よなごびと第75回「中嶋寿道さん(デフバスケットボール 2024年度日本代表選手)」

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よなごびと第75回「中嶋寿道さん(デフバスケットボール 2024年度日本代表選手)」

”バスケのおかげで成長できた

デフバスケットボール 2024年度 日本代表選手 中嶋寿道さん

中嶋さんは市内在住の高校3年生。高度難聴により補聴器を着けて生活しています。小学4年生からバスケを始め、昨年、デフバスケットボール男子の日本代表選手としてオーストラリアで開催された国際大会に出場しました。

普段は市内で活動する社会人チーム で練習している

デフバスケは聴覚障がい者によるバスケットボールで、ルールは同じです。しかし、試合中の補聴器の着用は禁止されており、中学3年生で初めてデフバスケをプレーした際には、「これまで『声を出せ!』と指導されてきたのが、ジェスチャーや表情での意思疎通が必要になった」と、音のない世界のバスケに大きな違いを感じたと言います。

昨年、国際大会に出場した日本代表 メンバーと(中嶋さんは前列右端)

中嶋さんが特に苦戦したのは、コミュニケーション。「もともと消極的な性格だったこともあり、手話が分からないことに加え、チーム最年少である自分からコミュニケーションを取ることに難しさを感じた」と振り返ります。しかし、日本代表の強化合宿を重ねるにつれ、コミュニケーションの大切さに気づき、ジェスチャーなどを工夫して積極的に話しかけるよう
になり、「バスケのおかげで、人として成長できた」と、はにかみます。直近の目標は、2025年に東京で開催されるデフリンピックに出場すること。そして、鳥取にはデフバスケのチームがないこともあり、「聴覚障がいがあってもバスケができることを知ってほしい」と競技の知名度向上にも意欲を見せます。

掲載日:2025年1月24日