財政比較分析表は、類似団体間で主要財政指標などの比較分析を行ない、住民の皆さんにわかりやすくお知らせするためのものとして、総務省が作成したものです。
米子市の平成18年度の各財政指標の要因や今後の取組みなどについて、比較分析結果をおしらせします。
「類似団体」とは…
全国の市町村を「人口」と「産業構造」をもとに類型化したグループです。
平成18年度の米子市と同じグループの類似団体は、次の39団体です。
北海道小樽市・北海道北見市・北海道江別市・岩手県花巻市・宮城県大崎市・山形県鶴岡市・山形県酒田市・福島県会津若松市・茨城県土浦市・茨城県古河市・栃木県那須塩原市・埼玉県鴻巣市・埼玉県深谷市・埼玉県三郷市・千葉県木更津市・千葉県成田市・東京都東久留米市・神奈川県伊勢原市・新潟県三条市・新潟県新発田市・静岡県藤枝市・愛知県稲沢市・兵庫県三田市・島根県出雲市・岡山県津山市・広島県三原市・山口県防府市・山口県岩国市・香川県丸亀市・愛媛県西条市・佐賀県唐津市・長崎県諌早市・熊本県八代市・宮崎県延岡市・鹿児島県鹿屋市・鹿児島県薩摩川内市・鹿児島県霧島市・沖縄県うるま市
米子市
なお、平成17年度の財政比較分析とは、比較分析の項目と類似団体が異なっていますので、ご注意ください。
市町村財政比較分析(平成18年度決算)
鳥取県米子市
人口
(平成19年3月31日現在) |
149,730人 |
面積 |
132.21平方キロメートル |
歳入総額 |
557億2,855万8千円 |
歳出総額 |
554億6,748万6千円 |
実質収支 |
8,930万8千円 |
比較分析の内容
財政力
指標…財政力指数
… 「財政力指数」
米子市の指数:0.69
類似39団体内の順位:16位
- 類似団体の平均値…0.69
- 類似団体内1位…1.46
- 類似団体内39位…0.43
- 全国市町村の平均…0.53
- 鳥取県内市町村の平均…0.38
「財政力指数」は、市民税の伸びなどにより、平成17年度より0.01良くなり、類似団体平均と同じ0.69となっています。
今後も、職員給与の縮減や事務事業の徹底的な見直し、滞納額の縮減のための更なる徴収業務の強化などに取り組んでいきます。
給与水準の適正度(国との比較)
指標…ラスパイレス指数
… 「ラスパイレス指数」
米子市の指数:99.5
類似39団体内の順位:28位
- 類似団体の平均値…97.9
- 類似団体内1位…90.0
- 類似団体内39位…103.4
- 全国の市の平均…97.9
- 全国の町村の平均…93.9
米子市では、国に準じた給与水準の見直しを行なっており、今後、給与水準は下がる見込みです。
また、平成19年度からは、平均3.16パーセントの給与減額措置を実施しています。
公債費負担の健全度
指標…実質公債費比率
… 「実質公債費比率」
米子市の比率:18.4パーセント
類似39団体内の順位:27位
- 類似団体の平均値…16.5パーセント
- 類似団体内1位…8.9パーセント
- 類似団体内39位…21.1パーセント
- 全国市町村の平均…15.1パーセント
- 鳥取県内市町村の平均…18.5パーセント
下水道事業の汚水公費負担分の新設による準元利償還金の増が最大の要因となり、平成17年度の16.4パーセントから18.4パーセントへと大幅に悪化しました。
地方債の積極的な借り換えによる利子償還金の縮減を図るとともに、今後も緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業を選択することによって、起債の新規発行の抑制に努め、起債に大きく頼ることのない財政運営に努めます。
将来負担の健全度
指標…人口1人あたり地方債現在高
米子市の額:492,194円
類似39団体内の順位:26位
- 類似団体の平均値…432,425円
- 類似団体内1位…193,669円
- 類似団体内39位…885,911円
- 全国市町村の平均…456,703円
- 鳥取県内市町村の平均…622,297円
類似団体平均をやや上回っている主な要因としては、米子駅前西土地区画整理事業、国際会議場整備事業、新清掃工場建設事業などがあります。
今後も、新規発行債の適切な選択を行ない、財政の健全化に努めます。
定員管理の適正度
指標…人口1,000人あたりの職員数
米子市の数:5.25人
類似39団体内の順位:1位
- 類似団体の平均値…7.70人
- 類似団体内1位…5.25人(米子市)
- 類似団体内39位…11.20人
- 全国市町村の平均…7.82人
- 鳥取県内市町村の平均…7.89人
全国平均を2.45人下回り、類似団体中、最も少ない職員数となっています。
平成17年4月に策定した定員適正化計画を今後も推進し、平成21年までに57人以上を削減する方針です。
人件費・物件費等の適正度
指標…人口1人あたり人件費・物件費決算額
なお、額は、人件費・物件費・維持補修費の合計です。
ただし、人件費には、事業費支弁人件費は含みますが、退職金は含みません。
米子市の額:88,789円
類似39団体内の順位:2位
- 類似団体の平均値…111,792円
- 類似団体内1位…75,695円
- 類似団体内39位…162,875円
- 全国市町村の平均…116,701円
- 鳥取県内市町村の平均…117,750円
人口1,000人あたりの職員数が類似団体中、最も少ないことにより、人件費が少なく、類似団体中2位となっています。
これからもコストの低減を図っていく方針です。
平成18年度の財政比較分析では、これまでの項目に加え、歳出比較分析として、「経常収支比率の内訳」「人件費および人件費に準ずる費用」「公債費および公債費に準ずる経費」「普通建設事業費」の比較分析も行ないました。
歳出比較分析
財政構造の弾力性(ゆとり)
指標…経常収支比率
… 「経常収支比率」
米子市の比率:93.7パーセント
類似39団体内の順位:28位
- 類似団体の平均値…90.9パーセント
- 類似団体内1位…79.7パーセント
- 類似団体内39位…101.6パーセント
- 全国市町村の平均…90.3パーセント
- 鳥取県内市町村の平均…89.8パーセント
地方譲与税などの増があったものの、地方交付税・臨時財政対策債などの減により経常一般財源が減少しました。その一方で、扶助費・退職手当の増や、制度改正により下水道事業や農業集落排水事業への繰出金のうちの基準内(経常)部分が大幅に伸びたことなどにより、前年度の87.4パーセントから93.7パーセントへと悪化し、類似団体平均を2.8パーセント上回りました。
性質別では、「人件費」が類似団体中最小である一方、「その他」が類似団体中で最も大きな値となっています。これは、公営事業会計への繰出金が要因です。
今後は、行財政改革の取組みを通じて、水準の悪化を防ぎます。
経常収支比率の分析
人件費
米子市の比率:21.2パーセント
類似39団体内の順位:1位
- 類似団体の平均値…29.0パーセント
- 類似団体内1位…21.2パーセント(米子市)
- 類似団体内39位…36.6パーセント
- 全国市町村の平均…28.2パーセント
- 鳥取県内市町村の平均…23.2パーセント
物件費
米子市の比率:11.8パーセント
類似39団体内の順位:17位
- 類似団体の平均値…12.7パーセント
- 類似団体内1位…7.8パーセント
- 類似団体内39位…18.0パーセント
- 全国市町村の平均…12.9パーセント
- 鳥取県内市町村の平均…12.3パーセント
扶助費
米子市の比率:8.7パーセント
類似39団体内の順位:24位
- 類似団体の平均値…8.2パーセント
- 類似団体内1位…5.6パーセント
- 類似団体内39位…13.6パーセント
- 全国市町村の平均…8.6パーセント
- 鳥取県内市町村の平均…6.2パーセント
公債費
米子市の比率:23.5パーセント
類似39団体内の順位:31位
- 類似団体の平均値…20.1パーセント
- 類似団体内1位…11.1パーセント
- 類似団体内39位…30.9パーセント
- 全国市町村の平均…19.8パーセント
- 鳥取県内市町村の平均…23.8パーセント
補助費等
米子市の比率:11.7パーセント
類似39団体内の順位:29位
- 類似団体の平均値…8.6パーセント
- 類似団体内1位…3.0パーセント
- 類似団体内39位…16.1パーセント
- 全国市町村の平均…10.2パーセント
- 鳥取県内市町村の平均…11.6パーセント
その他
米子市の比率:16.8パーセント
類似39団体内の順位:39位
- 類似団体の平均値…12.3パーセント
- 類似団体内1位…6.4パーセント
- 類似団体内39位…16.8パーセント(米子市)
- 全国市町村の平均…10.6パーセント
- 鳥取県内市町村の平均…12.7パーセント
【参考】
経常収支比率公債費以外の合計
米子市の比率:70.2パーセント
類似39団体内の順位:17位
- 類似団体の平均値…70.8パーセント
- 類似団体内1位…59.9パーセント
- 類似団体内39位…81.5パーセント
- 全国市町村の平均…70.5パーセント
- 鳥取県内市町村の平均…66.0パーセント
人件費および人件費に準ずる費用
(人口1人あたり決算額)
米子市の額:65,480円
- 類似団体の平均値…76,987円
- 類似団体内1位…54,646円
- 類似団体内39位…102,587円
人口1,000人あたりの職員数は、5.25人で、類似団体中最も少ない人数です。
この要因のひとつには、消防業務を一部事務組合で行なっていることがあります。
一部事務組合の人件費分に充てる負担金や、法非適の公営企業会計などの人件費に充てる繰出金といった人件費に準ずる費用を合計した場合の人口1人あたりの歳出決算額は65,480円で、類似団体平均より14.9パーセント少ない水準にあります。
今後も定員適正化計画や、早期退職特例措置の実施により、人件費の抑制に努めていきます。
公債費および公債費に準ずる経費
(人口1人あたり決算額)
米子市の額:33,697円
- 類似団体の平均値…31,437円
- 類似団体内1位…19,337円
- 類似団体内39位…44,944円
公営企業債の償還に充てるための繰出金などが類似団体平均を22.6パーセント上回っていることや、一時借入金利子が非常に大きいことなどから、類似団体平均を7.2パーセント上回っています。
地方債の積極的な借り換えによる利子償還金の縮減を図るとともに、今後とも、緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業の選択により、起債に大きく頼ることのない財政運営に努めていきます。
普通建設事業費
(人口1人あたり決算額)
米子市の比率:34,210円
地財政の健全性や安定性を図るため、新たな大規模投資的事業を原則として抑制し投資的事業から維持管理へと重心を移す方針であるため、類似団体平均を34.6パーセント下回っています。
今後も歳入の増加が見込めない状況であり、プライマリーバランスの黒字を維持し、引き続き、普通建設事業費の抑制に努めます。
【資料】
平成18年度決算 市町村財政比較分析表
(・A3サイズ 172キロバイト)
掲載日:2008年3月24日