ラムサール条約湿地登録

本文にジャンプします
ラムサール条約湿地登録

中海がラムサール条約湿地に登録されました

写真:コハクチョウと水鳥公園ネイチャーセンター(米子水鳥公園提供)

平成17年11月8日、ウガンダ共和国で行われた第9回ラムサール条約締約国会議で、米子水鳥公園を含む中海が、国際的に重要な湿地として、条約登録されました。

中海は、鳥取・島根両県にまたがる全国第5位の広さを有する汽水湖で、大山隠岐国立公園と接し、優れた景観をつくり出しています。また、レクリエーション、観光資源、魚介類の生息、渡り鳥の飛来など、私たちにさまざまな恩恵をもたらす貴重な財産です。

中海のラムサール条約登録湿地区域図
(画像をクリックすると、新しいウィンドウで大きな地図が開きます。JPEG 147キロバイト)

写真:湊山公園沖でのボートの練習

ラムサール条約とは「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」のことで、水鳥だけでなく、「湿地の保全」、「湿地の賢明な利用(ワイズユース)」が条約の趣旨となっています。

「湿地の保全」とは、私たちの生活環境を支える重要な生態系と、中海の環境を幅広く保全・再生していくということをいいます。
また、「賢明な利用」とは、中海の生態系などを保全しつつ、中海からの恵みを活用し、農業や水産業、観光、スポーツなどに利用しながら、中海からの恵みを持続的に活用し、地域の活性化を図っていくことをいいます。

しかし、中海の水環境を取り巻く状況は、社会経済活動の発展に伴い、赤潮の発生など、厳しいものがあります。
「保全」や「賢明な利用」は、行政だけでなく市民の皆さんや事業者などとともに考え、さまざまな活動に取り組む必要があります。
今後、「中海賢明利用協議会」などの民間団体と一緒に、中海の恵みを活用していきたいと考えています。

中海がラムサール条約湿地に登録されたことは、ゴールではなく、新たなスタートです。昔の美しく豊かな湖を取り戻せるように私たち1人ひとりが身近なところから、環境に配慮した行動・生活をしていかなければなりません。また、生態系や地域とのバランスがとれ、中海の恵みを持続的に活用し、より良い環境を将来の世代に引継がなければなりません。

中海沿岸クリーンアップ作戦

写真:中海沿岸クリーンアップ作戦のようす ラムサール条約登録を控えた10月16日、湊山公園周辺護岸の一斉清掃が行なわれました。
中海をきれいにしようと、約200人が参加し、2トントラック3台分ものゴミが集まりました。思いがけないゴミの多さに、参加者もあらためて中海の現状に驚くとともに、自分たちの手で守っていこうという気運の高まりを感じました。

彦名・水鳥ふれあいウォーキング大会(中海沿岸)

写真:彦名・水鳥ふれあいウォーキング大会のようす 11月6日に、米子水鳥公園・彦名地区自治連合会主催で「彦名・水鳥ふれあいウォーキング大会」が行なわれました。あいにくの小雨の中、約300人の皆さんが参加されました。
ウォーキングは、粟嶋神社の美しい社叢林から米子水鳥公園→中海沿岸→彦名干拓農地のコースで行なわれ、参加者の皆さんは中海周辺の豊かな自然環境を満喫されたようです。終了後には、中海で獲れたアサリの汁や、彦名食生活改善推進員会によるイモご飯などの地元食材を使った料理もふるまわれました。

このような行事を通して、中海の自然環境に触れることも、「賢明な利用」のひとつです。

写真:米子城址から見る中海(米子湾)

平成17年11月8日から15日にかけて、東アフリカにあるウガンダ共和国の首都カンパラで、第9回ラムサール条約締約国会議が開催されました。
樋口翔一さん(県立米子工業高校1年)が、この会議の協賛事業として開催された、アジア、アフリカの子どもたちの代表による、人と湿地と生きものをテーマとした国際シンポジウム「子どもラムサール」へ参加し、中海を紹介するとともに諸外国の子どもたちと交流し、国際交流や環境意識の重要性を学んできました。
その後、神谷要さん(米子水鳥公園指導員)とともに、本会議にオブザーバーとして出席し、会議の模様を見学しました。

神谷指導員の感想:
「世界第2位の淡水湖のビクトリア湖の湖畔で会議が開催され、世界各国のかたが湿地等の重要性等を討論されたことはたいへん意義深く、これまで多くのかたが行なってこられた長期にわたる環境保全活動が報われ、感激しました。」

ラムサール条約 Q&A

質問なぜ、「ラムサール条約」というの?

回答
正式名称は、「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」で、イランのラムサールという町で「水鳥と湿地に関する国際会議」が開催されたため、この名前が使われるようになりました。
この条約名から水鳥保護条約であるとの印象を持たれるケースが多いですが、3年に1度開催される会議における決議や勧告により、現在では、水鳥だけでなく魚介類などをはじめ、湿地の幅広い機能を保全する条約となっています。

質問ラムサール条約湿地登録地は、日本にどれぐらいあるの?

回答
これまで国内の登録地は、釧路湿原(北海道)をはじめとした13か所でしたが、今回、中海(鳥取・島根県)や宍道湖など、20か所が新たに登録され、合計33か所となりました。 

質問中海は湿地ですか?

回答
ラムサール条約では、沼沢地、湿原、泥炭地または陸水域、および水深が6メートルを超えない海域などを湿地として定義していることから、中海も湿地にあたります。

質問ラムサール条約で中海が湿地登録されましたが、規制は強まりますか?

回答
中海では、これまでと同様に鳥獣などの捕獲が禁止されるほかは、一般市民生活上の規制はありません。

条約そのものには、「登録された湿地の面積を減らさないように努力しよう」とうたわれており、特に規制はありませんが、登録の前提条件として「国指定鳥獣保護区特別保護地区」(鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律第29条)の指定が必要となります。米子水鳥公園を含む中海は、国指定中海鳥獣保護区及び同特別保護地区に、平成16年11月1日から10年間指定されました。
鳥獣保護区では、これまで同様、鳥獣等の捕獲が禁止されます。(有害鳥獣駆除には許可が必要です。)
鳥獣保護区特別保護地区では、鳥獣等の捕獲の規制に加え、水面の埋め立て、立木竹の伐採、工作物の設置については、環境省の許可が必要です。
これらの規制が、ラムサール条約登録によって強まるということはありませんが、「湿地の保全」、「湿地の賢明な利用」を心がけましょう。

米子水鳥公園

…中海に広がる水鳥たちの聖地

米子水鳥公園の場所
(画像をクリックすると、新しいウィンドウで大きな地図が開きます。JPEG 180キロバイト)

水鳥たちのサンクチュアリー(聖地)の米子水鳥公園は、毎年1,000羽のコハクチョウが飛来する西日本最大の越冬地となっているほか、たくさんのガン・カモ類などの水鳥が飛来します。
水鳥公園はこれらの水鳥のねぐらとなっています。水鳥の観察には早朝や夕方が絶好のチャンスです。

リンク(新しいウィンドウで開きます) … 「米子水鳥公園」