令和5年度米子市景観審議会が選ぶ紹介したい公共施設

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令和5年度米子市景観審議会が選ぶ紹介したい公共施設

 米子市景観審議会は、米子市内にある優れた都市景観の形成に貢献していて、市民及び事業者等に広く紹介すべきと思われる公共施設(国・県・市)を年に一度米子市景観審議会で選出し、『米子市景観審議会が選ぶ紹介したい公共施設』として市民の皆さんに紹介しています。

 審議の結果、今年度は『上淀白鳳の丘展示館』及び『米子コンベンションセンター・BiG SHiP』を"紹介したい公共施設"として選出しました。

上淀白鳳の丘展示館

 

上淀白鳳の丘展示館

米子市景観審議会が選出した理由

 「上淀白鳳の丘展示館」は、旧淀江町立歴史民族資料館の建物を平成の市町村合併後の平成23(2011)にリニューアルすると共に、展示室棟(ガイダンス棟)を増築したものです。

  増築されたガイダンス棟は、前面道路に面した位置にあり、鉄骨造平屋建ての建物です。内部は国史跡上淀廃寺跡で出土した仏教彩色壁画が展示され、金堂内部装飾と仏像が復元されています。奈良・薬師寺と同時代の装飾・技法が用いられた我国でも希少な出土品の数々を見ることができ、寺院が創設された西暦680年前後の中央政権と本市エリアとの文化的往来を感じることができます。

  ガイダンス棟の外観は、鉄骨造でありながら、2重の大きな軒下を持つ切妻屋根、土壁を模した外壁色、濡れ縁を思わせる下部庇といった伝統的な建築要素が用いられています。特に外壁は縦方向に切れ目を一定の間隔で入れることで陰影を作り出し、柱で分節されているかのように見えます。

 また、外壁の下部には多色のタイルを貼ることで、適度に彩りのある表情を生み出しています。このように現代的な建物でありながら、古代建築を感じさせる技法を上手く取り入れ、背景の山の緑とも合わせて、歴史ロマンを感じさせる建築物となっています。

米子コンベンションセンター・BiG SHiP

 

米子コンベンションセンター・BiG SHiP

米子市景観審議会が選出した理由

 ビッグシップは米子駅前・西地区の地区計画により街路等が整備された一角に位置し、鳥取県と米子市の共同事業によって1998年に建設されました。山陰道・米子西インター方面から進み県道102号・米子広瀬線の跨線橋から見ると、米子市街地に入る前の玄関口としても機能する建物です。

  外観は大きく2つのボリュームに別れており、6階建ての会議棟と2階建てで楕円形のホール棟が、正面入口のアトリウムによって連携されています。外装材はシルバーやグレーを基調としており、近未来的な船をイメージさせます。ホール棟の壁材と屋根材との間を中心に照明が備えられ、夜間にはライトアップされています。加えて、新加茂川沿いを中心に豊かな植栽が施されており、彫刻ロードの起点としての役割も与えられています。

 定期的な改修・修繕工事も施され、周囲の樹木も大きく育ってきました。鳥取県西部の文化芸術の発信、産物や商業の発展の拠点としての位置付けと共に、米子市を代表する景観施設としても大切な建物と考えます。

お問い合わせ先

米子市都市整備部 建築相談課 景観担当

電話:(0859)23-5227
ファクシミリ:(0859)23-5394
メール:kenchikusoudan@city.yonago.lg.jp

掲載日:2023年12月27日