令和元年度全国学力・学習状況調査結果

本文にジャンプします
メニュー
令和元年度全国学力・学習状況調査結果

各地域の児童・生徒の学力や学習状況を把握・分析するため、小学校6年生・中学校3年生を対象に、「全国学力・学習状況調査」が文部科学省によって実施されました。この調査の米子市の結果の概要を公表します。

実施日

平成31年4月18日

参加校

すべての米子市(学校組合)立小・中学校

実施科目

小学校6年生

国語   
算数

中学校3年生

国語 
数学  
英語  

  • 学力調査のほか、子どもたちの生活の様子に関する質問紙調査(アンケート)も同時に実施しました。

実施調査結果の特徴

学力調査

小学校6年生
国語
  • 全体として、全国平均を下回る状況でした。「書くこと」の領域では、全国平均をやや上回る状況でしたが、それ以外の領域では、下回っています。特に「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」の領域に課題が見られました。
算数
  • 全体として、全国平均とほぼ同等の結果でした。「図形」の領域では、全国平均と同値でしたが、それ以外の領域ではやや下回る状況でした。 
中学校3年生
国語
  • 全体として、全国平均とほぼ同等の結果でした。「話すこと・聞くこと」の領域では、全国平均を上回る状況でした。それ以外の領域では、全国平均をやや下回る状況でした。
数学
  • 全体として、全国平均を上回る状況でした。「資料の活用」の領域は、全国平均を大きく上回る状況でした。また、「数と式」「関数」の領域も全国平均を上回る状況でした。
英語
  • 全体として、全国平均を上回る状況でした。「話すこと」の領域では、参考値ながら、全国平均を大きく上回る状況でした。

質問紙調査

小学校6年生
  • 「自分にはよいところがあると思いますか」という質問で、肯定的な回答をした児童が、全国平均と比べて高い割合でした。
  • 学級のみんなで話し合って決めたことなどに協力することについて問う項目では、肯定的な回答をした児童の割合が全国平均と比べ高い状況でした。
  • 国際理解について問う項目では、肯定的な回答をした児童が、本市昨年度平均よりも高い割合でした。
  • ほとんどの児童が、いじめはどんな理由があってもいけないことだと思っており、本市経年結果でも年々その割合が高くなっています。
  • ほとんどの児童が、人の役に立つ人間になりたいと思っています。
  • ほとんどの児童が、朝食を毎日食べています。
  • ほとんどの児童が、算数や国語の勉強は大切だと思っています。
  • ほとんどの児童が、算数や国語の授業で学習したことは、将来、社会に出たときに役に立つと思っています。
  • 家庭学習の取組について問う質問で、肯定的な回答をした児童の割合は、全国と比べて下回りました。
  • 新聞を読んでいる(週に1から3回以上)児童の割合が全国平均よりも高いですが、22.3パーセントにとどまっています。
  • 算数が好きかどうか問う質問では、肯定的な回答をした児童の割合が全国平均と比べて低い割合でした。
  • 国語・算数の解答時間が十分かどうか問う質問で、肯定的な回答をした児童の割合が、全国平均と比べて低い割合でした。
中学校3年生
  • 数学が好きという生徒の割合が、全国と比べて高い割合でした。
  • 読書が好きという生徒や週に1回以上図書館に行くと答えた生徒が、全国と比べて高い割合でした。
  • 話し合い活動を通して思考を深めたり広げたりする取組を問う質問で、肯定的な回答をした生徒の割合は、本市経年結果と比べて高い割合でした。
  • 地域貢献について問う項目では、肯定的な回答をした生徒の割合が、全国平均よりは下回ったものの、本市経年結果と比べて高い割合でした。
  • ほとんどの生徒が、学校の規則を守ろうとしています。
  • ほとんどの生徒が、いじめはどんな理由があってもいけないことだと思っており、本市経年結果でも年々その割合が高くなっています。
  • ほとんどの生徒が、人の役に立つ人間になりたいと思っています。
  • ほとんどの生徒が、朝食を毎日食べています。
  • ほとんどの生徒が、国語・数学の解答時間が十分かどうか問う質問で、肯定的な回答をしています。
  • 新聞を読んでいる(週に1から3回以上)生徒の割合が全国平均よりも高いですが、15.4パーセントにとどまっています。
  • 学校の授業以外の学習時間を問う質問で、2時間以上と回答した生徒の割合が、全国と比べて低い割合でした。
  • 英語の解答時間について、肯定的な回答をした生徒の割合が、全国と比べて低い割合でした。自己肯定感を問う質問で、肯定的な回答をした生徒の割合が、本市経年結果と比べて高い割合でした。

調査結果をうけて

小学校6年生 

国語では、目的や意図に応じて、自分の考えの理由を明確にして書く力について、これまでの指導の成果が現れていました。しかし、「知識」に関する内容においては、文中の漢字を正しく書くことや、接続語を使って内容を分けて書く問題に課題が見られました。また、「活用」に関する内容においては、目的に応じて、読んだり、話したりすることに課題が見られました。

算数では、式の意味を理解しているかを問う問題において、これまでの指導の成果が現れていました。しかし、2つの棒グラフから、1人当たりの水の使用量について分かることを選ぶ問題や、減法の計算の仕方についてまとめたことを基に、除法の計算の仕方についてまとめるとどのようになるか記述する問題に課題が見られました。

国語・算数ともに、その勉強の大切さや将来役に立つ学習だと感じている児童が多くいることがわかりました。

以上のような状況を踏まえ、基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得するために、一層の習熟が図れるような繰り返しの指導に加え、個に応じたきめ細かな指導を充実させる必要があります。あわせて、既習内容を活用したり、新たな課題を探究したりする学習を通じて、知的好奇心を喚起し、学習のおもしろさを感じたり、自ら課題を見つけ、その解決に向けて主体的に取り組んだりできるよう、指導の手立てを工夫していくことが必要です。また、日頃の学習から、解答を求めるだけでなく、その根拠や自分の考えをしっかりと表現する力を育てていく必要があります。そのために、友達と解決方法を吟味・検討するといった対話的な学習も推進していきます。

中学校3年生

国語では、話し合いの話題や方向を捉え、自分の考えをもつ問題や、書いた文書を読み返して、論の展開にふさわしい語句や文の使い方を検討する問題において、これまでの指導の成果が現れていました。しかし、文章の構成や展開、表現の仕方について、根拠を明確にして自分の考えをもつ問題や、封筒の書き方を理解して書く問題等に若干の課題が見られました。

数学では、「知識」に関する問題においても、「活用」に関する問題においても、概ね指導の成果が現れています。しかし、事象を数学的に解釈し問題解決の方法を数学的に説明する問題や、結論が成り立つための前提を考え、新たな事柄を見いだし、説明する問題等に若干の課題が見られました。

英語では、「知識」に関する問題においても、「活用」に関する問題においても、概ね指導の成果が現れています。しかし、まとまりのある英語を聞いて、話の概要を理解する問題や、聞いて把握した内容について、適切に応じる問題等に課題が見られました。

以上のような状況を踏まえ、今後も基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得するために、一層の習熟が図れるような繰り返しの指導、個に応じたきめ細かな指導を充実させるとともに、既習内容を活用したり、新たな課題を探究したりする学習を通じて、知的好奇心を喚起し、学習のおもしろさを感じたり、自ら課題を見つけ、その解決に向けて主体的に取り組んだりできるよう、指導の手立てを工夫していくことが必要です。また、問題解決的な学習過程の中で、生徒同士の対話的な時間をこれまで以上に保障しながら、自分の考えを論理的に説明する力を一層育てていく必要があります。また、英語の学習においては、決められた英文を話すだけでなく、状況や相手に合わせて、自分で考えて発言する力をつけるための対話的な学習を推進していきます。

全体を通して

これまでの13年間の調査結果から、引き続き、基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得させ、知識・技能等の活用を図る指導の充実が大切であることがわかりました。また、自己肯定感や規範意識が高い児童生徒、各教科の学習に関心意欲が高い児童生徒の学力が高い傾向にあることもわかりました。

米子市教育委員会としましては、この13年間の調査結果と他の調査結果を関連させて考察した上で、今後も児童生徒の学力向上に向けて取り組んでいきます。また、学習習慣や生活習慣の確立が学力の定着に極めて重要ですので、今後さらに学校と家庭とが連携できるような取り組みを進めてきたいと考えています。

資料

リンク・新しいウィンドウで開きます 令和元年度全国学力・学習状況調査結果の米子市の概要PDFファイル 264キロバイト)

掲載日:2019年9月4日