国登録有形文化財 東光園本館

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国登録有形文化財 東光園本館

東光園本館(とうこうえんほんかん)

昭和39年(1964)建築の東光園の本館は鉄骨鉄筋コンクリート造り8階建ての建物ですが、普通のビルとは違い彫刻のように凹凸しているのが特徴です。日本の伝統である木造建築に見立てた建物です。よく見ると3階までは地面の上に階が重層して建ちますが、4階部分はオープンです。5階と6階は上部の一階分はある巨大な梁から吊り下げられています。この巨大な梁を支えているのは、地上から立ち上がる6本の太い柱です。この柱にはさらに厳島神社の鳥居にも見られる添え柱が3本付いています。
設計は、出雲大社庁の舎で日本建築学会賞を受賞した菊竹清訓(きくたけきよのり)です。菊竹は、自邸「スカイハウス」で提案した吊り下げの手法を用い、白砂青松の弓ヶ浜と雄峰大山を望む恵まれた自然を背景に、日本建築の木造の伝統を近代的な材料を用いて大胆に表現しました。
建ってから半世紀近く経っていますが、その斬新な姿は現在まで保たれています。皆生海岸の空に舞うように建つ建物自体がリズミカルで、その容姿は彫刻家・流政之(ながれまさゆき)が造った庭園ともよくなじんでいます。

東光園本館

掲載日:2022年3月9日