よなごびと

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米子(よなご)での日々の暮らしをエンジョイしている人たちを紹介する『よなごびと』。「広報よなご」平成30年11月号から掲載がスタートしました。

よなごびと第93回「川口 淳平さん(鞄職人・松江藩籐細工八代)」

”籐細工や師匠のことを知ってもらいたい

川口さんは石川県出身の鞄職人で、伝統工芸・松江藩籐細工の八代目です。松江藩籐細工は江戸時代末期に始まり、6弁の花模様が特徴の『花結び』技法は、長崎家で代々受け継がれてきました。

川口さんは鳥取県出身の方と結婚された縁で、20年前に米子でハンドメイドの革鞄店を開店。「鞄は耐久性・重さ・味わいの3つが大切」と考え、素材を探す中で出会ったのが籐細工でした。「籐の籠は100年もつほど丈夫で軽く、色合いの変化も楽しめる」と魅力を感じ、当代の長崎誠さんに鞄の本体となる籠の制作を依頼しましたが、腰痛でもう作れないと断られたうえ、花結び技法を受け継ぐ後継者がいないことも分かります。「この技が失われるのは惜しい」と感じた川口さんは、約4年にわたり後継者探しに尽力。その後、長崎さんから「君が跡を継がないか」と声をかけられ、悩んだ末に鞄店を続けながら弟子入りすることを決意します。「花結びの籠は特に難しく、最初は思う形にならなかった」と振り返りますが、技術を磨き続け、昨年開かれた、2025金沢・世界工芸コンペティションで大賞を受賞しました。

「受け継いだ籐細工や師匠のことを知ってもらいたくて応募した。師匠に受賞を伝えたら、涙を流して喜んでくれた」とほほ笑み、「今後も、次の世代の人にも長く使ってもらえるような籠や鞄を作っていきたい」と力を込めます。

掲載日:2026年7月24日

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