米子あっちこっち第3回【重なり合う文化】

本文にジャンプします
メニュー
米子あっちこっち第3回【重なり合う文化】

こんにちは。韓国国際交流員です。
米子でも朝と夜で涼しくて、秋のにおいがしてきましたね。こうやって過すと、気が付いたら秋が過ぎていって、また冬が来てしまいそうな気がします。歳をとればとるほど時間が早く感じられるという両親の話が、もう私でも共感できます。

米子市長発表時の写真
米子市長の発表時の写真です。大きい画面で写真を流して米子市について紹介しました。

今日は8月に出張で行って来た中国について話をしたいです。8月20日に中国の吉林省図們(キツリンショウトモン) 市で環日本海拠点都市会議がありました。この会議は日本、韓国、中国、ロシアが参加し、毎年行なわれる会議です。参加都市としては日本の鳥取県内の米子市、境港市、鳥取市と韓国の 束草(ソクチョ)東海(トンヘ)浦項(ポハン) の三都市が参加しています。これらの都市以外にも中国の琿春(フンチュン)図們(トモン)延吉(えんきつ) とあと、ロシアからも参加しています。今年で20回になるこの会議は各都市の市長が集まって、参加都市の現状を発表し、都市の間での協力や交流を活発にさせるための方案について話し合います。

図們まで行くために仁川(インチョン) 空港でトランジットをしました。アシアナ米子―ソウル便を利用すれば米子からは仁川(インチョン) まで1時間半くらいですぐ付きますので、とても便利です。人生初のトランジットで迷子になるのが心配でしたが、余計な心配でした。久しぶりの仁川(インチョン) 空港も懐かしくて、思い出も…

中国と北朝鮮を結ぶ橋の写真
 この橋の赤いところまで中国で、青いところからは北朝鮮です。
 残念ながら外国人は橋を歩けなかったです。

今回の主催都市の図們(トモン) 市は北朝鮮と国境を接している地域です。この頃、中国では東北地域振興計画として力を入れている長吉図(長春―吉林―図們(トモン))ラインの中の1つのところです。最近開発し始めている地域ですね。

ホテルからの写真
ホテルから見た景色です。川の向こう側は北朝鮮です。

私が泊まった辺境ホテルでは窓の外に北朝鮮が見えるところでした。図們(トモン)市と吉林省は中国内で朝鮮族が住む割合が高い地域です。公式的に使われる言語は中国語ですが、朝鮮族の間では朝鮮語を使っているし、お店の看板もハングルで表記されているところが多かったです。食べ物もキムチ、カクテキ、ムック(こんにゃくみたいなもの)など韓国人の私の口に合う韓国料理が多かったです。もちろん中国料理もありましたけどね。


トゥマンガンのお祭りの写真
韓国の歌手インスニです。こんなに近くで見たのは初めてでした。

図們(トモン)市で大きい行事である豆滿江(トゥマンガン)お祭りの公演を見に行ったりもしました。この祭りの司会は中国語、韓国語の2つの言語で行なわれました。規模がとても大きかったです。私は20日の開幕式の講演を見させてもらいましたけど、最後の頃には韓国の有名な歌手インスニさんが登場してびっくりしました。久しぶりに聞く「友達よ」の歌も良かったし、インスニさんの歌を中国で聞くと更にうれしかったです。


韓国の昔の家のすがた
韓国でも昔の家はこういう姿でした。すみずみまで似ているところが多かったです。

4日間中国で、その中でも朝鮮族自治州で韓国のものをたくさん見て、食べました。中国の朝鮮族博物館を見て回って、重なる文化やそういった文化の文化財としての指定などを見て、こういうことについて「奪った、奪われた」など所有権を主張するのは愚かなことだと思いました。国境の近くで似たような文化があるのは他の地域でも一般的なものでありますしね。そして、韓国と中国、あと日本も昔むかしから隣同士で共有している部分も本当に大きいと感じました。
日韓中はその共有している部分も深くて、厚くて仲がよくない時もありますが、いつかまた仲良くなれると確信しました。兄弟の間でもたまにケンカしても、また仲直りして過すように、日韓中の国同士もまた仲良くなれるでしょ!

掲載日:2014年9月22日