令和3年度全国学力・学習状況調査結果

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令和3年度全国学力・学習状況調査結果
地域の児童・生徒の学力や学習状況を把握・分析するため、小学校6年生・中学校3年生を対象に、「全国学力・学習状況調査」が文部科学省によって実施されました。この調査の米子市(学校組合)の結果の概要を公表します。

実施日

令和3年5月27日

参加校

全ての米子市(学校組合)立小・中学校

実施科目

小学校6年生

国語
算数

中学校3年生

国語
数学 
学力調査のほか、子どもたちの生活の様子に関する質問紙調査(アンケート)も同時に実施しました。

実施調査結果の特徴

学力調査

小学校6年生
国語

全体として、全国平均とほぼ同等の結果でした。「言葉の特徴や使い方に関する事項」の内容では、全国平均を大きく上回る状況でしたが、それ以外の領域では、大きく下回る状況でした。

算数

全体として、全国平均とほぼ同等の結果でした。「変化と関係」の領域では、全国平均とほぼ同値でしたが、それ以外の領域ではやや下回る状況でした。

中学校3年生
国語 

全体として、全国平均をやや下回る状況でした。特に「書くこと」の領域に課題が見られました。

数学 

全体として、全国平均とほぼ同等の結果でした。「図形」「資料の活用」の領域は、全国平均を上回る状況でしたが、「関数」の領域は、全国平均をやや下回る状況でした。

質問紙調査

小学校6年生
  • 自己肯定感を問う質問で、肯定的な回答をした児童の割合が、全国と比べて高い割合でした。
  • 「人が困っているときには、進んで助けていますか」という質問で、肯定的な回答をした児童の割合が、全国平均と比べて高い割合でした。
  • 「今住んでいる地域の行事に参加していますか」という質問で、肯定的な回答をした児童の割合が、全国平均と比べて高い割合でした。
  • 「あなたの学級では、学級生活をよりよくするために学級会で話し合い、互いの意見のよさを生かして解決方法を決めていますか」という質問で、肯定的な回答をした児童が、全国平均と比べて高い割合でした。
  • ほとんどの児童が、いじめはどんな理由があってもいけないことだと思っています。
  • ほとんどの児童が、人の役に立つ人間になりたいと思っています。
  • ほとんどの児童が、学習の中でコンピュータなどのICT機器を使うのは勉強の役に立つと思っています。
  • ほとんどの児童が、朝食を毎日食べています。
  • ほとんどの児童が、毎日、同じくらいの時刻に起きています。
  • 「新型コロナウイルスの感染拡大で多くの学校が休校していた期間中、規則正しい生活を送っていましたか」という質問に、肯定的な回答をした児童が、全国平均と比べて高い割合でした。
  • 学校の授業時間以外に、普段、1日当たり1時間以上勉強していると回答した児童が、全国平均と比べて低い割合でした。
  • 5年生までに受けた授業で、コンピュータなどのICT機器を週1回以上使用したと回答した児童が、全国平均と比べて低い割合でした。
中学校3年生
  • 自己肯定感を問う質問で、肯定的な回答をした生徒の割合が、前回の調査結果と比べて高い割合でした。全国平均と比べても高い割合でした。
  • 「学校でコンピュータなどのICT機器を、友達と意見を交換したり、調べたりするために、週1回以上使用している」と 回答した生徒の割合が、全国平均と比べて高い割合でした。
  • ほとんどの生徒が、いじめはどんな理由があってもいけないことだと思っています。 
  • ほとんどの生徒が、人の役に立つ人間になりたいと思っています。
  • ほとんどの生徒が、朝食を毎日食べています。
  • ほとんどの生徒が、毎日、同じくらいの時刻に起きています。
  • 携帯電話・スマートフォンやコンピュータの使い方について、家の人と約束したことを守っている生徒の割合が、全国平均と比べて低い割合でした。
  • 数学の授業で問題の解き方や考え方が分かるようにノートに書いていると回答した生徒の割合が、全国平均と比べて低い割合でした。
  • 新型コロナウイルスの感染拡大で多くの学校が休校していた期間中、勉強について不安を感じていた生徒の割合が、全国平均と比べて低いものの、全体の約半数でした。

調査結果をうけて

小学校6年生 
国語では、文中の漢字を正しく書く力や、主語と述語の関係を捉える力について、これまでの指導の成果が現れていました。しかし、「知識」に関する内容においては、修飾と被修飾との関係を捉える問題に課題が見られました。また、「活用」に関する内容においては、目的に応じて文章と図表とを結びつけて必要な情報を見付けたり、目的を意識して、中心となる語や文を見付けて要約したりすることに課題が見られました。
算数では、棒グラフから数量や項目間の関係を読み取る力について、これまでの指導の成果が現れていました。しかし、複数の図形を組み合わせた平行四辺形の面積の求め方と答えを記述する問題や、帯グラフで表された複数のデータを比較し、示された特徴を持った項目とその割合を記述する問題に課題が見られました。
国語・算数ともに、その勉強の大切さや将来役に立つ学習だと感じている児童が多くいることがわかりました。
以上のような状況を踏まえ、基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得するために、一層の習熟が図れるような繰り返しの指導に加え、個に応じたきめ細かな指導を充実させる必要があります。あわせて、既習内容を活用したり、新たな課題を探究したりする学習を通じて、知的好奇心を喚起し、学習のおもしろさを感じたり、自ら課題を見つけ、その解決に向けて主体的に取り組んだりできるよう、指導の手立てを工夫していくことが必要です。また、日頃の学習から、解答を求めるだけでなく、その根拠や自分の考えをしっかりと表現する力を育てていく必要があります。そのために、友達と解決方法を吟味・検討するといった対話的な学習や、すべての教科でまとめや振り返りをしっかりと書く学習も推進していきます。
中学校3年生
国語では、話し合いの話題や方向、質問の意図を捉える問題や文脈に即して漢字を正しく読む問題において、これまでの指導の成果が現れていました。しかし、書いた文章を読み返し、語句や文の使い方、段落相互の関係に注意して書く問題や、文章に表れているものの見方や考え方を捉え、自分の考えを持つ問題等に課題が見られました。
数学では、与えられた表やグラフから、必要な情報を適切に読み取る問題や与えられたデータから中央値を求める問題等において、指導の成果が現れていました。しかし、日常的な事象を数学的に解釈し、問題解決の方法を数学的に説明する問題や、データの傾向を的確に捉え、判断の理由を数学的な表現を用いて説明する問題等に課題が見られました。
以上のような状況を踏まえ、今後も基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得するために、一層の習熟が図れるような繰り返しの指導、個に応じたきめ細かな指導を充実させるとともに、既習内容を活用したり、新たな課題を探究したりする学習を通じて、知的好奇心を喚起し、学習のおもしろさを感じたり、自ら課題を見つけ、その解決に向けて主体的に取り組んだりできるよう、指導の手立てを工夫していくことが必要です。また、問題解決的な学習過程の中で、生徒同士の対話的な時間をこれまで以上に保障しながら、自分の考えを数学的な表現を用いて、論理的に説明する力を一層育てていく必要があります。
全体を通して
これまでの調査結果から、引き続き、基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得させ、知識・技能等の活用を図る指導の充実が大切であることがわかりました。また、自己肯定感や規範意識が高い児童生徒、各教科の学習に関心意欲が高い児童生徒の学力が高い傾向にあることもわかりました。さらに、普段の授業の中で、相手の考えを最後まで聞き、自分の考えをしっかりと伝えることに積極的に取り組んでいる児童生徒の学力が高い傾向にあることもわかりました。
米子市(学校組合)教育委員会としましては、これまでの調査結果と他の調査結果を関連させて考察した上で、今後も主体的・対話的で深い学びの実現に向けて取り組んでいきます。また、学習習慣や生活習慣の確立が学力の定着に極めて重要ですので、今後さらに学校と家庭とが連携できるような取組を進めていきたいと考えています。

【資料】
リンク・新しいウィンドウで開きます 令和3年度全国学力・学習状況調査結果の米子市(学校組合)の概要 (PDFファイル 301キロバイト)
掲載日:2021年11月8日