塞の神祭り

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塞の神祭り
(さい)の神祭り

月日が経つのは早いもので、もう12月になりました。旧暦師走15日には年の最後を飾る祭りの塞の神祭りがありました。塞の神は村境に立っていて、外から入ってくる敵や危険なものを防ぎ、さえぎる神です。テロには最も役に立つ神様ですが、米国にはこの神は居られませんのでお気の毒なことでした。
また、この神は伯耆では縁結びの神と言われています。まことに人間臭い神様で、朝早く参った若者にはじっくり考えて良縁を授けて下さるが、大勢が参りだす頃になると慌ててしまわれて、あれこれ考える暇もなしにバタバタと縁結びをされるので、良縁にならない場合もあると言われており、若者たちは競って早朝に参ったものでした。祭り歌もあってサイの神さん15日、おせ(大人)らちゃ参るが子供らちゃ参らんか、と歌いました。
参拝する時、わらツト(苞)にシトギ団子を入れ、それを背負わせたわら馬を持って参り、供えました。このわら馬の尻尾を境内の祭り火で少し焼いて供えるのが慣わしでした。 尻尾を焼く理由はこうです。

塞の神さんは貧乏な神さんで、あっちこっちで借金しておられるので、年末になると借金取りが、わっとやって来る。が、返す金がないので借金取りにこう言って言い訳されます。「実は返すつもりで金を準備していたが、この間火事にあってみんな焼けてしまった。 信者が納めてくれた馬もこれこの通り尻尾が焼けてしまって・・・」と、借金取りに対する口実を作ってあげるためだそうですと。

米子には塞の神の石神が各地にありますが、他村の石神を取って帰ると、取った村に良縁があるといわれており、昔は石神の争奪戦が村々の若衆の間であったそうです。岡成の石神は、その昔赤松村の青年に取られたので、今度は取って帰れない石神を彫ったとのことです。
塞の神は他に耳の神でもあります。穴を開けた椀が供えてあるのを見かけますが、あれは耳病を治してもらう為の供物だそうです。
暗いニュースの多かった年でしたが、来年こそは塞の神様にしっかり頑張ってもらって、良い年になることを願いながら新しい年を迎えましょう。


岡成の塞の神さん


いちばん古い尾高の塞の神さん

平成13年12月号掲載

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掲載日:2011年3月18日