市長定例記者会見(令和3年10月13日)

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市長定例記者会見(令和3年10月13日)

 

 令和3年10月13日(水曜日)

内容

  • 新型コロナウイルスワクチンの接種状況等について

  • 米子市ノーマイカー運動の実施について

  • 淀江傘200年記念事業について

  • 米子市・保定市友好都市締結30周年記念事業の実施について

     

幹事記者:
定刻となりましたので、市長からお願いします。

市長:
距離を取っておりますので、マスクを外させていただきます。
本日は、私から4点の内容をお知らせさせていただきたいと思っております。

【資料】
新しいウィンドウ・タブが開きます新型コロナウイルスワクチンの接種状況等についてPDF143キロバイト)

まず1点目、新型コロナウイルスワクチン接種の最新状況についてお伝えをしたいと思います。

資料「1 全体の接種状況について」をご覧いただきますと、10月11日時点での数字にて、2回目接種を終えられた方が全体で67.5%、1回目接種を終えられた方が77.5%になっております。1回目接種を終えられた方は、ほぼ必ず2回目を打たれるであろうという前提がございますので、市内全体での接種が77.5%まで到達しつつあると考えております。
我々の運営する接種体制は全力で稼働をしておりまして、そうした意味においては順調にここまで接種が進んできたという認識をしております。

一方、「2 年代別の接種状況について」を見ていただきますと、やはり若年層の接種率がまだ十分に上昇し切っていません。接種体制に鑑みれば順調と言っていい数字ではありますが、やはり今後、若年層の接種率をどう引き上げていくのかという点が課題になっております。

10月の下旬頃から少しずつ予約枠に空きが出始めておりまして、一時期発生しました「予約の申込みが殺到する」という状況は、もう完全になくなっているというのが現状です。
今後は、SNSや新聞、チラシ、あるいはテレビCM等で接種勧奨を行ないながら、この接種率を最終的に上げていくよう努力をしてまいりたいと考えております。

もう一つ課題としましては、3回目の接種について、国から実施に向けた方針が示されました。それを受け、現在情報収集を行ないながら、時期や量、順番や役割分担等を、鳥取県と調整を行なっております。

ワクチン接種につきましては、一旦以上とさせていただきます。


【資料】
新しいウィンドウ・タブが開きます米子市ノーマイカー運動の実施についてPDF122 キロバイト)
新しいウィンドウ・タブが開きます事業チラシPDF399 キロバイト)

続きまして、ノーマイカーデーの実施についてでございます。
ノーマイカーデーについては、他の地方都市でも様々な取り組みがなされていますが、米子市においても企画をいたしました。

目的の一つは、公共交通の利用を促進することです。やはり地方の公共交通は赤字体質が定着している実態があり、このまま赤字が拡大していけば、路線廃止をはじめとした負のスパイラルに陥っていきますので、これを少しでも食い止めたいと考えております。

目的のもう一つは、脱炭素社会をめざすという国の方針を踏まえ、ここ地方都市においてもできること実践し、環境負荷を軽減する狙いがございます。

3点目の目的として、にぎわい創出がございます。やはりまちを歩く人が増えないと、にぎわいにはつながらないという一つの事実があります。マイカー移動の場合では、多くはご自宅から目的地の駐車場までの移動となり、その間の歩く人波が出ません。そのため、こういった取り組みのもと、バス停から目的地の間を歩くだけでも、特に市街地においてはにぎわい創出につながるものと考え、このたびの取り組みを実施させていただこうと思っております。

実施期間は、11月から来年の3月までの毎週金曜日を設定いたします。本事業は協賛店を募集しておりまして、特に飲食店のご協賛に関しては、例えばワンドリンクサービスや飲み放題の割引といったものがございます。こうした消費とにぎわいを連動させようと考え、お出かけしやすい日を見込みまして、金曜日の設定としております。

参加対象者は、勤務先が米子市で、主にマイカー通勤をしておられ、そして趣旨に賛同していただける方でございます。
参加特典として「ノーマイカーカード」というものを作り、参加企業を通じて参加者に配付させていただきます。このカードをバス降車時に提示していただきますと、運賃が半額になります。

先ほど申し上げた協賛店舗での特典を受ける際にも、やはりこのノーマイカーカードを提示することでそのサービスが受けられるという仕組みでございます。

参加方法等につきましては資料をご覧いただき、ご不明な点がおありでしたら後ほどご質問を受け付けたいと思います。
なお、11月5日の事業初日には、私も路線バスによる登庁を予定していることを申し添えます。

一旦この内容は以上とさせていただきます。

【資料】
新しいウィンドウ・タブが開きます「淀江傘200年記念事業」についてPDF150 キロバイト)
新しいウィンドウ・タブが開きます事業チラシPDF171 キロバイト)

続いて、3点目は、淀江傘200年記念事業についてのお知らせでございます。

1821年に、今の倉吉から淀江に来られた方が傘屋を開業されたということで、そこから起算してちょうど今年が200年となります。
最盛期であった大正時代には、多くの傘の製造会社が淀江地域に存在し、淀江が和傘の一大産地だったと伺っております。一方で、昭和に入り、安価で軽量な洋傘がだんだんと市場を席巻するようになってからは生産量が落ち、昭和50年代に最後の1軒が閉業されました。そこで、淀江傘の伝統を守ろうと、現在の「淀江傘伝承の会」が立ち上がり、事業を継続されているという経過がございます。

周年事業の内容といたしましては、まず10月20日から25日の間まで、米子しんまち天満屋1階のしんまち広場において、企画展示を行なうこととしております。200年にちなみ200本の傘をその会場に展示し、加えて傘の制作映像や傘踊りの風景などの写真展示のお披露目をさせていただきたいと考えております。

また、関連事業として、「淀江傘伝承の会」の主体での企画展や、山陰歴史館での企画展、また記念講演会といった事業を実施いたします。

 

その他ですが、現在の淀江傘にまつわる課題といたしまして、一つは、担い手育成というものがあります。これは継続して、県と一緒になって取り組みを行なってまいります。

そしてもう一つの課題として、材料調達がございます。

傘の継ぎ目の部分に使われている「ロクロ」という部材がございまして、ここが言わば骨組みの要になります。こちらは木製の部品なのですが、割れてしまうと傘全体が使用不可となりますので、硬度と柔軟性、そして粘りのある素材が必要であることから「エゴノキ」という木材が使用されています。

しかしながら、その「エゴノキ」は市内の流通では一般的な取り扱いがなく、調達が困難であるという点と、「エゴノキ」を使用してロクロを製造する事業者が岐阜県にしかないため、この「ロクロ」という部材だけは岐阜県から調達をしてきたという経緯があります。

岐阜県でも過去に「エゴノキ」の調達に困られて、植林から始めたという経過があるそうです。

傘の骨組みの大半は竹でできていまして、竹は十分地元で調達可能ですが、「ロクロ」あるいは「エゴノキ」についてはそうはいきません。淀江傘を今後も継続するためには、どれだけ担い手を育成しても、この部材調達がうまくいかないと難しいという点がございます。

 

では、この「ロクロ」を製造しようと考えた際、原材料である「エゴノキ」の調達が第一の課題だったのですが、何と意外なところに「エゴノキ」が存在しておりました。米子城の枡形門のすぐ脇にある木が実は「エゴノキ」だということが分かりまして、その上、その樹木は、枡形の石垣に食い込んでいるため史跡を破損しかねないため、近く伐採する予定の危険木だったのです。

当然、長期的には、いずれは植林等も考えていかなければいけませんが、その危険木がかなり大型であるため、原材料調達のめどが一定程度立ちました。

一方で、この「ロクロ」を作る技術者が地元に存在することが重要な点となりますが、残念ながら今時点では存在しておりません。

そこで、淀江町内の足芝建築に相談してみたところ、「何とか作ってみようじゃないか」と言ってくださり、製造の実証実験を行なっていただいております。こちらの足芝建築は、いわゆる従来からの木工職人がおられる建築屋さんで、木の製材や加工の技術をお持ちです。あくまで現時点では仮定であり、実証実験がうまくいけばの話ではございますが、12月上旬には試作品ができる見込みでございます。

米子市といたしましては、この200年を契機に、単に200年をお祝いするだけではなく、担い手育成や部品調達といった、今後この淀江傘を継続していくための取り組みを同時並行で開始しております。機会がありましたらご取材をいただければと思います。

一旦この話は以上とさせていただきます。


【資料】
新しいウィンドウ・タブが開きます「米子市・保定市友好都市締結30周年記念事業」の実施についてPDF184 キロバイト)

4点目でございますが、米子市と中国・保定市との友好都市締結30周年記念事業についてお知らせいたします。

テーブルに中国の国旗を並べさせていただいておりますが、本日10月13日が、中国・保定市と友好都市締結を行ない、ちょうど30年の節目に当たる日でございます。

これまで5年ごとに周年事業を開催しており、その間は、米子市の写真家協会が先方の写真家協会と民間交流をしておられました。しかしながら、ご存じのとおり新型コロナウイルスによって渡航が困難な状況にあります。したがいまして、渡航を伴わない記念事業を行なうことで、一つの節目を祝いたいと考えております。

1つ目は、写真家協会を中心とする交流写真展を開催させていただきたいと思っております。日時、場所については資料のとおりでございます。

2点目ですが、「国際交流給食」として中華料理を市内小・中学校の給食に取り入れて、児童生徒の皆さんに保定市との交流を少しでも知っていただき、その話題に触れていただければと考えております。

とりわけ、和田小学校4年生に対しては、鳥取県の楼韵姿さんという中国からの国際交流員に講師としてお越しいただき、中国の食文化等をご紹介いただきます。この企画には私も参加し、子どもたちと一緒に給食を頂くとともに、私からも以前保定市に行った際のことを子どもたちお伝えさせていただきたいと考えております。

3点目ですが、30周年を記念したフォトカレンダー&ダイアリー2022の製作を行なっております。販売の問合せにつきましては地域振興課にお問合せをいただければと思います。
さらに、関連イベントといたしまして、米子市役所1階ホールで行なうパネル展や、図書館において中国関連の書籍を集めた企画展を行ないます。

また市役所の地下1階の「ベルデ」という食堂においては、2日間中華料理を振る舞うという企画をされるそうです。29日には私も食べに行こうかと考えておりますが、そのような内容でこの30周年をお祝いしたいと考えております。

私からは以上とさせていただき、皆様からのご質問を承りたいと思います。


幹事記者:
そうしますと、ワクチン接種について質問のある社があればお願いします。

記者:

3回目の接種についてお尋ねします。

前提となる条件としては、岸田総理が12月に3回目の接種開始を想定しているということを国会表明したばかりであるということがあると思います。それから、岡山県総社市をはじめとして、全国でも3回目の接種に向けた予算化や方針表明を行なっている自治体があります。県内ではあまりまだアナウンスがないようですが。

米子市としては、何月から3回目の接種を開始できるように準備を進めるおつもりでしょうか。


市長:

3回目の接種については、今まさに、時期、手法、順番等の調整及び検討を鳥取県と行なっている状況です。

時期が整いさえすれば、体制的にはすぐにでも実施は可能なのではないかと考えております。現在は、2回目接種に全力で取り組んでいるところですが、予約が低調になればワクチンが余ってくるというような状況が想定されます。そうすると、そのまま3回目接種に移行するという状況も当然に考えられます。

ただし、例えばどういう対象から接種を行なうのかといった点をはじめ、いくつかの点は、3回目接種を開始する前に調整が必要だと考えます。3回目接種も、おそらく医療従事者から開始されるものと予想はされますが、これまでのワクチン接種を通じては、例えば「介護施設の従事者等も早期に接種するべきではないか」といった様々なご意見がありました。それらの点も踏まえながら、最終調整を行ないたいと考えております。

また予算については、現時点においては12月補正予算を念頭に準備を行なっているところです。ただし、具体的な使用ワクチンの種類も調整がついていない状況ですので、様々な詳細が調整でき次第、速やかに対応してまいりたいと考えております。


記者:
具体的にどんな準備が必要なのでしょうか。多分システム改修が一番急ぐのかなという気がするのですが、想定されている予算の費目などがあれば教えてください。

市長:

3回目接種をされる方のリストアップをどういった形で行なうかという点で、システム改修は当然必要だと思います。スムーズに3回目の接種を行なうためには、2回目を接種してから何か月経過したのかといった点が速やかにデータ上で抽出できるようにしなければなりません。

また、これまで市町村はファイザー製ワクチンを中心に接種を行なってきましたので、ファイザーの取扱については一定程度ノウハウが蓄積されてきました。一方で、モデルナ製ワクチンについては、主に鳥取県が職域接種で使用されていたため、市にはノウハウがありません。そういった3回目に向けた接種体制をどのように構築するのかについては、県との調整が必要となります。

加えて、3回目接種に対する市民のモチベーションによって、それに対応するための人的体制も必要になってまいります。
いずれにせよ、スケジュール感やワクチンの種類など、国が今後示す様々な情報に注視する必要があると考えております。


記者:
12月にスタートするというのは念頭にありますか。

市長:
開始時期については、まだ具体的に国から示されていませんが、我々としては12月補正で予算を議決いただき、事業を開始する体制を構築してまいりたいと考えております。

記者:
市長は3回目の接種の意義をどう考えられますか。

市長:

実はそこがポイントの一つだと思っております。

1回目、2回目の接種の際は、様々な意見の中で、やはり「コロナ対策にはワクチン接種が必要不可欠である」ということから、我々も高いモチベーションを持って取り組んでまいりました。
一方で、3回目接種につきましては、抗体の個人差や変異株への対応など、議論すべき様々な論点があると思っております。

そういった議論がしっかりまとまらないと、市民の皆さんも含めまして、1回目、2回目のような高いモチベーションの中で接種ができるのかどうかということは懸念されます。我々といたしましても、情報収集とともに情勢を見極めたいと考えております。


記者:
米子市は昨日で個別接種が終了していると思います。先ほどの若年層の接種率を上げていくというお話は、個別接種ではなく、ほかの集団接種等で接種率を上げていくという認識でよろしいでしょうか。

市長:

認識については、そのとおりです。

1点訂正させていただくと、「個別接種が終了した」のではなく、「個別接種における1回目の受付を終了した」というのが正確でございます。

また、もう1点、博愛病院のみ引き続き個別接種を続けていくという点を訂正させていただきます。

若年層の方は比較的かかりつけ医がない方が多くいらっしゃいます。近所に病院があったとしても、普段あまり行くことがない場合が非常に多いので、むしろ集団接種が有効であろうと考えております。
このたびの体制変更につきましては、そういった情勢への対応も含めてのものであるという点をご理解いただければと存じます。


記者:
ありがとうございます。

幹事記者:
その他質問があればお願いします。

次は、ノーマイカー運動について質問のある社があればお願いします。
よろしいですかね。

では、淀江傘200年記念事業について質問のある社があればお願いします。

そうしますと、保定市友好都市締結30周年記念事業について、質問があれば。

では、そのほかの点で質問があればお願いします。

記者:
境港市が島根原発に対して立地自治体と同等の協定を申し入れるということで、米子市として、改めてどういうスタンスでいらっしゃるかというところを確認させていただいてもよろしいでしょうか。

市長:

中国電力に対しましては、既に何度も「立地自治体と同様の協定内容に変えてほしい」という申し入れは行なっているところです。

現時点における状況は、「立地自治体と同様の扱いをする」という文言はいただいておりますが、その「同様の扱い」の中身が明確でないため、その状況を改善するために申し入れを行なっているというものです。

米子市としては、これについて中国電力側も何らかの対応をするという言葉を伺っておりますので、その内容を待っているという現状でございます。


幹事記者:
ほかよろしいでしょうか。

では、これで終了させていただきます。ありがとうございました。


市長:
ありがとうございました。

 

掲載日:2021年10月25日