”孤立した子育て、「孤育(こそだ)て」を防ぎたい”

今月、開所2周年を迎える「産前産後ケアハウスはぐはぐ」。代表を務めるのは、ともに助産師で3児の母でもある宮田さんと上杉さんです。
宮田さんは市内の産婦人科で勤務した後、看護学校の教員を務めました。学生の実習指導で産科を回った際、コロナ禍で母親学級がなくなるなど、妊産婦たちが顔を合わせて集う場が少ないことに気づきました。「産後のちょっとした疑問を聞ける場や、育児のスタート時に母親同士でつながりを作る場が必要」との思いから、市内の病院に勤務していた義理の妹である上杉さんに声をかけ、一緒に「はぐはぐ」を開業しました。

「はぐはぐ」はラウンジを併設した産後ケア施設で、母子の心身のケアや育児のサポートを行っています。ラウンジは、気軽に母親たちが集える子育てコミュニティの場になっています。

上杉さんは産後ケアの利用者から「赤ちゃんと少し離れて過ごしたことで、抱っこした時により愛おしく感じた」と言われたことが印象に残っていると言い、「お母さんが自分のための時間を持つことも大事」と呼びかけます。
二人は「自分たちが必要だと思っていたことが、お母さんたちにも求められていたことだったと実感する」と言い、今後も「孤育て(孤立した子育て)を防ぐために、受け皿を増やしていきたい」「つながるきっかけを作る場であり続けたい」と意欲をみせます。
掲載日:2025年4月25日