皆生温泉の旅館経営者等でつくる組織「皆生温泉まちづくり会議」は、地域に愛され、選ばれ続ける温泉地になるための重要な要素のひとつである「温泉情緒ある景観づくり(夜景)」について官民連携し検討に取り組み、「皆生みらいの灯りコンセプト」を決定いたしました。
コンセプト=”海に開く”
他の観光地では実現できない、皆生温泉ならではの問題解決策は「海」を中心とした方策だと考えました。海とともにある温泉地の景観を整備することで、海を楽しむというこの温泉街の伝統にさらに磨きをかけ、他の観光地では得られない「夜の絶景」をつくり、様々な「楽しみ」を増やしていくことをめざします。それらは同時に地域に住む方々にとっても、快適で安全安心な日常をもたらします。
このコンセプトは、以下の5つの要素から成り立っています。
Vista 海側から見える砂浜・海岸線・旅館の奥行きある景観へ改善する
View 海の眺望を活用する
Eat 海側からの飲食アクセスを創出する
Activity 海をバックにした撮影スポット・海浜アクティビティを支える電源を整備する
Walk 路面が明るく歩く楽しさのある遊歩道を整備する
この諸要素を取り入れながら、皆生温泉に関わるステークホルダーと一体となり「旅館などによる海に開いたビジネス」と「照明の更新又は新設」、「公園活用」、「砂浜活用ビジネス」等と連携しながら皆生温泉のまちづくりに必要な夜景の具現化をめざします。
皆生みらいの灯りコンセプト ( 297キロバイト)
(別紙)全体デザイン ( 4,184キロバイト)
コンセプト決定までの背景・経緯
地域資源(=皆生温泉)の魅力向上による持続的な経済発展をめざす
宿泊客の減少という'危機'を打開するため、旅館経営者等で組織された「皆生温泉まちづくり会議」は、平成31年3月に「皆生まちづくりビジョン」を作成し、皆生温泉の最大の特徴であるにもかかわらず活かしきれていない海・砂浜の積極的活用をテーマとした「海遊リゾート・皆生温泉」をスローガンに掲げ、エリアの価値向上に取組んでいます。
令和2年度に実施した夜景のコンセプト検討は、同まちづくりビジョンに記されたアクションプランの一つ「灯りによる温泉情緒の創出」の実現に向けて取り組んだものです。
旅館関係者、飲食事業者、金融機関、地域住民、商工団体、行政職員が参画し、現地確認会(令和2年6月)、勉強会(9月)、骨子講演会(令和3年2月)、社会実験(=KAIKE AKARI PARK・3月)を経て、このたびのコンセプトを策定しました。
官民連携で夜景のリニューアルをめざします
令和3年5月13日(木曜日)には、令和2年度の取組みの総括とコンセプトの披露を兼ねた報告会を開催しました。夜景を構成する照明・ビジネスの担い手(旅館等の民間事業者等、行政)とコンセプトの確認をおこない、夜景のリニューアルに取り組むことの決意を新たにしました。
(左写真)港 英明 氏(有限会社皆生シーサイドホテル代表取締役)
(右写真)伊木市長
皆生温泉の現在の課題と今後の取り組みについて
皆生温泉まちづくり会議は、皆生温泉が30年後も選ばれ続ける温泉地をめざすために、旅行トレンドの変化に対応しながら、「地域の方々に日常の楽しみを提供できる温泉地」、「旅マエに選ばれる温泉地の面の魅力の創出」するための検討を官民連携で取り組みます。
課題:宿泊客数の減少
平成5年の73万9千人をピークに減少に転じ、個人旅行が主流となった近年では約40万人付近を推移し、令和2年にはコロナ禍の打撃を受け約26万人にまで減少しています。
取組方針1【旅行トレンドの変化への対応に取り組む】
団体旅行のトレンドから、一人旅や家族旅行へ旅行形態が変化した時代の流れへの対応が十分とは言えず、当地が「訪れたい温泉地」としての選択肢に入っていない状況です。「皆生温泉」という面のブランド力の向上をめざします。
取組方針2【地域住民が楽しめる環境整備に取り組む】
100年前に開発・誕生した皆生温泉は、地域の方々にとって、「訪れたい場所」であったとともに、宿泊客に支えられた温泉地でした。次の100年に向けて、地域の方々に改めて感謝しながら、地域の皆様に選ばれる温泉地となるために、皆生温泉エリアを楽しくそぞろ歩きできる場所をめざします。
皆生温泉まちづくりビジョン ( 4,831キロバイト)
問い合わせ先
皆生温泉まちづくり会議(事務局:米子市経済部文化観光局観光課)
メールアドレス:kanko@city.yonago.lg.jp
掲載日:2021年5月18日