各地域の児童生徒の学力や学習状況を把握、分析するため、小学校6年生・中学校3年生を対象に、「全国学力・学習状況調査」が文部科学省によって実施されました。この調査の米子市(学校組合)の結果の概要を公表します。
実施日
令和7年4月14日~17日
参加校
全ての米子市(学校組合)立小・中学校
実施科目
小学校6年生
国語
算数
理科
中学校3年生
国語
数学
理科※CBT方式による実施
学力調査のほか、子どもたちの生活の様子に関する質問紙調査(アンケート)も同時に実施しました。
実施調査結果の特徴(各調査の分析詳細については別添資料参照)
学力調査
小学校6年生
国語
全体として、全国平均を下回る結果でした。内容「思考力、判断力、表現力等」の「話すこと・聞くこと」では、全国平 均を上回り、それ以外の5観点では全国平均を下回りました。
算数
全体として、全国平均を下回る結果でした。すべての領域で全国平均を下回りましたが、特に「変化と関係」の領域では、全国平均を大きく下回りました。
理科
全体として、全国平均を下回る結果でした。すべての領域で、差は小さいものの全国平均を下回りました。
中学校3年生
国語
全体として、全国平均を下回る結果でした。内容「知識及び技能」の「言葉の特徴や使い方に関する事項」では、全国平均を上回る状況でした。それ以外の3観点では、全国平均を下回りました。
数学
全体として、全国平均を下回る結果でした。「データの活用」の領域では、全国平均を上回りましたが、「数と式」の領域では全国平均を大きく下回る状況となりました。
理科
平均IRTスコアは、全国平均を下回る結果でした。
質問紙調査〈小・中学校共通〉
米子市教育振興基本計画に関連する質問事項については、多くの点で全国の平均値を上回りました。
小・中学校共通して、多くの児童生徒が自分にはよいところがあると考えています。さらに、昨年度よりも数値が高くな っています。
1時間以上勉強する児童生徒の割合は、中学校では全国平均を上回っていますが、小学校では全国平均を下回っています。 さらに、小学校においては、タブレット端末を用いた学習時間が全国平均より少ない状況です。学習習慣と関連して、本市では生活習慣が整っている児童生徒の割合が高い傾向にあります。このことは学習の基盤となる良い点であり、学習習慣確立においても、さらに家庭との連携を図ることが大切です。
PC・タブレット端末などのICT機器については、昨年度同様小・中各学校で使用頻度に差があることがわかりました。全体として中学校では全国の平均値を大きく上回っていますが、小学校は下回っています。さらにレベルアップを図り、個に応じた学びを実現するための効果的な活用が必要です。
小・中学校が児童生徒の学力や生活習慣における課題の傾向を明らかにし、9年間の内容を系統化し、一貫した指導を行っていけるよう、小中一貫教育を推進していきます。
全体を通して
調査結果から、引き続き、基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得させ、さらに知識・技能の活用を図るとともに個に応じた支援・指導の充実が大切であることがわかりました。
各教科においては、改善の傾向が見られたものがある一方、学習指導要領で示された内容について課題も認められました。例えば、小学校算数では、伴って変わる二つの数量の関係に着目し、必要な数量の求め方を式や言葉を用いて記述すること、中学校数学の「数と式」では、素数の意味を理解することや数量を文字を用いた式で表すことなどが課題として挙げられます。
児童生徒質問紙調査では、小中共通で、「読書が好き」と回答した児童生徒の割合が全国平均より高く、読書に親しんでいる児童生徒が多いことが分かりました。
ICT活用については、特に中学校で活用が広がっており、自分の考えをまとめたり、説明したりするなどの主体的な学習につながっていることが分かりました。
米子市(学校組合)としては、他の学力調査の結果もあわせて考察した上で、今後も主体的・対話的で深い学びと個に応じた支援・指導の実現に向けて取り組んでいきます。また、学習習慣や生活習慣の確立が学力の定着に極めて重要ですので、今後さらに学校と家庭とが連携できるような取組を進めていきたいと考えています。
【資料】PDF:令和7年度 全国学力・学習状況調査結果の米子市(学校組合)の概要(pdf:622KB)
掲載日:2025年9月27日