平成29年4月24日(月曜日)
伊木市長就任会見
幹事記者:
時間になりましたので、始めます。
ではまず、初登庁して、訓示してみて、初めて職員さんたちの顔を見てしゃべられたわけですけども、感想なんかあれば。
市長:
これからだなというのが一番ですね。これから市役所内の皆様といろいろコミュニケーションをとりながら私の考えをお伝えして、それからいろんなことに取り組んでいくということですので、今日は本当に多くの皆様とお会いできて率直にうれしいというところです。
記者:
さきほどの就任式で、住んで楽しいという、いろんな意味があると思いますけども、その中で、いろんな政策分野ありますけれど、特に米子は、かねてから商業のまちだと言われていたにもかかわらず、商業機能がいっときに比べればちょっと力強さが欠けるかなと率直に思うんですけども、具体的には中心市街地の活性化についてどういう考えなり姿勢で臨まれようとしているのか、改めて伺いたいんですけど。
市長:
これまでの流れというものは尊重しつつも、うまくいかなかった部分については、どこに原因があるのかというところをしっかり分析して、それで新しい活性化策にしなければいけないと思っています。
これはちょっとイメージで申し上げて申しわけないですけども、中心市街地の問題が、中心市街地だけの問題として、市民の皆様にも映ったんじゃないかなという印象があります。なぜ中心市街地を活性化しなければいけないのか、まちの真ん中というのをなぜ決めていかなければいけないのか、そのあたりの理解を進めながら、これは公約にも書いたんですけども、人が多く住んでいるのは郊外ですから、郊外と一体となってこの中心市街地の問題を考えていく形、これをいかにとっていけるのか、これが大きなポイントではないかなというふうに思っております。
記者:
じゃあ、新しい視点が入りそうな感じですね。
市長:
そうですね、この中心市街地だけの問題ではないということをやはり多くの皆様にご理解いただくプロセスが必要であろうというふうに思います。
記者:
郊外を含めた市全体の問題だと。
市長:
そうですね。
記者:
それに関連して、これはちょっと住民感情の問題があるから、げなげな話(うわさ話)で聞いてもらったらいいんですけど、商業集積地として日吉津がありますよね。かつて、もう随分昔の話なんだけど、日吉津に市役所を移転して、そしたら合併してくれるかっていう水面下での話をしたというような話もあって、そういうダイナミックな、日吉津も含めた、何というのか、まちづくりというのはすごく必要ではないかと思うのね。僕らも長く住んでるんだけど、もう誰も商店街で買い物している人って多分いないと思うの、この中にも。だから、ここをどうこうするっていうよりも、広域的に、行政が違うからというのはあるかもしれないけど、今言われるように、郊外と真ん中という意味で言えば、もうあえて今、このあたりをどうこうしなくてもいいんじゃないかっていうふうに僕は思ったりもするんだけど。
市長:
そういう考え方もあるとは思います。ただ、にぎわいとか、活性化している状況、まあ概念的なものでしょうけども、まちのにぎわいを出していくためには、やっぱり車だけでなく、まちを歩いて周遊できる、そんな仕掛けは絶対必要だと思っています。確かに思い切った政策として、大型スーパーを一つの核にしていくという考え方もあるとは思います。ただ、米子の場合は、まだそれはとり得ないのかなっていうふうに思っています。というのは、中心市街地そのものが、まだ十分な可能性を残しているというふうに思っておりますので、ここでできることはやっていく、やらなければいけない、そこだと思っています。
記者:
中心市街地というのは、かなり広い概念になっているんだけど、僕も駅前のほうはそうだと思うのね。でも、角盤町通りとか旧来の商店街のあたりとかに何かもう今さらっていう気もしないわけでもない、まちは変わるからね。
市長:
それは変わりますけども、共通して言えることは、いかに民間企業の力を合わせていくかっていうポイントです。先ほど日吉津の大型店の話が出ましたけれども、それも一つであろうとは思います。ただ、米子のこの中心市街地の中にも、民間企業の活力を生かせる場所があるのではないかというふうに私は思いますので、それは駅前も当然そうでしょうし、それから角盤町エリア、ここも一つ、ぜひ考えたいエリアであるというのは、これまでと変わらないですね。
記者:
じゃあ、真っ先にやることは、やっぱり高島屋に営業時間の延長をしてくれっていうぐらいだよね。
市長:
やはりそこら辺は、高島屋さんそのものが、もう一回盛り上がっていくための事業施策といいましょうか、それはやはりお聞きしたいなというふうに思っています。
記者:
あれこれ提案していいんじゃないの。
市長:
市だけでどうこうではないですから、あくまで民間企業の皆様がいかに元気を出してもらえるか、そこがポイントだと思っていますので。
記者:
話の飛躍をあえてしたいんですが、今の話は民間活力も生かして、米子ににぎわいをつくろうという話ですね。米子の市政課題というのは一義的に大事なのは間違いないと思いますが、周辺の、もう少しエリアを広げて鳥取県西部、あるいは県境をまたぐ圏域の広域連携の政策の分野もありますよね。例えば鳥取県西部の郡部の若いファミリーにとっても、おそらく米子ににぎわいがあるというのは、彼らが定住するためにもやっぱり必要なことだろうと思うんですよね。そういう意味では、米子市民だけの問題じゃないと思うんです。ちょっと飛躍しますけどね。
それで一例なんだけれども、改めて米子の広域連携を考える場合に、2つ枠組みが大きいものとしてあると思いますけども、鳥取県西部の9か市町村、それからさっきの県境越えの5市の圏域市町、新しいそれぞれの首長さんとこれからつき合っていくわけですし、新しい発展方策といいますか、振興策の方向づけをほかの首長さんと一緒にしていくことになると思うんですけれども、そういう意味で、広域連携に向けた市長の基本的な構えというか、できればこういう政策を強めたいなあというものをお持ちであれば、あわせて伺いたいんです。基本姿勢と、それからイメージでも、政策的な部分を伺えればと思うんですけど。
市長:
何であれ連携といったときに、何か一つになってやらなければいけないっていう考え方が非常にあると思います。それはもちろんあるんですけれども、広域連携で捉えたときには、私はそれぞれの地域といいましょうか、地区でもいいですし市町村でもいいと思いますけれども、それぞれの市町村なり地域なり地区なり、そういったところのそれぞれの特徴を生かさなければいけないというふうに考えます。それの集合体が連携であり連合なんだと。つまり、今まで何かまとまって一つになってやろうやっていう意識が強過ぎたのではないかなと。
例えば、鳥取県西部で考えたときに、やはり日南町には日南町の特徴がありますし、江府町には江府町の特徴がある。それぞれ一つ一つそうなんですけれども、それぞれの地域の特徴をいかに引き出しながら、それの集合体が鳥取県西部だという、そういうイメージをどれだけ描けるかだというふうに思います。
ですので、具体論になりますと、それはそれぞれの地域からどれだけの提案とか考え方や工夫の余地というものが出てくるかによると思うんですが、私の考える連携というのは、一つにというよりも、それぞれの地区、地域、市町村が特徴をそれぞれ生かして、それの集合体になっていこうというところだと思います。そのほうが僕はおもしろいんじゃないかなと。同じエリアの中、一つのエリアの中にいろんな楽しみがある、ここはこういう産業が強い、ここはこういう観光地である、そういうバラエティー豊かな地域である、そういうものが私の考える広域連携ですね。
記者:
いいですか。あまりにも個別的なんですが、淀江町の産業廃棄物最終処分場の件では、選挙中も選挙前からも、賛否も含めて明確な姿勢、基本姿勢を打ち出さなかったと受けとめているんですが、大体そうだと思うんですけども、それについて何か、今後こういうふうに取り扱いたいなと思う所感があれば。
市長:
まず選挙中に申し上げてきたことは、やはりまず鳥取県が今進めているということもありまして、その鳥取県が進める安全対策というものをしっかり確認する必要があるだろうというふうに思っております。その上で、反対派の方もいらっしゃいます、当然。その方々がどういった点に反対をしておられるのか、そのあたりをお聞きをして、県のほうが十分対策がとれているのかどうか、そういった確認をするプロセスというのは必要だというふうに思っています。
記者:
当選直後にも反対派の方にもお会いするようなお考えを言っていましたけども、その…。
市長:
その考えには変わりはありません。やはり生の声をお聞きして、具体的にどういう点で反対をしていらっしゃるのか、そのあたりをお聞きしないことには、県の進める安全対策というものが、そういった反対派の方のご懸念にちゃんと対応しているのかどうか。
記者:
県の対策を検証するというか、そういうようなこと。
市長:
そこが米子市としては重要ではないかと。
記者:
ちょっと基本的なことですけども、この産業廃棄物最終処分場ができるできないということは、市政の課題ですか。
市長:
それはもちろん課題だと思います。市政もかかわるわけですから、そういう意味で課題だというふうには認識しています。
記者:
いろいろ検証されて、それから予定地の中にある市有地の扱い、これはどういう段階で市長の考えが固まりそうですか。
市長:
やっぱりその辺の一連のプロセスをきちっと経てというところになると思います。それは期限がどれだけのものかというのはまだ確認をしていませんので、あるいは期限があるものなのかないものなのか、そのあたりも十分確認してから対応することになると思います。
記者:
ちょっと話が変わりますが、副市長さんが今月でご退任ということなんですけども、副市長人事というのはいつごろまでに決めたいという思惑があるんですか。
市長:
なるべく早くというふうには思ってはおります。
記者:
一説に、5月の(市議会)臨時会でというような話もちらちら聞こえるんですが、具体的には、大まかにそのあたりの考えですか。
市長:
可能であればですね。
記者:
5月臨時会でお願いしたいと。
市長:
はい、可能であれば、そういった時間的なものは何とかしたいなというふうに思いますが。
記者:
もう具体的な人選は。
市長:
人選には入っておりますが、まだ今のところ具体的というところまでは行ってないと聞いています。
記者:
気になるんですけど、内部登用されるのか、市の外から来てもらうのか。
市長:
そういう決め方よりも、むしろ人物本位といいましょうか、要はやっぱり市役所内をきちっと束ねられる人でなければいけないと思いますし、一方で、いろいろな課題に対して当たっていける人でなければいけませんので、あくまで人物本位で考えております。
記者:
わかりました。
記者:
よろしいですか。3つほど伺いたいんですけど、せっかく初会見なので、第一に取り組みたいこと、ちょっとそこの意欲のほどを伺いたいんですが。
市長:
まずやはり公約に掲げたこと、特に争点になったようなことにつきましては早目に取り組みたいというふうに思っております。例えばJR西日本米子駅の南北一体化の問題ですとか、あるいは鳥取大学医学部の皆さんとの早い段階でのお話し合い、そういったものにつきましては、なるべく早いうちに取りかかりたいと思っております。一方で、選挙中に出てきました課題ですね、例えば角盤町エリアの問題、高島屋東館の問題、この辺につきましては、できるだけ早く対応を決めていかないといけないというふうに思っております。
記者:
市長としての大きなコンセプトとして、某団体とのお話し合いの中でも出たんですけど、米子市の人口が、将来20パーセント減ると市自身が予想してるところで、要するにダウンサイジング(規模縮小)なのか、あんまりダウンサイジングって言葉嫌いなんですけど、要はどう縮んでいくのか、ITとか観光とか文化を生かして、あるいは名産品をつくりながらどう縮んでいくのかという方向なのか、それともやっぱりおっしゃったように企業誘致や市街地再開発で、やっぱりもっと広げていこうという考えなのか、どちらなんですか。
市長:
ある程度広げていこうという考えがなければ、縮むスピードが僕は本当つるべ落としのように速まってしまうのではないかという懸念を持っています。つまり、ここは非常に難しいですけれども、将来、人口が減るということはわかっているわけですけども、これは全国的な傾向でもありますが、ただ、そこできちっと可能性を広げていく政策を打たないと、そのスピードが地方によって違ってくるというふうに思います。つまり地域によってですね。全体として減るにしても、すごく減る地域と減り方が少ない地域と、私はぜひとも減り方が少ない地域になりたいというふうに思っておりますし、あわよくば、今、米子市は何とか人口減少というもののスピードが極めて遅い地域でございますので、そうしたものを維持できるものなら維持したい。そのためにはある程度やはり可能性を広げていく政策というのはとっていかないといけないというふうに思っております。
記者:
例えば、具体的な可能性で。
市長:
例えば大型の公共事業、米子駅南北一体化なんかもその一つでありますし、それから考えなければいけないのは弓浜の耕作放棄地対策だとか、南部箕蚊屋の農業の飛躍をいかに図っていくのかとか、そういった問題は取り組むプロセスで必ず人手というのが必要になってきます。人手不足というのは今、いろんなところで言われているわけですけども、取り組む中で魅力的な事業が増ええてくれば、もう少し人はこの米子に住んで、ここで仕事をしたいと思うのではないか、あるいは米子でなくても、この地域ですね、先ほど言われた鳥取県西部だとか、そういったところにとどまって仕事してくれるんじゃないか、そのあたりの可能性はやっぱりきちっと見出していきたいなというふうに思います。
記者:
もう一つお伺いいたします。せっかく若い、これからの市長なので、これは市民に対しての夢を持ち上げるといいますか、未来へのこういうメッセージ、選挙中にはダイナミックシティーという言葉も少しありましたけれども、米子としてこういうまちにしていきたいという、例えばニューフロンティアとか、チェンジでもないですけど、何かこうキャッチフレーズとか何かありますでしょうか。
市長:
はい。一つやはりコンパクトシティーではなくて、市域全体で発展を考えていく、ダイナミックシティーというのはこれからも具体的な政策の中で概念として掲げていきたいなというふうに思っております。
記者:
それは何か広告塔みたいにして市役所に立てますか。
市長:
それは、そこまで今考えてないです。どうやってコンセプトを打ち出していくかというのは、もちろんこれから考えますけれども。というのは、米子という一つのまち中でも、概念って一つじゃないなというのがすごくありまして、いろんな側面があります。例えばレジャーが非常に盛んな米子でもありますし、そうすると、じゃあレジャーシティーなのかというと、ちょっとそれも一つではないなと。かつて商都でしたけども、今はいろんなビジネスがそれなりに集積しているわけでして、食品加工業だとか、それこそ農業もそうですけども、それぞれある顔を一つの言葉でくくるというのがどれだけいいのかというのはありますね、正直。わかりやすさでいえば、それは一つにしたほうがいいのかもしれませんけども、ダイナミックな発展ということで考えたときには、あまりコンセプトがどれだけ前に出るかというよりも、一つ一つの政策を着実にやりながら、本当にダイナミックに発展していくという姿をどれだけ見せられるかの勝負だと思っています。
記者:
生活充実都市というのは、あれは看板をおろしますか。
市長:
前市長が掲げられた生活充実都市、ここで培った概念といいましょうか、例えば暮らしやすさ日本一とか、そういったものは引き継ぎながらも、やはりこのタイミングできちんとそれをよりよいものにしていく、私は住んで楽しいということを言っていますけれども、暮らしやすいだけじゃなくて、やはり住んで充実感が覚えられるようなまち、その充実感の中には遊びもあれば仕事もあると、そこをもう少し出していきたいなということはあります。
記者:
すみません、改めてなんですけれども、米子市の最重要課題って何だと思われますか。
市長:
最重要課題。これは一つじゃありませんね。「最」というのはちょっとなかなか難しいです。やはりそれぞれの地域に、それぞれの地区ごとにも課題があります。一言で言えば、そういった問題が今非常に山積しているっていうことではないかなというふうに思っています。何か一つ政策課題を解けば全てがうまく回っていくということではなくて、ばらばらとなってはいますけども、全体として大きな課題がたくさんたまっている状態、これが今の米子の状況ではないかというふうに思っています。ですので、最重要課題と言われましても、ちょっと一つに絞るのは大変難しいなというふうに思います。
記者:
43歳で大変お若い年齢の市長のご就任だったと思うんですけど、同じ年代の企業人ですとか、職員の中にも多分同じ年代の職員の方がいらっしゃる、選挙中でもそういった同年代の力を底上げしてということだったんですが、改めてそういった同年代の私企業、そして市政の中の職員ですね、そういったような形で若い年代で盛り上げていこうと考えておられますか。
市長:
私はご存じのとおり43歳、40代なんですけれども、もう本当に社会の中心になるのはすぐそこであるということがあります。もうこのぐらいの年になれば、もちろん自分のそれぞれのお仕事をしっかりやってほしいということはありますが、それだけでなく、できればまちのこと、このまちをこれからどうやってよくしていったらいいのか、そのあたりについてもやはり責任を負っていかなければいけない年代だというふうに思います。やはりこの世代がしっかりと盛り上がっていくこと、活性化していくことが全体の活性化に私は通じるというふうに思っています。やはりそういった姿を見て、我々の先輩方の世代もよくやっているなとか、ここは守ってやらないけんなとか、いろんなサジェスチョンをいただけるわけですから、我々の世代がやはり中心になるつもりでしっかりといろんな課題に立ち向かってもらいたい。それによって20年後の米子の未来が間違いなく開けるというふうに私は思っています。
記者:
ご自身も企業人としてというところからだったんですけど、今度は市のほうに入られて、企業とどういうふうにマッチングをして、そういったようなアプローチをかけていきたいと思われますか。
市長:
やはりゆくゆくは、必ず企業の発展というのは地域とともにあるというふうに私は思っていますので、地場産業がいかにこの地域に根づいて発展していくかという部分と、この米子市の発展、この米子市のみならず鳥取県西部ですとか中海・宍道湖・大山圏域、こういったものの発展には必ず企業とのかかわりというのが出てきますから、そこを意識していただいて、一緒に課題に立ち向かっていく、夢に向かっていくということを呼びかけたいなというふうに思います。
記者:
駅の南側の発展とかも含めて。
市長:
もちろんそれも一つの事象だと思います。
記者:
先ほど「最も」の課題は決めにくいと言われていましたけれども、その中で、当面の課題となると何になるんでしょうか。
市長:
先ほどちらっと言いましたけれども、角盤町エリアの活性化、具体的には高島屋東館の問題があると思っています。当面の課題というのは、一つはやはりそれがあると思います。ここは高島屋うんぬんというよりも、やはり角盤町エリアをいかに活性化していくかという視点で物事を捉えなければいけないというふうに思っています。その視点の中に高島屋が当然あるわけでして、一緒に盛り上げるための政策を話し合っていくということが必要だと思っています。
記者:
今のところ、具体的にこうしていきたいというのはありますか。
市長:
それは高島屋の話ですか。
記者:
高島屋について。
市長:
これから、すぐにいろんなこれまでのプロセスをしっかり聞いて、どういったことができるのか、話し合いたいなというふうに思っています。
記者:
前市長がされてきたことを見直して、その中で新しいことを決めていくといったような。
市長:
まずは、前市長がされたことをプロセスをたどりたいと思っています。そこで足りないもの、十分であるもの、そういったものをしっかり見きわめて、もし足りないものがあれば、足りない要素をつけ加えていかなければいけません。そのあたりはしっかりやりたいと思います。
記者:
6月に向けて予算の審議等があると思うんですが、その中で伊木さんカラーとなると何になるんでしょうか。
市長:
まず公約で掲げさせていただいたこと、これはやはりカラーとして出していきたいなというふうに思っています。ただ、掲げたことの中には、大きく取り上げられた割にはもう既に予算がちゃんとついているものもありますので、漏れがないかどうか、そういったチェックはしないといけないと思います。そのあたりでカラーが自然と出てくるんではないかなというふうに思っていますけども。
記者:
今の公約で掲げたことというのを具体的に織りまぜて、もう一度言っていただければ。
市長:
例えば米子駅の南北一体化問題、市役所内では南北自由通路等整備事業となっておりますけども、これは既に予算はついていると認識をしています。それにどれだけ足していくのかどうか、これはやはり中身をもう一回確認しなければいけませんので、補正予算が必要なのかどうかということは確認したいというふうに思います。あるいは、湊山球場敷地の問題も、これもまず話し合いから入るということになりますと、本年度中にどれぐらいの予算が必要なのかというのもまたわかりません。ただ、逆に例えば皆生温泉の活性化の問題ですとか農業の問題、これについてはあまり報道もないところですので、もしかしたらそういったところに補正予算をしっかりつけていく必要があるのかもわかりません。そこはやはり今、既に骨格予算の中でどれだけのものがついているのか、細かく見ていく中で決めていきたいというふうに思います。
記者:
すみません、もう一つ。もうかなりになりますけども、特に鳥取県が、このエリアが北東アジアのゲートウェイ(玄関口)をめざすんだというような言い方をかねてやってこられた。お尋ねしたいのは、そういう政策を掲げるのは、所在は境港市にしても米子に空港があり、境の港湾ありますよね。そういうことが基礎としてあると思いますが、そういうものを生かしてゲートウェイをめざそうという話ですよね。
市長:
はい。
記者:
お尋ねしたいのは、米子市というのは、そのゲートウェイをめざすときのエリアの中にあるのかないのか。鳥取県全体がゲートウェイだよという言い方もあるかもわかりません。あるいはもっと局所的な捉え方があるかもわからない。米子はゲートウェイの中に入るのか入らんのか、そういう意識というか、をお尋ねしたいのと、それから境港の港湾と米子空港をもっと米子も生かせるんじゃないかなという気がするんです。民間から言われたんですけどね。その辺、今頭にお持ちのことをちょっと教えていただきたいんですけど。
市長:
最初のご質問は、当然ゲートウェイとしての意識は持たなきゃいけないと思っています。というのは、別に入り口、出口が境港であり、あるいは米子鬼太郎空港であるというのは物理的には事実ですけれども、そういって受け入れたもの、あるいはここから出していくものがあったときに、やはり地域全体で取り組まなければいけませんから、そういう意味でいきますと、当然米子は大きな責任を負っているというふうに思いますので、そういう意味におきまして、ゲートウェイの一角にあるというのは強く意識しております。 2つ目は何でしたか。
記者:
具体的に難しいと思うんですが、港湾とか飛行場を生かして何か活性化できないかなという、具体案があるわけじゃないんだけど。
市長:
これは、やはり地の利として生かさなければいけないというふうに思っています。ただ港湾があるだけ、空港があるだけではなくて、やはり非常に使いやすい港湾であり空港であるという評判もあるわけですから、そこで米子として、あるいは境港や松江や、そういった広域連携の中で、この港湾機能、空港機能をいかに利便性よく使っていくのか、これは地域発展のために非常に重要なポイントの一つだろうというふうに思っていますから、ここは話し合いの中で具体案を出していきたいなというふうに思っています。
記者:
わかりました。お尋ねした理由の一つが、よくまちの中で聞くんですけど、米子は交通アクセスがいいですよね。でも、なかなか観光資源も、言っちゃ悪いけれども、核になるような観光資源が薄くて、宿泊基地はあるんだけれども、観光客が結構通過しているんじゃないのっていう、海外のお客さんにしても国内にしてもね。通過していただくだけじゃなくて、要は米子に滞在してもらいたいという、そういう声が専らあるもんですから、その辺を伺ったんですけど。
市長:
なるほど。
記者:
ですので、そこはもう最初からおっしゃっている米子のにぎわいづくりというか、そこにかかってくるのかなと思うんですけどね。ごめんなさい、今のは蛇足です。何でそういう質問をしたかということで。すみません、ありがとうございました。
記者:
すみません、先ほど6月補正のほうでも言及があったんですけど、農業の関係で、市長は選挙期間中に、耕作放棄地対策をずっと訴えられてきまして、そのあたりでいろいろ話は聞かれたと思うんですけども、今ある具体策というのは何か考えられているんでしょうか。
市長:
耕作放棄地と一口に言っても、いろんな状態のものがあります。例えばもう地権者がわからなくなっているものだとか、そういうのもあります。早目に手がつけられる耕作放棄地とそうでないものをきちっと区分けをして、これはもう一遍にということではなくて、できるところから始めていくというのが基本だというふうに思います。具体的なエリアも一部伺ってはいるんですけれども、私が実際に確かめに行ったわけでもないですし、その具体的な状況がどういう状況なのかというのもまだ確認をしておりません。ただ、一方で、民間企業のほうも耕作放棄地対策というものを一つの旗印に今頑張っている企業もあります。ですので、そういったところと市役所がどういうふうな形でタイアップして協力してやっていけるのか、そのあたりの調整から入るというふうに私は思っています。
記者:
すみません、大山開山1300年祭の関係で、松江と何か連携するようなお考えはどうでしょうか。
市長:
可能なところで、可能な限りそういった連携はとれればというふうに思っています。やはり大山や大山寺のいろんな歴史的な経緯と、それと松江の歴史的な経緯は連動する部分がありますので、そういった観点からも、もし連携できることがあれば、可能性は探りたいというふうに思います。
記者:
あわせて、ちょっと先ほど郊外の話も出たので伺いたいんですけども、中心市街地活性化も絡む話だと思うんですけど、郊外の方で、90を超えても車を運転される方もおられるぐらい、ちょっと交通の便が悪いエリアに住まれている方もおられるのは事実だと思うんですね。
市長:
そうですね。
記者:
公共交通の利便性を高めようということをずっと訴えられていた中で、今考えられている方策というのはあるんでしょうか。
市長:
公共交通の市内の体系をもう一回確認しないとだめだなというふうに思っています。もっとより多く使われるためにはどうしたらいいのか、そのあたりを見直さないとだめだなというふうな感想は持っています。具体的にといいますのは、選挙期間中、一部では言ってきたんですけれども、例えば循環路線をどういうふうにつくり直すのか、だんだんバスが今ありますけれども、こうしたものがもう少し機能するためにはどうしたらよいか、ルート案も含めて見直すべきは見直したいなというふうに思っています。
記者:
結局中心部に向かう、拠点病院なんかも特にそうだと思うんですけども、医大とか博愛とか山陰労災とかって行くには、どうしても不便な弓浜の方もおられる中で、そこのあたりで医大とかとの連携というのは考えられるものなんでしょうか。
市長:
医大との連携ではなくて、そうですね、直接的にそこに、医大に移送する手段をつくるというのはちょっと今考えてなかったですけれども、今言われたような医大や労災病院、国立医療センター、あるいは博愛病院、そういった人の集まりやすい施設、そこを例えば駅だとか観光地だとか、そういったものと結んでいく循環路線というのはあっていいんじゃないかなというふうに思っています。かなり大きな円にはなると思いますけども、それは一つの考えではないかなというふうに思います。もちろんそれはもう一度、可能性も含めて精査しなければいけませんけども。
記者:
すみません、いいですか。何度か、野坂前市長の市政を見直して、その中で足りなかったものをつけ加えていくというふうに言われていたと思うんですが、あくまで前市政を尊重しつつということでよろしいでしょうか。
市長:
やはりそれは積み重ねてきたものがありまして、全否定する必要はないと思っています。例えば行財政改革を積み重ねてきた実績とか、その辺を否定しては市政の継続性というものがありませんから。しかしながら、その中で、より工夫できるもの、これは工夫を重ねることによって、私は多分大きく変わっていくんじゃないかなというふうに思っています。それをもって後継と言われるかどうかは、それはお任せいたしますけれども、私は変えるべきは変える、残すべきは残すという、そうしないと市長選をする意味がありませんから、そこは市民の皆様のご期待にちゃんと応えたいというふうに思っています。
幹事記者:
とりあえず一旦ここで切らせてもらって、あとは個別でお願いします。
掲載日:2017年4月27日