さんのほうから、またご質問等ございましたらよろしくお願いしたいと思います。

幹事記者:
そうしましたら、まずは手話言語条例の制定について、各社、質問があればお願いします。

記者:
まず、自治体としての取り組みとしては、県内で何番目なのかということをお伺いいたします。

市長:
県内の市町村としては初めてでございます。

記者:
県内の市町村では初ですか。

市長:
はい。 それと、山陰両県でいきますと、出雲市が既に制定をしております。

記者:
失礼ながら、市長の本気度を伺いたいのですが、例えばこの席に手話通訳者を置くとか、市議会でも手話通訳者を配置するとか、そういうことはお考えですか。

市長:
人員の人繰りができるということを一つの条件にして、そのような対応もできるように、今後考えていきたいと思っております。

記者:
市長として、ぜひこれをやりたいという何かやむにやまれぬ思いというものが多分あると思うのですが。

市長:
単に要望をいただいて、先ほどの説明では、それを検討してというような言い方をしましたけれども、そのほか、私のいわゆる公務の中でも手話にかかわることがこれまでも何度かございましたし、それからこの10月には手話パフォーマンス甲子園もこの米子で開催されるということもあります。何よりも聴覚障がい者の方々がこれまで歩んでこられた道のり、この戦後の日本のいろんな情勢の中では、一時的に手話が禁じられていた時期もございました。大変そうした苦難に満ちた道のりを聴覚障がい者の皆様は歩んでこられたということがございます。そうした過去の経過を踏まえましたところ、やはりこれは手話というものを言語条例にするに当たってはいろいろ県もご苦労されたと聞いておりますけれども、手話が一つの言語であるということを多くの市民の皆様に知っていただくためにも、この条例を制定することには大きな意味があるだろうということです。
今でこそ手話が大分一般化というか、いわゆる手話通訳者自体はまだまだ少ないですけれども、手話というものがあるということ、それがコミュニケーションのツールになっているということ、このことについては大分理解が広まってきていると思いますけれども、その理解をより一層深めていくためには、この手話言語条例というものは有効であろうということを思っております。ひいては、これは聴覚障がい者が対象になりますけれども、それぞれさまざまな障害がほかにもございます。そうした障がいに対する理解をする一助にもなればというふうに考えております。

記者:
ありがとうございます。

記者:
例えば市役所の窓口に聴覚障がいのかたが来られると、そういった場合、市として今、どのような対応をとられているのでしょうか。

市長:
今は、各窓口に筆記によるコミュニケーションがとれるような、そうした体制はとっております。
それと、手話通訳者を非常勤ですけれども1名雇用しておりまして、何かイベントですとか必要に応じて、その手話通訳者に出ていただくという形で対応をしております。

記者:
この条例が制定された場合に、そういったところを拡充するような動きにもつながるのでしょうか。

市長:
はい。そのあたりが大きな狙いでして、一つには、手話言語の必要性についての理解を深める体制整備と言っておりますけれども、具体的には手話通訳者の育成ですとか、そういったところにも、今県はやっておられますが、米子市としてもかかわっていきたいということです。
それと、生まれて、我が子に聴覚障がいがあったということを母親なり父親なり家族のかたが認識したときに、少なからぬショックを受けられるというふうに伺っています。そうした、いわゆるアイデンティティーの確立という言い方をされておりますけれども、早い段階で適切な療育があるということを知っていただくということも一つ重要ですし、それから、必要であれば、当然手話言語の取得に向けての教育ということも始めていかなければいけませんので、そういった早い段階での市の支援といいましょうか、フォローというものが出せるような体制もこれからしっかりと拡充していきたいと思っております。
また、学校でも、今、全ての小学校において何らかの形で手話の習得を、子供たちが勉強しております。正規の授業以外でも、手話クラブというものが各学校にありますし、そこに手話通訳者を派遣して授業をしてもらうというようなこともしております。こうした活動を充実していきたいと思っております。
それと、防災情報ですね、つまり何か災害が起きた際の聴覚障がい者に対する情報提供、ここが今、不十分であるという認識は私もしております。大きな装置を各家庭に設置してということが具体的な要望でしたけれども、我々で検討したところ、やはりそういった装置のある部屋にいればいいんですけれども、そうでない状況でも情報が入手できるためには、やはりよりポータビリティーのある手段を考えなければいけない。具体的にはスマートフォンでどこまでお知らせができる機能が御提供できるかということ、ここを今、防災安全課を通じて検討しています。そうした検討を通じて、聴覚障がい者のかたに対するさまざまな支援を拡充していきたいと思っております。

幹事記者:
そのほか、各社あればお願いします。

記者:
今の話は、資料にあります「この要望の趣旨の(1)から(4)」を基本軸に考えるということでよろしいですか。

市長:
はい。これらは何らかの形で要望に応えられるように織り込みたいというふうに思っております。もちろんその具体的な手段というのは、条例ですので、ある程度普遍的な表現にはしますけれども、趣旨としてこうした要望の内容が織り込まれていることをめざしたいと思っております。

記者:
ちょっと先ほど冒頭で、山陰では出雲市が先行しているとあったのですが、全国の流れとしては、今、県と市町村で分けるとどのくらい制定をしておられますか。

障がい者支援課長:
全日本ろうあ連盟のホームページを拝見させていただきますと、平成30年7月23日時点では、県レベルですと22道府県、特別区が2区、市町村レベルでいいますと161市町です。

記者:
それと、手話通訳者の育成っておっしゃられたのですが、現在、米子市では、手話通訳者ってどのくらいいらっしゃるのですか。

障がい者支援課長:
広い意味での手話通訳者が63名おられまして、手話の何らかの形で通訳ができるかた63名のうち、手話通訳士が11名、手話通訳者が18名、手話奉仕員が34名です。

記者:
先ほどの市長の話でいくと、手話通訳者っておっしゃられましたが、この63名のかたは手話通訳者というくくりになるのですか。

障がい者支援課計画支援係長:
はい。手話通訳できるかたにつきましても、日常会話程度のかたから、より高度な通訳ができるかたということで3段階、資格が分かれています。その内訳ということで手話通訳士、手話通訳者、手話奉仕員というかたがおられます。

記者:
すると、63名は、手話通訳ができるというくくりにしなければいけないのですね。

障がい者支援課計画支援係長:
はい。

障がい者支援課長:
そうですね。

障がい者支援課計画支援係長:
そういうことで登録されているかたということです。

記者:
3段階で、どれが一番上でどれが一番下なのですか。

障がい者支援課計画支援係長:
国の定める資格ということで手話通訳士が一番です。

記者:
あとの2つは。

障がい者支援課計画支援係長:
県の認定となる手話通訳者が二番になります。三番目に手話奉仕員というのが日常会話程度の手話ができるかたになります。

記者:
そうすると、さっき市長がおっしゃられた手話通訳者の育成というのは、この県の認定であります手話通訳者のかたをまず育成して、手話通訳士へというふうにしていきたいと、そういうことなのでしょうか。それとも通訳ができる人を広げるということなのですか。そのあたりはいかがですか。

障がい者支援課長:
まずは、米子市としては日常会話程度の手話ができる手話奉仕員の育成というのは現在もやっているところなのですが、それをさらに強化したいというふうに考えております。

記者:
まずは奉仕員の強化からということ。

障がい者支援課長:
はい。裾野を広げるということも大事だと思います。

記者:
それと、市長が最初に、さまざまな情勢を考えて取り組むことを決められたとあった中で、県が制定しているから、とりあえずは県の条例でいいじゃないっていう、包括的にはなっておられるとおっしゃられた中に、より細かく対応っていう形で、さまざまな情勢をと発言されたのですが、この、まずさまざまな情勢というのはどういうことを指しておられるのかっていうことと、米子市として、県の包括的な条例に加えて、米子市のオリジナルの部分、ここはやはり米子市、強くいきたいというところでいけば、どこなのでしょうか。

市長:
まず、県が手話言語条例を全国に先駆けてやっているということは皆さんもご存じのとおりだと思います。ただ、その際に、伺った話ですけれども、やはりなぜ手話だけを条例化するのかという、いろいろな障がい団体からの反対があったということは聞いております。それから、同じ手話の中でも幾つか手話の種類がございまして、どれを標準にしていくのかということについてもさまざま議論があったということは聞いております。そうしたことを鑑みますと、やはり行政として公平公正な扱いをしたいということを考えると、いろいろ議論をしなければいけないなということがあったのですけれども、しかしながら、とにかくまずやるということが大事だなと思うに至ったのは、やはり聴覚障がい者の方々が歩んでこられたこれまでの道のりといいましょうか、ちょっと申し上げましたけれども、戦後の一時期には手話を事実上禁じられるような時代もありました。そうした時代を経て今があるわけでして、十分に言語が標準化されていないとか、そういった情勢はあるにせよ、やはり手話というものがコミュニケーションの手段であるということを広く認識してもらうためには、いろんなメリット、デメリットあるかもしれませんけども、メリットのほうが大きいのではないかという判断をしたというところでございます。 特に米子市の特徴という部分については、担当のほうから話をさせていただきたいと思います。

障がい者支援課長:
そうですね、要望として上げておられる4点については市長からの説明があったところなのですけど、まず手話言語の普及ということで、県も相当普及をしておられますけど、市レベルでは行なってないというところもございますので、いろいろな媒体を使って手話の普及ということに努めていきたいと思っておりますし、市職員もなるべく多くの職員に手話ができるようになればいいなというふうに考えています。
あと、これも市長も申し上げましたけど、なるべく小さいお子様のときから、子どもさんのケア、親御さんのケアというところで、医学的な治療だけでなく手話言語というものもご紹介をして、なるべく小さいときからそういったところに触れる機会をふやすということが大事なのではないかというふうに考えております。そういうことを重ねていくと、恐らく学校の現場とかでも、よりスムーズに、今よりも手話を交えたいろいろなコミュニケーションがとれるようになるというふうに考えております。
あと、防災に関してはいろいろ問題もございますので、これについては当事者のかたのご意見を聞きながら、なるべく安全に、的確な情報を保障できるように、これは話し合いで、できるところから始めていきたいというふうに考えております。
どれがということを言いますと、どれも大事だと思っておりますので何とも言いにくいところなのですが、手話を知らないかたというのもやはりおありですし、興味があってもなかなか、ちょっとどういうふうに近づいていっていいかわからないというかたも米子市にはたくさんいらっしゃると思いますので、そういうかたと手話を結びつけるということで普及、広報等には力を入れてまいりたいと思います。

記者:
ちょっと補足で、いいですか。
防災情報の情報保障に乗り出すのは、県の条例から踏み込んだ部分ということですか。

障がい者支援課長:
あいサポート条例の中で一応細かいところまでありますが、県の手話言語条例には具体的な防災情報等には触れてありませんので、独自といえば独自です。

市長:
それでいいと思います。

障がい者支援課長:
はい。

記者:
今の感じでいけば、要するに職員さんの育成だとか、それから防災情報の提供の仕方の、要するに充実をさせるというところが米子市としてのオリジナルの部分、特徴ということですね。

市長:
そうですね、あと、補足させていただきますと、我々はやはり子育て支援というのを最前線でやっている基礎自治体になるわけですけれども、そうした中において、やはり聴覚障がいがお子さんにあった場合に、なるべく早くケアをしていくというところ、こうしたところはやはり米子市が独自にといいましょうか、これまでいろいろな子育て支援をやってきておりますけれども、特にこのたびの条例制定に当たりましては聴覚障がいの部分についてもしっかりケアできるように体制を整えていきたいと思っております。

幹事記者:
そのほか。よろしいでしょうか。
では、次に、「E-Gan!体操」について質問のある社はお願いします。

記者:
まず、「よなGO!GO!体操」と何が違うのですか。

健康対策課長:
「よなGO!GO!体操」のほうは、介護予防を目的に65歳以上のかたを対象にした体操であったのですが、今回の「E-Gan!体操」につきましては、生活習慣病の改善ということをテーマに、年齢は区分けすることなく、先ほど説明ありましたけども、子どもから高齢者まで体操していただけるようなものということで考えております。

記者:
具体的にはどんな体操かっていうふうなデモンストレーションはありますか。

健康対策課長:
きょうはちょっと、まだ完成しておりませんで、大体内容といたしましては、そこの体操の内容というところに書いてございますように、朝の動き、昼の動き、夜の動きということで考えておりますが、きょうのところは、まだちょっと完全にできておりませんので具体的に私がここで体操するのはちょっと差し控えさせていただきたいと思います。

記者:
完成発表があるわけですね。

健康対策課長:
はい。完成発表がございます。次回、10月の4日の記者会見のときには形がもうでき上がりますので、そこではきちんと、こういった体操ということはお示しできると思います。

記者:
じゃあ、10月に完成ということでよろしいですね。

健康対策課長:
そうですね、最終的に完成するのは、10月上旬に完成いたします。

記者:
じゃあ、今回のこれは、そういう体操をつくるという発表ということですね。

健康対策課長:
はい、本日はそのような形です。これから保健推進員連絡協議会さんと一緒になって体操づくりというところを進めていくということの発表でございます。

記者:
一般のかたへのお披露目は、この10月13日ということになるのですね。

健康対策課長:
はい。広く一般のかたへのお披露目は、こちらに書いてございます平成30年10月13日のふれあい健康フェスティバルの場でさせていただきます。

幹事記者:
そのほか皆さんよろしいでしょうか。
じゃあ、これで終わります。ありがとうございました。

市長:
ありがとうございました。

掲載日:2018年8月31日