”それぞれに 木の良さを感じてほしい”

NPO法人ひまわり倶楽部の木工チーム「おもちゃ屋SUN(サン)」。障害者就労支援の一環で2018年に結成し、木製のおもちゃなどを製作してきましたが、いよいよ7月に店舗を兼ねた複合型木育施設を、皆生通り沿いにオープンします。

「木工製作を始める前は作業に対する利用者のモチベーションが上がらず、笑顔も少なかった」と代表の曽根さんは振り返ります。どうせなら自分たちが好きなことをやろうと話し合ったところ、共通したのは「子どもが好き」という気持ち。ままごとキッチンを製作してイベントで販売すると、子どもたちが殺到し、開始10分で買い手がつきました。「製作に携わった利用者さんが感動して泣いていて、これだと思った」と、木工製作を本格的に開始しました。
保育施設などからニーズを聞いて製作を重ねる中で生まれたのが「どうぞのいすmini」。ロングセラー絵本『どうぞのいす』に出てくる椅子のミニチュア版を、出版社の協力のもと製作し、人気を博しています。

現在、製品には県内産木材の端材を利用しており、木育にも注力。「それぞれに木の良さを感じてほしい」と、新施設では木製おもちゃで実際に遊べるほか、工房を見学することもできます。2階には保育士が常駐し、親がコーヒーを飲みながらくつろげる場所も設けるなど、親子が楽しめる居場所をめざします。
掲載日:2025年6月24日