第12回 米子市都市景観施設賞決定!

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第12回 米子市都市景観施設賞決定!

「米子市都市景観施設賞」は米子市内で平成元年以降に新築、建設、改築等され、良好な都市景観の形成に貢献していると認められる施設等を募集して審査を行ない、優秀な施設を表彰し広く紹介することにより、市民や事業者の皆さんに景観に対する意識の高揚を図ることを目的として開催したものです。この度、募集および審査が終了し、受賞施設及び受賞団体が決定しましたので、審査の講評、施設写真とともにご紹介します。
なお、今年度の授与式は、新型コロナウイルス感染症の状況を考慮し、中止としました。

第12回 米子市都市景観施設賞 受賞施設及び受賞団体

建築物部門

ヘルスケアアパートメント祇園庵

この施設は重度身体障がい者の方などの終の棲家やご家族の1泊にも対応できる施設として、祇園町の中海と新加茂川に面した敷地に令和3年4月に建てられたものです。中海に対して大きな円弧を描く平面形状の木造平屋の施設で、中央に八角形の塔屋が立つ特徴的な外観を持ちます。国道9号線からは黒い外壁が見え、住まわれる方にも配慮し少し守るような印象を受けますが、よく見ると前庭や軒裏・塔屋の木材の色合いも見えます。住宅地側の道路や中海湖岸を巡る彫刻ロードから見た印象は一変し、木材を多用した外観と円弧状平面に囲まれた豊かな中庭を見ることができます。この敷地周辺は島根県側から米子市街地に入る際の玄関口のような場所とも言え、既存のいちょう並木・鉄橋・中海・新加茂川・城山といった景観要素とも調和する優れた施設であると高く評価されました。

祇園庵


所有者:株式会社ライブアシスト
設計者:独楽建築設計室
施工者:大畑建設株式会社
   :SUKIMONO株式会社

 やど紫苑亭

この施設は皆生温泉街を東西に走る米子環状線に面した敷地に令和3年3月にオープンした旅館施設です。高層の建物も多い皆生温泉街において、平屋建ての客室10室という新しいコンセプトで計画されたものですが、かつての温泉街の風情を取り戻すものとも言えるでしょう。前面道路に面してアプローチ空間を広く取り、樹木や石庭、格子・大谷石の外観によって、行き交う歩行者に潤いのある空間を提供しています。外部素材は日本海からの塩害にも配慮した素材が使われている点も注目されます。南側正面以外は茶系の塀に囲まれていますが、本施設の裏手には茶系の小規模な宿泊建物や塀が多くみられることから、街区内の他施設の色彩と調子を合わせたとも捉えることができます。塀の上には和風デザインの目透し板があり、そこから上空に向かって多くの植栽が高く伸び、周辺を歩く人々の目も楽しませてくれます。建物ボリュームを低く抑え、周辺景観への配慮、長く外観を綺麗に保つための素材選びなど、多くの点で優れた施設であると高く評価されました。
やど紫苑亭
やど紫苑亭

所有者:やど紫苑亭株式会社
設計者:株式会社アーキテクト・ケイ
施工者:大畑建設株式会社
   :有限会社坂本造園

 景観づくり部門

 彼岸花の里づくりプロジェクト実行委員会

景観づくりの取り組みとして、このプロジェクトは淀江町福岡の上淀廃寺跡公園内の丘や沿道の草地に、秋になると赤い花の咲く彼岸花の植栽事業をプロジェクト実行委員会の会員20名をはじめ、有志や米子白鳳高校関係者の方々の協力を得て、平成26年から継続的に取り組まれているものです。これまでに球根4万個を植えられ、季節毎の草刈りなど大変な労力をかけられていることが分かります。この場所は淀江地区の古代からの成り立ちや役割を現在に伝える場所であり、日本海を望む眺望の良い場所でもあります。このプロジェクトは上淀廃寺跡の知名度を高め、米子市の新たな名所として今後も長く愛される景観を作り出していると高く評価されました。
彼岸花の里づくりプロジェクト実行委員会
彼岸花の里づくりプロジェクト実行委員会

お問い合わせ

米子市 都市整備部 建築相談課
電話番号:0859-23-5293

掲載日:2022年2月24日