令和6年11月25日(月曜日)
市長から
質疑
【資料】
(資料1)12月定例会議案 ( 134キロバイト)
(資料2)専決処分の概要 ( 29.5キロバイト)
(資料3)12月補正予算の概要(先議分) ( 38.1キロバイト)
(資料4)12月補正予算の概要 ( 111キロバイト)
(資料5)下水道事業会計補正予算について ( 103キロバイト)
秘書広報課職員:
それでは、定刻となりましたので、令和6年米子市議会12月定例会議案説明会見を始めます。
では、幹事記者様、お願いいたします。
幹事記者:
それでは、議案等について説明をいただいた後に、各社から質問させていただきます。
では、市長、よろしくお願いいたします。
市長:
改めまして、おはようございます。
本日は、今度開催をします12月定例会に上程をする議案についての説明をさせていただきます。
私からは、補正予算の主なところについてのみ説明をさせていただきまして、その後に担当部長から詳細についての説明をさせていただきます。
お手元の資料の3から見ていただけますでしょうか。これは先議案件となっておりまして、「12月補正予算の概要(先議分)」と書いた資料でございます。
合計額481万1,000円となっておりますが、内容といたしましては、新体育館整備事業、アスベスト撤去処分の増等に伴うPFI事業費の増額でございます。
これは、先般、議会の委員会で公表させていただきましたけれども、今建設中の米子アリーナでございますが、旧市民体育館を解体する際にアスベストが出てきたものですから、その撤去工事に少し時間が取られているところでございます。それに伴って工事費も増加したんですけれども、今後の建設工事の内容などを見直して差引き480万円ほどにとどめたということでございますが、もう一方、債務負担行為としまして3,373万1,000円が増えているというところでございます。
詳細の中身につきまして、必要でありましたら、資料をお出しできるものがあると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
続きまして、資料の4に行きたいと思いますが、こちらが12月補正予算の概要となってございまして、全体といたしましては3億3,800万円ほどの補正額となってございます。
めくっていただきまして、補正予算の内容というところがございます。その中で、真ん中辺り、農林水産業費、果樹カメムシ類緊急防除支援事業につきましては、昨年来、ずっとこのカメムシ対策というのをやってきているんですけれども、まだまだ必要であるということで、このたび追加的に補正をするものでございます。
そのほか、県営土地改良事業負担金の増、これは、富益、それから彦名、それぞれ600万円、360万円と増加が出ておりますけれども、これは、県と一緒に行っている土地改良施設の整備事業の増ということで負担金が増えているものでございます。
それから、和子牛価格緊急対策事業でございますが、これは、子牛の取引価格の下落に伴う影響を、引き続き補填するものでございます。
続きまして、商工費のインバウンド推進事業550万円となってございます。これは、その名のとおり、特に市内飲食店における外国語表記を促進するために、翻訳も入れながら、例えばメニュー表を日本語のみならず外国語でお示しできるような、そういうような受入れ環境の整備というものを進めていく事業でございます。それと、来年5月に日台観光サミットというのを米子市内でやることが決まっておりまして、それに向けての機運醸成というものも一部、PR事業などを含めて、予算の中に入れているというところでございます。
それから、土木費については、そこに書いてありますとおり、県が行っております両三柳中央線の事業費増に伴う本市の負担金の増額というところでございます。
めくっていただきまして3ページ目ですけれども、繰越明許費はご覧のとおりでございます。
それから、債務負担行為として列挙しております、これがいわゆるゼロ市債というやつでございまして、工事発注の平準化をするために前倒して発注をするものでございます。合計いたしますと2億4,850万円になっております。
それから、めくってていただいて、債務負担行為の内容が出ております。
私からは以上とさせていただきます。
総務部長:
それでは、続きまして、市長からは今回の12月補正の主な内容について御説明いたしましたので、私は、条例も含めまして、その他の部分について、少し補足させていただきたいと思います。
12月補正には、条例が4件、単行議案が2件、専決処分が1件、補正予算が6件、報告が4件、合わせて計17件を上程することとしております。
その中で、条例について、1つだけ御説明をさせていただきたいと思います。資料1の3ページの下段にありますけれども、議案第109号の条例でございます。これは、包括的支援事業の実施に関して国が定める基準の一部改正に伴いまして、地域包括支援センターの職員配置、この基準の見直しを行うものでございます。
具体的に言いますと、職員配置の柔軟化でございまして、それぞれの包括支援センターに3職種を配置することになっております。これは、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員の3職種なんですけども、これらを、今まではどのセンターにおいても同じように配置をすることになっておりましたけれども、質が担保されることを留意した上で、複数のセンターを合算した上で配置ができるといったように、地域の実情に応じて職員の配置の柔軟化が図られるように基準を見直すといったものでございます。
続きまして、予算ですけれども、資料2をご覧いただきたいと思います。こちらは、先の10月9日に衆議院の解散がございまして、これに伴いまして総選挙の経費が必要になるということで、同日付で専決処分をしたものでございます。金額については、2つの事業で合わせて7,916万円を措置しております。これについても、このたびの議会で先議としてお諮りをする予定としております。
それと、12月補正につきましては、基本的には、今まで事業をやってきたものの精算に絡んだものが大きなところです。それと、市長も説明いたしましたけれども、やむを得ない事情等によりまして繰り越すような事業、それと、発注の平準化ですとか次年度の準備のための債務負担行為の設定、こういったものが多く上がってきております。
中身につきましては、例えば児童手当事業といたしまして3,066万円を計上しております。これは、児童手当の支給要件の拡大が行われまして事業費が膨らんでいるということで、それに対応するために予算を増額するものでございます。
そして、生活保護扶助費、こちらが1億2,100万円を計上しております。これは、医療扶助費などの実績見込みによる生活保護費の増額に対応するものとして、このたび予算を計上するものでございます。
私からは以上でございます。
下水道部長:
次に、資料5をご覧ください。議案第117号、令和6年度米子市下水道事業会計補正予算(補正第2回)について説明をいたします。
まず、補正の概要ですが、収益的収入を10万6,000円の増額、収益的支出を2,763万4,000円の減額、また、資本的支出を215万4,000円の減額としております。
その主な理由といたしましては、上下水道局の設置に伴う事務室の移転などに係る費用といたしまして110万円を計上しております。そのほか、職員の人事異動等を反映させた実績見込みにより、人件費等の補正を行うものでございます。
次に、債務負担行為の設定の追加でございます。表の上の下水道管路施設修繕工事、これは、令和7年度、年間を通しての管路施設の緊急的な維持補修に対応するものでございまして、業者選定や契約事務を前倒しで進めるため、設定するものでございます。
その下の春日地区農業集落排水施設インバータ補修工事につきましては、電気機器や部品等の供給におきまして、全国的にその調達に不測の日数を要している現状を踏まえまして、早期の発注を行うため、来年度に実施予定の工事について、本年度から着手できるよう設定するものでございます。
説明は以上です。
幹事記者:
説明いただきましたので、質問のあります社の方は挙手の上、質問をお願いいたします。
記者:
確認なんですけれども、米子アリーナですね、いわゆる市民体育館だと思うんですけど、これは、アスベストの関係で481万円ということになってますけども、そのほか、ここに書いてあることだけかなと思うんですけども、建設費がその他、膨らむというようなことは、まずないと見てよろしいですか。
市長:
詳細は担当から説明いたしますが、膨らんだ部分と、それを、工事の内容を見直して減額を図った部分と両方あります。例えば噴水など、もともと描かれたものについて、これやめるとか、そういったことをしながら、増えるものと減るものを相殺し、最終的にこの数字で今般は補正予算を上げさせていただいたというところでございます。
スポーツ振興課長:
アスベスト以外にも、設計内容を見直しているものがございます。内訳につきましては、別途資料で提供させていただきたいと思います。
記者:
これはあくまでも補正予算で、当初、総事業費が100億ぐらいでしたね。それを億単位ぐらいとか数千万円単位で、相殺をされとるのは分かるんですけども、減るのはいいと思うんですけども、額が大きく増えることはありますか。
市長:
現時点においては、そうしたやりくりの中で、この数字にとどめております。
これから先のことについては、現時点でちょっと予見できない部分もあるということはお断りしておきたいと思います。これまでの資材価格の高騰とか人件費の高騰とか、そういったものはもう既に織り込んであるんですけれども、ここからさらに高騰が進んでいくとか、そういったことが起きると、これは適切にPFIの契約価格に反映させていくことになっておりますので、その点については、全くないということはないと思っております。
記者:
今の段階では、それがまだはっきりと出てる状況ではないということで、今後はそういう可能性もある、という捉え方でよろしいですか。
市長:
はい、若干。より詳細に言わせていただくと、現時点においては、もうこれで決まりだと、現時点においてはですね。ただ、これから先については、言われるとおり、まだ予見できない、さらなる価格高騰などは、誰しもが完璧に予測できるものではありませんので、幾らとか、そういうことは言えませんけれども、あり得るかもしれないということは、現時点において言えることだと思っております。
記者:
では、アスベストの関係で400万円ということと、今回3,373万1,000円の債務負担行為ですか、この程度の形で補正予算を充てたということですよね。
市長:
はい。内訳は後ほどお配りさせていただきたいと思いますが、アスベストの増工だけで7,000万円ぐらい上げておりまして、それを吸収するために工事内容の見直し、支払い方法の見直し、建設費や金利負担だとか、その辺りを見直させていただいて、何とかこういうふうに抑えたというのが実情ですので、詳細なプラスとマイナスの内容をご覧いただいて、必要なところがありましたら、またご質問いただければと思います。
記者:
ちなみに、アスベストは、どこの建物から特に出たんですか。
市長:
市民体育館ですね。
記者:
分かりました。
あと、すみません、続けて恐縮ですけれども、補正予算なんですけども、米子駅北広場のウォーカブル推進事業費というのは、これ2億7,500万円でよろしいですよね。
市長:
はい。
記者:
これは特に、歩いて楽しいまちづくりを推進されている中の一部となる、ウォーカブル推進事業だと思うんですけれども、特にどういうような工事をなさるんですかね。
市長:
これは、繰越明許費となっておりまして、今まさにやっています、米子駅北広場でロータリーの改修事業ですけれども、これが3月末までに完了しないということが判明しましたので、繰越明許をお願いするものでございます。
都市整備課長:
現在、駅北広場のロータリーの整備をやっておりますけども、現在はタクシーロータリー周辺を整備しておりますが、年度をまたいで、引き続き駅舎の前、地下駐車場のエレベーター周辺のシェルターですとか、そういったところを年度をまたいで継続して工事をしていくことも含めまして、繰越明許費として計上しております。
記者:
ありがとうございました。
記者:
補正予算のインバウンド推進事業についてお伺いしたいんですけど、これをもう少し具体的に、何店舗ぐらいを想定しているですとか、それから、来年開催予定の日台観光サミット、そのことも少し教えていただけたらと。
市長:
まず、店舗数は、15店舗を想定しております。15店舗を募って、メニュー表の外国語表記などをしていこうと思っております。
それから、日台観光サミットは、来年の5月に予定されておりまして、日本と台湾のそれぞれの観光業界の共催によるものです。米子市は主催ではありませんけれども、米子で開催していただけるということが決まっておりますので、そこに向けて、まずはインバウンドというものがありますし、もう一方で、アウトバウンド、台湾に旅行してもらう人々を多く増やすということも併せてやっていきたいと思っておりますので、そのPR事業を年度内に、まずはやっていこうと思っています。
年度が明けた5月については、これはまた別途、予算計上しながら、日台観光サミットを成功に導かせていただきたいと思っております。
記者:
ありがとうございます。
15店舗を募るということですけど、具体的には、店舗の業態というんでしょうか、居酒屋ですとか、飲食店いろいろあると思うんですけど、どういった店舗を想定されているか。あと、外国語表記も、英語、中国語、韓国語、いろいろあると思いますけど、どういった言語を、何か国語ぐらいとか、その辺り、想定しているものがあったら教えてください。
観光課長:
店舗につきましては、インバウンドの宿泊者が多い米子駅周辺で考えており居酒屋などが多くなるのかなと考えているところでございます。
言語表記につきましては、やはり直行便のあります韓国語、あとは中国語の繁体字、これは香港とか台湾向け、それから英語、そういったところで想定しています。
記者:
あわせてで、すみません、この場で聞くことじゃないかもしれませんけど、米子市へのインバウンドの、何人ぐらい来ているとか、そういった数字がもし、ここ数年の動きがあれば、お教え願えればありがたいです。
観光課長:
令和5年と令和6年の数字を紹介させていただきます。市内の宿泊者数ということで紹介させてもらいますと、令和5年が約1万6,000人でございました。今年は、9月時点でもう1万6,000人は超えている状況でございます。最終的な見込みとしましては、約2万2,000人程度というところで想定をしているところでございます。以上です。
記者:
先ほどおっしゃっていただいた数字は、年度ということでよろしいんでしょうか。
観光課長:
年ですね。
記者:
年。じゃあ、令和5年というのは、令和5年の1月から12月。
観光課長:
はい、そうです。
記者:
で、令和6年は1月から10月末現在ですか。
観光課長:
いえ、9月末現在です。
記者:
9月末現在。分かりました。ありがとうございます。
記者:
そのほか、御質問はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
記者:
ちょっと補正予算とは関係ないことなんですけども、次、4月の市長選について、何か今、お話しできるようなことはありますでしょうか。
市長:
私の任期もあと5か月ほどとなりました。まずは、その任期をしっかりと全うしていきたいと思っております。
その中で、2期8年務めさせていただきますので、その辺りの実績とか評価、そういったものをお聞きしながら熟慮を重ねたいと思います。
記者:
分かりました。
記者:
ちょっとすみません、その他のことで、伺ってよろしいですか。
市長:
はい。
記者:
歩いて楽しいまちづくりを推進されてますけども、今月初めに大がかりな実証実験をなさいましたけれども、この成果ですね、総括についてはどう受け止めておられますか。
市長:
詳細については、この後またしっかりとまとめて、公表させていただこうと思いますけども、今やった中で、いろいろな感想も含めた話としては、まずお客さんの入りは、昼も夜も非常によかったと聞いております。昼間は家族連れが多く、また、夜は社会人といいましょうか、仕事帰りなのかちょっと分かりませんけども、そういった方が多くいらっしゃったと聞いておりまして、拡幅した歩道に関しては、それなりによい成果が出たのではないかなと思います。
車道のほうは、渋滞はあったんですけれども、その中で、何か問題となるようなほどの目立った渋滞はなかったのではないかと認識をしております。
一方、車道に拡幅した歩道の部分の在り方については、安全面を含めて、もう少し形状とか、いろいろ考える必要はあるだろうという意見もありました。つまり、くつろいでいるそばで車がびゅんびゅん走るような状況がありましたので、万一飛び込んできたらどうするのか、大丈夫なのかとか、本格実施しようとする際には、安全面についてしっかりと考えなければいけないなというのも分かりました。
詳細につきましては、冒頭申し上げましたように、できるだけ早い時期に皆様にお示しをしたいと思います。
記者:
トイレ等、そういうアメニティーですか、その辺はいかがですかね。
市長:
今回は、あえて出店(でみせ)のような形で出店を募りましたので、トイレ問題というのがあったと思います。ただ、本格実施する際には、周辺のお店が少し軒を出して、お店から飲食を提供するようなスタイルが基本だと思いますので、お手洗いの問題は、それほど多くはないのかなと思います。
一方で、中心市街地に限らず、いわゆるウォーカブルとして歩きやすいエリアに公衆トイレが少ないという課題は別途指摘をいただいておりますので、これは、駅前通りの実証実験の結果にかかわらず、考えていかなければいけない問題だと思っております。
具体的には、例えばパティオ広場につきましては、イベントを開いた際のトイレが、ないわけじゃないけども遠いとか、そういう意見はいただいておりますので、我々としてそれを受け止めて、どういう対応ができるのか、考えていかなければいけないと思っております。
記者:
駅前にはいろんな店があるんですけど、出店(でみせ)といいますか、ちょっと店が少ないような感じもしたんですけれども、やっぱり若干少ないという印象でしょうか。
市長:
スペースに対しては、あれがぎりぎりだったのではないかなと思います。どれだけのスペースが設けられるかということも大きなテーマでありますけれども、今回の実証実験におけるスペースの使い方としては、あれが精一杯だったのかなと思っております。
記者:
今回実証実験された、4車線を1車線減らしての歩道の拡幅に関して、将来的な抱負をお願いいたします。
市長:
今回の実証実験の結果をどのように評価していただけるのかというところが大きなポイントなんですけれども、現時点においては、課題はあれども、よい成果が出たのではないかなと思っております。これを、できれば、次のステップはいよいよ本格的な実施、恒常的な3車線化に向かっていきたいなと思っています。
記者:
それはいつ頃というのは、検証しながらですか。
市長:
はい。時期は未定でありますし、何よりも、あの場所は県道ですので、県との調整も必要となりますので、その辺りは、現時点においてスケジュール感を持って話はできませんけれども、このたびの検証を経て、その辺りは少しずつでも概略が見えるようにはしたいと思っています。
記者:
ウォーカブル事業いろいろなさっていますが、やっぱり3車線化を大きな目玉として捉えて、取り組んでいきたいということでよろしいでしょうか。
市長:
はい。駅前通りの3車線化というのは、全国的には中規模ぐらいの都市、具体的に言うと人口約30万人の松山市だとか四日市市だとか、その辺りで、始まっております。松山市はもう既に終わっていて、四日市市はこれから取り組むと聞いておりますけども、世界的に見ても、もうヨーロッパの主要都市は全てそういった中心市街地に対する交通規制も含むウォーカブル事業というんですかね、そういったものが進んでおります。国交省の話によると、人口14万5,000人ほどの米子市の規模でやるというのは、非常に先進的な事例だとは言われております。やはり我々としても、歩きやすいまちづくりを進める上での一つの大きな目玉になると思っていますので、できればしっかりと進めていきたいと思います。
記者:
あと1点、すみません、別件で伺いますけれども、今、103万円の壁というのが出てまして、今日も全国知事会議で、石破総理にも提案されるということで、市町村レベルでも税収の減額が指摘されてます。その受け答えと、今後、市町村も一緒になって、県は県でまた、知事レベルでやってますけども、今後どういうような動きをなさって、どのぐらい苦慮なさっているのか、今後どう対応なさるのか、教えてください。
市長:
これまでの一般的なルールからいうと減収補填という制度がありますので、それによって地方自治体の財政面での収入については、減収がかかった分について一定程度は補われるとは思いますけれども、それでもやっぱり減収部分は必ず出てくると思います。足らず前については、基本的に地方交付税が充てられるルールもありますので、どれほど地方財政に影響が出るのか、そして、それに伴って地方で行う行政サービスに影響が出るのかというのは、現時点でちょっと読みづらいところがあります。今は単純に減額するということだけが言われておりますので、それがまともに食らうようですと、これは一定程度、行政サービスに影響が出るだろうなと思いますけども、従来からのルールでいけば、一定の補填する制度があるわけですけれども、それはどうなるのかというところがちょっと見えてきておりません。
一般論から言えば、税収が減れば、これは減ったなりに、我々も身を縮めながらしっかりと行政サービスをしていくのが筋だとは思うんですけども、このたびの103万円の壁の問題については、国民民主党がこれを主張されているわけですけれども、そこの部分だけ言われているのには違和感があるなと。つまり、減った分をどういうふうに、何で補っていくのかという議論もセットでないと、これはやはり、減った分の手当ては地方自治体でしてくださいっていうのは、ちょっとやっぱり議論がかみ合わないのではないかなという印象は受けます。
例えば、何か行政サービスの中で、減った分については、我々地方自治体は義務的経費と呼ばれるような経費の計上がかなりを占めておりますので、これは国で決まった制度、特に社会保障がそうなんですけれども、国で決まった制度を地方自治体でもそのまま実施をするということで、なかなかそこに削っていく余地のない経費が、かなりの部分を占めております。逆に投資的経費が、我々自治体にとっては、ある程度自由度をもって使える部分ですが、そもそもが、そこは非常に少ないんですね。ですから単純に減収となると、結局、投資的経費で調整するしかないのかなと思ったりすると、これはかなり問題だなと思いますので、そこは国として、地方自治体に義務的にやらせている仕事の削れる部分があるのかとか、そういった議論とセットでないと、なかなかこれは大変な話だなという感想を持っております。
記者:
今現在、米子市としてはどのぐらい減額として見てますか。
財政課長:
これは、市として正式な試算をしたものではございませんが、県が示した試算の条件を踏まえて、本市として20億円程度の影響が出る可能性があると認識しております。
記者:
市長、やっぱり20億円というのは重たい数字ですか。
市長:
20億円で何ができるかということを考えると、非常に重たいという感想を持ちますが、一方で、義務的経費を国でどれだけ面倒見てもらえるのかという観点から考えると、これは国がどういうサジェスチョンをするか分かりませんけれども、吸収の方法はあるのかもしれません。つまり、そこのところの議論がまだまだ全然できていないんじゃないかなという印象を、現時点においては持っております。
記者:
何とかやはり補填を提示してほしいという言葉で適当ですか。
市長:
これは条件によるんですけれども、先ほど申し上げた、いわゆる減収補填とか、あるいは地方交付税による補填、地方交付税で足らず前をきちんと面倒見るというようなことであれば、それはどうぞ国政のほうでおやりくださいという話なんですけれども、減収分がそのまま地方自治体でも何かしなければいけない、手当てをしなければいけないとなると、これはちょっと話が違ってくるのではないかなという感想は持ちます。
記者:
知事レベルでは、県レベルといいますか、知事会のほうも動きが出てきております。それぞれ市町村ってかなりの数だと思うんですけども、今後、鳥取県の市長会なんか、今後、一緒に連動して何らかの対応を求めていくような動きへの抱負とか何かありましたら。
市長:
既に全国市長会でその辺の数字の取りまとめですとか、全国市長会として主張していくべき内容については、現時点における話はまとまっていると認識をしております。
鳥取県市長会単独でというのは、ちょっと今、考えてはいないのではないかなと思いますが、やはりどういう条件で最終的にこの話がまとまってくるのかによっては、やっぱり言うべきことは言っていかなければいけないと思っております。
記者:
何らかと連動ができたらやっていきたいという抱負でよろしいですか。
市長:
もし何か、非常に困ることになれば、それは連帯してやっていきたいと思いますが、私が注目しているのは、さっき申し上げたように、減収に伴って何か見直すことがあるんだろうかという、そこなんですよね。地方自治体の財政で、特に社会保障を中心に義務的経費の比重が非常に増えておりますので、その点について一切見直しがないということであれば、金額的に地方自治体で面倒を見るレベルではありませんので、やはりこれはちゃんと国のほうで手当てをしてほしいということは言っていきたいと思います。
記者:
いろいろ伺いましてありがとうございました。
秘書広報課職員:
ほかにご質問ありますでしょうか。よろしいですか。
ないようですので、では、これで会見を終わります。ありがとうございました。
市長:
ありがとうございました。
掲載日:2024年12月9日