米子市都市景観施設賞歴代受賞作品をまとめました!
米子市都市景観施設賞は令和7年度で16回目を迎えました。
そこで過去に受賞された施設をまとめました。
今後も景観形成に対する意識の高揚を図り、魅力ある潤いのまちづくりをめざしていきます。
受賞施設(活動)一覧
開催回数部分をクリックすることで、写真と講評が掲載されている箇所にジャンプできます
| 開催回(年度) |
受賞施設(活動)の名称 |
受賞部門 |
| 第1回 |
THE PARK |
建築物 |
| スタイリッシュステージ上後藤 |
建築物・緑化施設 |
| 善五郎蔵 |
建築物 |
| 第2回 |
廚(くりや) |
建築物 |
| 第3回 |
Foresta(フォレスタ) |
複合施設 |
| 第4回 |
皆生の宿 ゆるり |
複合施設 |
| 第5回 |
山崎整形外科クリニック |
建築物 |
| 錦町住宅 |
建築物 |
| 第6回 |
さかもと歯科クリニック |
建築物 |
| 第7回 |
いしだ心のクリニック |
建築物 |
| 第8回 |
HOUSE GALLERY |
建築物 |
| B・B TERRACE STORY'S |
建築物 |
| 第9回 |
MACO'S BAKE SHOP |
建築物 |
| よなご脳神経クリニック |
建築物 |
| 第10回 |
新開の家 |
建築物 |
| 第11回 |
米子ガスグループの社屋 |
建築物 |
| 岡成の家 |
建築物 |
| 個人庭 |
会長特別賞(緑化施設) |
| 第12回 |
ヘルスケアアパートメント祇園庵 |
建築物 |
| やど紫苑亭 |
建築物 |
| 彼岸花の里づくりプロジェクト実行委員会 |
景観づくり |
| 第13回 |
本池美術館 |
建築物 |
| ベイサイドスクエア皆生ホテル |
建築物 |
| 尚徳和みのロード |
景観づくり |
| 第14回 |
みはな耳鼻・甲状腺クリニック |
建築物 |
| 皆生温泉エリア経営実行委員会 |
景観づくり |
| 第15回 |
おーゆ・ランドの前庭・ファサード |
緑化施設 |
| 角盤町商店街振興組合 |
景観づくり |
| 第16回 |
大山を望む家 |
建築物 |
| 米子錦ライオンズクラブ |
景観づくり |
a33開催回(年度)
受賞施設(活動内容)の写真と講評
THE PARK(建築物)
この建物は、古い街並みがのこる西倉吉町周辺の旧加茂川沿いにあります。明治元年の歴史的建造物の構造を残して、水辺環境を生かした環境デザインの工夫は斬新で、中心市街地の魅力的なスポットとなっています。水と緑と歴史と施設が相互に生かされた今後の景観形成の方向を示唆していると思います。
敷地のある西倉吉町周辺は、旧い街並みが残るエリアです。
この建物は明治元年に建てられた歴史的建造物の1つであり、当時の構造を残しながら現代のデザインへの改築、敷地の前に流れる旧加茂川へのアプローチ、環境・緑を意識した壁に這わせた蔦(つた)などが見事に融合した新旧を上手く繋いだ施設です。
民家から商業施設に生まれ変わったこの施設の、市街地活性化への活躍が期待されます。
スタイリッシュステージ上後藤(建築物・緑化施設)
この住宅団地は住吉小学校に程近く、「5本の樹(き)計画(3本は鳥のために、2本は蝶のために)」をコンセプトに、環境に配慮したまちなみ協定によるまちづくりを目指しています。住戸廻りの緑化や生活道路に配慮した景観形成の工夫は、今後の街並みの緑化のあり方に示唆を与えていると思われます。
住吉小学校に程近い上後藤六丁目に誕生したこの住宅団地は、「木は鳥のために、花は蝶のために」をコンセプトに環境(特に緑化)へ配慮した街づくりを目指し、道路から1mは控えて工作物を作るとか、隣接との境界には壁は作らないなどを盛り込んだ「街並み協定」を設け、83区画の調和の取れた素晴らしい街並みが完成しました。
木々の成長と共に、街づくりの理念が住む方々に引き継がれ発展することが期待されます。
善五郎蔵(建築物)
この施設は法勝寺商店街の裏通りにあります。明治24年建築の三連蔵を修復し、商業施設及び多目的ギャラリーに更新したものです。法勝寺商店街のアイデンテイテイをもちながら現代の社会的需要にこたえる試みは、景観形成のみならず中心市街地の活性化に寄与すると思われます。
この施設が位置するところは、法勝寺商店街の裏通りです。
明治24年に建築された珍しい三連蔵で、当時の趣をそのままに見事に修復し、現代の社会性にもマッチした商業施設及び多目的ギャラリーに生まれ変わり、国の有形文化財にも登録されました。
今後は改修中の法勝寺町商店街の中心施設として市街地活性化への活躍が期待されます。
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廚(くりや)(建築物)
この施設は尾高町の旧加茂川沿いにあり、古民家を飲食店に再生したものです。建物外観や看板の色彩・デザインは、旧加茂川・石垣・橋などの周囲の景観要素や近隣建物と調和するように配慮されています。加えて大きなガラスや照明の設置によって現代的な美しさも上手に盛り込んでいます。旧加茂川沿いの歴史的な景観形成に寄与する施設として高く評価できます。
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Foresta(フォレスタ)(複合施設)
この施設は上福原にあり、複数の飲食や物販の店舗による複合施設です。建物は周囲に広がる田園風景に合うように、木造で高さを抑えてあり、建物全体のボリュームも小規模住宅程度の大きさにうまく分割されています。駐車場から店舗入り口までのアプローチ空間には、池や植栽が計画してあり、これによってやさしさと潤いのある雰囲気を作り出しています。こうした建物外観からアプローチ空間にいたるまでの景観的な配慮は、大山や日野川周辺の田園風景とも調和しており、郊外地域に立地する施設の1つの手本となるものとして高く評価できます。
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皆生の宿ゆるり(複合施設)
この施設は皆生温泉にある温泉旅館施設です。昭和期に建設された建物の奥・横に増改築する形で平成期の建物群が配置されています。前面道路から見た景観は、新旧の建物のデザイン的なバランスが良く、植栽や庭園も丁寧に管理されており、おもむきと潤いのある景観を作り出しています。このおもむきと潤いのある景観は、皆生地区という温泉旅館街だけでなく、広く米子市内の様々な建物や庭園づくりの手本となるものとして高く評価できます。
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山崎整形外科クリニック(建築物)
この施設は夜見町にある医療施設です。前面道路から見て駐車場を囲い込むようにコの字形に建物が配置され、左右の植栽と回廊、正面の三角形のトップライトが織りなす景観は、特に優れたものとして評価されました。植栽は年々その成長と共に生命感を高めており、駐車場から玄関までの回廊は訪れる人々への優しい配慮を感じさせています。
錦海町住宅(建築物)
この施設は錦海団地内にある戸建住宅です。20年前に建築された住宅で、前面道路から見て左右対称の建物形態と共に、片流れの大屋根と屋根頂部に施されたデザインによって、寺社建築のように洗練され風格もある建物外観となっています。建物前面に施された石垣と植栽も丁寧に管理されており、これらと建物は年月を経て深みを増すようなおもむきと潤いのある景観を作り出しています。
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さかもと歯科クリニック(建築物)
この施設は両三柳にある歯科クリニックです。アーチ状の屋根の軽快なデザインによって、洗練された景観的な魅力を持つ建物です。また、建物高さを抑えていることから街路樹とのバランスもよく、外壁の板張り、外構の板塀の使用や診察スペース前の植栽といった風土や緑への配慮もあり、周辺の景観的レベルを引き上げている作品とも言えます。さらに、夕方から夜間にかけては、室内の照明がアーチ状の屋根の内側に沿って街路方向へ放たれており、こうした工夫は歩道の防犯や賑わいも生み出しています。
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いしだ心のクリニック(建築物)
この施設は西倉吉町にある心療内科等のクリニックです。木造平屋建て、切妻屋根の妻入りアプローチの建物で建物高さが抑えてあり、旧加茂川周辺の歴史的な落ち着いた町並みの中にひっそりとたたずむ風情が感じられます。建物前面駐車場と歩道との間には車を隠すように樹木が植えられ、周辺環境への配慮もうかがえます。屋根部分の木材、外壁部分のコンクリート、明かりとり部分のガラス、クリニックのサインなど、素材や形に細心の注意をはらってデザインしてあり、それらの調和が歩道を行き交う人々に落ち着きと温かみを感じさせる雰囲気を作り出しています。
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HOUSE GALLERY(建築物)
この施設は両三柳にある住宅ショールーム兼オフィスです。国道431沿いの正面にはテラスや手入れの行き届いた前庭を持ちます。平家の建物外観は外装材の木目、深い軒を支える柱、水平に伸びる屋根など、周辺環境に配慮された素材や形態が用いられています。こうした前庭、テラス、建物のつながりが、国道431を行き交う歩行者や車から眺めることができるように開放的に配置してあり、けやき並木や歩道の生垣が並ぶエリアにあって、それらと調和したデザイン性と温かみを感じさせる雰囲気を作り出しています。
B・B TERRACE STORY'S(建築物)
この施設は皆生温泉にある商業施設です。皆生浄化センター入口の交差点に面しており、駐車場と建物の間には間口の広いアプローチ庭園を設けて、通りに向けて季節感を感じさせます。周辺は新しい住宅地として開発が進められており、その一角に平家で切妻屋根、外装材の木材や手塗りの表情が残る白い壁、リズミカルな窓などの人間の体の大きさや感覚(ヒューマンスケール)を意識した細やかなデザインで構成されています。
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MACO'S BAKE SHOP(建築物)
この施設は旗ヶ崎にある商業施設です。主要街路からは一歩入った落ち着いた住宅地の中にあります。既存の平屋の建物2棟を改修し、限られた敷地の中でも緑豊かな前庭・アプローチ空間を作っています。郊外住宅地、特に集合住宅が立ち並ぶ地域において、周辺住民がほっとできる潤いある小公園のような空間を作り出しています。建物外観は既存の屋根なども上手く活かしながら、木材をリズミカルに貼り付け、入口ガラス窓からは店内の温かな様子もうかがえ、手作り感と親しみのある雰囲気が伝わります。地方都市において空き家が増える中で、こうした改修による施設づくり・景観づくりのモデルケースになりうると評価されました。
よなご脳神経クリニック(建築物)
この施設は東福原にあるクリニックです。敷地は大沢川を挟んで福米東小学校の正門に面する場所にあります。平屋の建物外観と片流れの屋根は、水平方向にまっすぐのびやかに広がっています。深い軒下の中に、エントランスのガラス面、外装木材、中庭、そしてまたガラス面のリズミカルな外観デザインが続きます。外装木材やガラス内側の日よけスクリーンなどの色彩も、周辺の既存クリニックや住宅などに配慮した落ち着いた色合いです。特に小学校側から見ると、水平方向に伸びる大沢川沿いの植栽や木柵と建物外観が高いレベルで調和しており、夕方以降のライトアップと共に行き交う小学生をはじめとする市民の目を楽しませてくれるはずです。今後、街路沿いや中庭の樹木が育つことでより一層、潤いのある景観を生み出すことが期待されました。
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新開の家(建築物)
この施設は新開にある住宅です。敷地は主要国道から一歩入った新しい住宅地の中にあります。角地の広い宅地内に2階建ての大きな住宅が配置されていますが、長い軒先を持つ3つの階段状のボリュームに分節することで圧迫感を軽減しています。外壁は手塗り感のある土色で仕上げられ、玄関ドアには鉄サビ色を使うなど、色彩や材料にも工夫が見られます。特に、北面と東面の2つの前面道路に対して壁面後退することで豊かな植栽を設け、さらに塀などもなく、まちに開かれた作りになっています。大きな住宅ではありますが、屋根や外壁のデザイン、植栽の設け方など、今後の景観に配慮した住宅の作り方のモデルとなる要素を多く持っていることが高く評価されました。
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米子ガスグループの社屋(建築物)
この施設は旗ヶ崎の中海に面した社屋群です。景観に配慮されながら複数の社屋棟やガス設備を順次整備されて現在の姿にされています。前面道路沿いに設けられたバラ園と植栽広場は地域開放されています。近年新しく建築された社屋、既存社屋へのルーバー追加、各社屋棟のエントランス部分の植栽など、いずれも丁寧な建物計画と植栽剪定が行われています。これに加えて正門から中海対岸の山並みが見え、ガス設備塔などの各種機械設備も整然と配置され、眺望への配慮も感じられます。比較的広い企業敷地の全面にわたって良好な景観づくりに努めておられ、企業社屋における景観づくりのモデルとなる事例として高く評価されました。バラ園の成長とともに今後より一層の景観を作り出していただけるという期待も抱くことのできる施設です。
岡成の家(建築物)
この施設は岡成の丘陵地にあり、大山、岡成池の土手や段々に折り重なる田畑を望むことができる、自然豊かな敷地に建つ個人住宅です。主屋は切妻屋根を持つ平屋建ての木造建物で、多くのガラス面からは開放的な室内と共に先に挙げた眺望を透かし見ることができます。主屋は小波板の屋根と県産杉板の下見板張りの外壁で作られ、農機具庫を思わせる外観です。さらに、付属の屋外道具庫はハデ木小屋を思わせ、主屋と屋外道具庫による外観は周辺の田園風景と高いレベルで調和しています。敷地はアスファルト舗装することなく自然の草地として整えておられ、約100本にもおよぶ樹木も植え育てられています。豊かな自然の中で子育てを行いたいという夫婦の強い思いが感じられる住宅であり、田園の中に建つ戸建住宅における景観づくりのモデルとなる事例として高く評価されました。
会長特別賞
緑化施設(個人庭)
この施設は彦名町の住宅地にあり、個人住宅に至るアプローチ空間と庭園を全て家主自らの手作りで緑化されている大変な力作です。駐車場を兼ねるアプローチ空間について、地面は芝生とそれを育成するための雨水を利用した自然の流れを工夫し、両サイドは竹垣と多数の花ポットで立体的に緑化されています。この竹垣は隣地の方にも了解を得て創作されており、こうしたことによって前面道路を行き交う人々に潤いを与えてくれる空間が作り出されています。個人所有の空間を緑化によって潤いある景観づくりに取り組むモデルとなる事例として高く評価されました。
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ヘルスケアアパートメント祇園庵(建築物)
この施設は重度身体障がい者の方などの終の棲家やご家族の1泊にも対応できる施設として、祇園町の中海と新加茂川に面した敷地に令和3年4月に建てられたものです。中海に対して大きな円弧を描く平面形状の木造平屋の施設で、中央に八角形の塔屋が立つ特徴的な外観を持ちます。国道9号線からは黒い外壁が見え、住まわれる方にも配慮し少し守るような印象を受けますが、よく見ると前庭や軒裏・塔屋の木材の色合いも見えます。住宅地側の道路や中海湖岸を巡る彫刻ロードから見た印象は一変し、木材を多用した外観と円弧状平面に囲まれた豊かな中庭を見ることができます。この敷地周辺は島根県側から米子市街地に入る際の玄関口のような場所とも言え、既存のいちょう並木・鉄橋・中海・新加茂川・城山といった景観要素とも調和する優れた施設であると高く評価されました。
やど紫苑亭(建築物)
この施設は皆生温泉街を東西に走る米子環状線に面した敷地に令和3年3月にオープンした旅館施設です。高層の建物も多い皆生温泉街において、平屋建ての客室10室という新しいコンセプトで計画されたものですが、かつての温泉街の風情を取り戻すものとも言えるでしょう。前面道路に面してアプローチ空間を広く取り、樹木や石庭、格子・大谷石の外観によって、行き交う歩行者に潤いのある空間を提供しています。外部素材は日本海からの塩害にも配慮した素材が使われている点も注目されます。南側正面以外は茶系の塀に囲まれていますが、本施設の裏手には茶系の小規模な宿泊建物や塀が多くみられることから、街区内の他施設の色彩と調子を合わせたとも捉えることができます。塀の上には和風デザインの目透し板があり、そこから上空に向かって多くの植栽が高く伸び、周辺を歩く人々の目も楽しませてくれます。建物ボリュームを低く抑え、周辺景観への配慮、長く外観を綺麗に保つための素材選びなど、多くの点で優れた施設であると高く評価されました。
彼岸花の里づくりプロジェクト実行委員会(景観づくり)
景観づくりの取り組みとして、このプロジェクトは淀江町福岡の上淀廃寺跡公園内の丘や沿道の草地に、秋になると赤い花の咲く彼岸花の植栽事業をプロジェクト実行委員会の会員20名をはじめ、有志や米子白鳳高校関係者の方々の協力を得て、平成26年から継続的に取り組まれているものです。これまでに球根4万個を植えられ、季節毎の草刈りなど大変な労力をかけられていることが分かります。この場所は淀江地区の古代からの成り立ちや役割を現在に伝える場所であり、日本海を望む眺望の良い場所でもあります。このプロジェクトは上淀廃寺跡の知名度を高め、米子市の新たな名所として今後も長く愛される景観を作り出していると高く評価されました。
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本池美術館(建築物)
この施設はレザーアートのミュージアム・ショップ等として大篠津町内の国道431号線に面した敷地に令和3年3月に建てられたものです。国道側にある大きく湾曲した片流れ屋根の美術館の奥には、側道に面した工房・ショップの切り妻屋根の2階建ての建物もあり、高さ方向で見ると2つの建物ボリュームは1つにつながっています。これらが庭園・工房・子ども講座やミュージアムスペースとして一体的に計画されています。美術館の外装はヒノキ板張りで淡い黄色ですが、経年変化によって深みのあるグレーになってきています。レザー製品の色が深みをおびていく様子と重ねて考えると外壁の表情変化も楽しめます。工房建物は庭園に囲まれた欧州邸宅風の外観で、落ち着いた緑色の小窓等が印象的です。この緑色の窓枠は美術館にも用いられており、一見すると別々の雰囲気の2つの建物が実は形態や細部では呼応したデザインになっていることが感じられます。道向かいの「アジア博物館・井上靖記念館」と合わせ、文化芸術の雰囲気を感じられる新たな町並み景観を作り出しており、優れた施設であると高く評価されました。
ベイサイドスクエア皆生ホテル(建築物)
この施設は皆生海浜公園に面した敷地に平成21年6月にオープンした宿泊施設です。高層の建物も多い皆生温泉街において、4階建ての中層の高さに抑え、建物ボリュームも4つに分割され、圧迫感のない外観になっています。4つのボリュームの外装材はそれぞれ、漆喰を用いた蔵、水面と深海を表現したような波紋模様と黒いタイル、経年変化を楽しめる銅板、焼杉等の木材を用いており、これらは正方形の窓と合わせて市松模様状にデザインされています。建物中央の1階部分はトンネル状に海岸につながっており、ここでは建物が額縁のように白砂・青海を切り取っています。夜間の照明計画にも配慮されており、温泉地の賑わいを演出しています。そして、建設後10年以上が経過していますが綺麗に保たれています。本施設の計画は海岸の魅力を上手に演出し、日中及び夜間の景観づくりにも配慮されており、優れた施設であると高く評価されました。
尚徳和みのロード(景観づくり)
景観づくりの取り組みとして、このプロジェクトは尚徳公民館を中心とする運営委員会が、平成23年から継続的に取り組まれているものです。公民館や小学校等の施設が集まる地区において、歴史的にも様々な往来があった街道沿いに、花植えをされたプランターを並べる景観づくり事業が行なわれています。活動には地域住民に加えて小学校児童、保育園・幼稚園の園児、地元企業等が加わり、年々広がりを見せています。11月の現地視察の際にも、色とりどりのパンジーが咲きほこるプランターが、道路からは水路を挟んだ小学校敷地フェンス下に同じ間隔で綺麗に並べられていました。さらにそこを散歩する園児と先生にもお話を聞くことができ、地域の彩りになっていることが分かりました。このプロジェクトは地域の景観づくりだけでなく、地域の一体感の醸成、さらに子どもたちへの見守り活動・見守られている安心感にもつながっており、優れた活動であると高く評価されました。
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みはな耳鼻・甲状腺クリニック(建築物)
この施設は耳鼻科に加えて甲状腺や嚥下障がい等を診察治療する平屋建てのクリニックとして、市道・安倍三柳線に面した敷地に令和4年8月に建てられたものです。道路側に植栽と駐車場をとり、建物を道路から大きく後退させる形で計画され、車入口だけでなく、歩行者が通れる通路も植栽内にとられています。
建物外観は切妻屋根を持つ同形の2つの建物が高さの低い入口建物で連結され、周辺の住宅に近い建物ボリュームとなるよう配慮されています。切妻屋根の妻面は木材の縦ルーバーが施され、その内側と下部は赤レンガ積み、正面入口との間の壁は柔らかなアーチ状の塗り壁となっており、素材の持つ色や肌触りが上手く組み合わせられています。加えて、夜間時には赤レンガ壁を映し出すような照明も計画されています。正面だけでなく、側面等も繊細で落ち着いた外観に仕上げられていると共に、沿道の看板や建物各部のサインも印象的なデザインでまとめられています。
縦ルーバーの下は半屋外の縁側のような空間が作られており、ベンチが置かれ、診察前後の休憩と共に、発熱外来のための屋外の待合としても機能しており、コロナ禍の最中に計画・建設されたことも良く分かります。
市道・安倍三柳線は近年、JR 境線の跨線橋が完成して交通量が増え、弓ヶ浜半島部にある各種学校の通学路の役割も果たしており、本施設は行き交う多くの人々に潤いと活気を与えています。沿道及び住宅地の施設の作り方の見本となる優れた施設として高く評価されました。
皆生温泉エリア経営実行委員会(景観づくり)
※この写真の著作権等は皆生温泉エリア経営実行委員会に帰属します。
景観づくりの取り組みとして、このプロジェクトは皆生温泉の海岸遊歩道に3つの滞留拠点づくりを行ない、地域住民や観光客の散策や休憩の機会を作り出し、イベント時には「つながる拠点」としての活用が目指されたものです。この取り組みは令和3年8月から検討が始まり、現在は海岸沿いの3つの宿泊施設の敷地の一部を活用した形でウッドデッキ、木製ベンチやテーブル等が設えられています。ウッドデッキやベンチの設置と共に周辺の植栽も丁寧に管理され、休憩場所の提供と緑の潤い、海岸景観への眺望等、様々な景観要素を楽しめる場所の提供が目指されており、景観づくりの活動として高く評価されました。
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角盤町商店街振興組合(景観づくり)
本取組みは、える・もーる1番街のアーケード周辺の景観づくり活動です。米子市にはアーケードが複数ありましたが、現在でも残っているアーケードは本取組みが行われている「L-MALL FIRST AVENUE」のみとなっています。歩いて楽しいまちづくりの1つの拠点として、令和6年3月に85,000個のLED照明がアーケードに取付けられ、照明の明かりが映えるよう既存アーケードの骨組みは黒色塗装されました。
大型店舗の閉店以降、賑わいが少なくなっていましたが、角盤町商店街振興組合等により、アーケード下ではフェスタやマルシェ等の取組みが定期的に行われ、周辺の賑わい創出につながっています。LED照明は様々な色合いや動きのある演出が可能なもので、思わず見上げて佇む場所となっており、夜間の賑わい景観づくりや行き交う人々の安心安全にも寄与しています。本取組みでは継続的な活動の延長にハード整備も行われており、優れた賑わい景観づくりの一連の活動であると高く評価されました。こうした活動を今後も継続していただけることを期待しています。
おーゆ・ランドの前庭・ファサード(緑化施設)
本施設は、皆生温泉の既存の温泉・宿泊施設において、大通りに面する部分のアプローチ空間を再整備されたものです。既存の塀の一部や、歩道と敷地との間にあった生垣を撤去し、団体やグループで訪れた歩行者や自転車が滞留できる舗装スペースを設け、既存の松等の樹木を避ける形で温泉・宿泊施設へのゆったりとしたアプローチ空間を作り出しています。敷地と歩道との間には芝生による低い築山を複数設けることで、緑が立体的に見えるような工夫もされています。
本施設のある皆生温泉は、かつて防風林としての松林が多数ありましたが、各種開発により本数は減少しつつあります。本施設は開業当初から皆生温泉の玄関口として多くの松を残されており、今回のアプローチ空間の再整備においても松が大切に残されています。本施設は、皆生温泉の歴史的な景観要素である松の保全と共に、まちへの潤いと観光客へのおもてなしの趣を高める優れた施設であると高く評価されました。
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大山を望む家(建築物)
この建築物は尾高に建つ木造平屋建ての新築住宅です。
ゆったりとした敷地に塀などはなく、建物は前面道路から大きく後退して建っています。大山に近く大きく見える場所にあって、切妻屋根の妻面を大山方向に向け、そこに大きなガラス面と吹抜けのあるリビングが配置されています。
リビング前には木製デッキと落葉・常緑の多種の樹木が植えられており、外部からリビングへの視線を樹木が柔らかくカバーしています。
玄関前の長手方向一面の長い犬走りと深い軒は訪れる人に安心感を与え、外装の厚みのある焼杉張り、黒色の鋼板屋根、リビング前の屋根を支える木製構造部材、リズミカルな木製垂木からは、落ち着きや周辺建物への配慮だけでなく、建築デザインとしての質の高さも十分に伝わります。
米子が持つ大山への眺望を活かし、周囲へ開きながらもプライバシーは柔らかく守る素敵な住宅建築であり、本建築物は優れた景観施設であると高く評価されました。
米子錦ライオンズクラブ(景観づくり)
本取組みは、令和3年5月から米子市公会堂前の交差点部分の花壇に季節の花を植えられ、定期的に管理されている景観づくり活動です。
公会堂前の交差点は市内でも行き交う人々や交通量が特に多く、信号待ちで立ち止まる方々も多くおられることから、効果的な景観づくり活動になっています。
この「お花いっぱい運動」により、花壇には2重3重に花が植えられており、公会堂前バス停の利用者、交差点を行き交う歩行者や自転車・車運転者に対して、潤いと活気を与えています。
現地審査当日もパンジーなどが綺麗に植えられ、堆肥肥料の混ぜ込みや丁寧な草取りの様子も分かり、本取組みは審査委員から優れた景観づくりであると高く評価されました。
今後も長く活動を継続いただき、多くの人々の目を楽しませていただけることを期待しています。
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掲載日:2026年6月10日