よなごびと第72回「白根亘琉さん(米子東高等学校 3年生)」

本文にジャンプします
メニュー
よなごびと第72回「白根亘琉さん(米子東高等学校 3年生)」

”報われなくても 努力は自分の財産になる

米子東高等学校3年生 白根亘瑠さん

白根さんは米子東高校の3年生。サッカー部で仲間とボールを追う傍ら、全国高校将棋選手権の鳥取県予選で3連覇を成し遂げました。

幼いころから何度もめくった将棋の ハンドブック

将棋との出会いは幼稚園のとき。将棋を教えてくれた亡き祖父には「一度も勝てた記憶がない」と振り返ります。勝ちたい一心で将棋にのめり込み、小学校入学後は市内の教室で本格的に将棋を学びました。

持ち前の負けず嫌いな性格だけでなく、「限られた持ち時間の中で、相手とどう駆け引きするか」という将棋の奥深さに魅了され、小学生でプロ入りをめざすことに。朝5時起きで登校前に将棋を指し、県外の大会にも出場するなど鍛錬を積みましたが、プロになるのは険しい道。思うような結果が出ず、家族とも相談し、中学1年生で夢に区切りをつけました。

ポジションはサイドハーフ。将棋も サッカーも攻守のバランスが持ち味

次なる目標を模索する中、白根さんが出会ったのがサッカーでした。同級生の誘いでサッカー部に入部し、「チームみんなが優しく受け入れてくれた」と未経験ながらも競技の楽しさに目覚め、「将棋と違って、みんなと喜びを分かち合える」と微笑みます。

将棋も学生大会には出続けることを決意。今年の全国大会ではベスト16に入り、「自分のめざしていたところには及ばなかった」と悔しさを滲ませますが、「これまでの努力は、報われなくても、自分の財産になったと感じます」と白い歯を見せます。

掲載日:2024年10月24日