令和元年度の米子市の農業集落排水事業について、主な経営指標に基づく経営状況分析や今後の取組など、比較分析結果をお知らせします。
なお、平成30年4月から地方公営企業法の財務規定を適用し、地方公営企業会計へ移行したことに伴い、平成30年度から経営指標の項目と算定方法が変更となったため、平成29年度以前との比較は行っていません。
令和元年度決算経営比較分析表(PDF版)(
173キロバイト)
「類似団体」とは…
公共下水道以外の事業については、供用開始後の年数により類型化されます。
米子市の農業集落排水事業と同じグループの類似団体は、供用開始後の年数が15年以上30年未満の市町村です。

経営比較分析(令和元年度決算)
鳥取県米子市
人口
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147,857人
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面積
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132.42平方キロメートル
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人口密度
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1,116.58人/平方キロメートル
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処理区域内人口
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14,037人
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処理区域面積
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11.70平方キロメートル
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処理区域内人口密度
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1,199.74人/平方キロメートル
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比較分析の内容
経常収支比率
経常収益 ÷ 経常費用 × 100(単位:パーセント)
使用料収入や一般会計からの繰入金などの収益で、維持管理費や支払利息などの費用をどの程度賄えているかを表す指標で、100パーセント以上となっていることが必要です。
使用料などの収益だけでは維持管理費などの費用を賄えていない状況で、採算性の低い事業となっており、今後とも経営改善に努めていく必要があります。
米子市の指数:98.63
- 類似団体内の平均…103.60
- 全国市町村の平均…102.97

累積欠損金比率
当年度未処理欠損金 ÷(営業収益-受託工事収益)× 100(単位:パーセント)
営業収益に対する累積欠損金の状況を表す指標で、累積欠損金が発生していないことを示す0パーセントであることが求められます。本市は平成29年度までは赤字の全額を補てんしていたため全国市町村の平均及び類似団体内の平均を大きく下回っていますが、法適用後の平成30年度からは赤字補てんを縮小したことにより当年度末未処理欠損金が発生しており、0パーセントとなるよう、使用料収入の増及び維持管理経費の節減に努めていく必要があります。
米子市の指数:36.00
- 類似団体内の平均…193.99
- 全国市町村の平均…165.48

流動比率
流動資産 ÷ 流動負債 × 100(単位:パーセント)
1年以内に支払うべき債務に対する支払能力を表す指標で、100パーセント以上となっていることが必要です。本市は1.42パーセントであり、全国市町村の平均及び類似団体内の平均も大きく下回っています。使用料収入に加え、同じ会計の公共下水道事業の現金などにより、日々の支払に支障はありませんが、支払能力を高めるための経営改善に努める必要があります。
米子市の指数:1.42
- 類似団体内の平均…26.99
- 全国市町村の平均…33.84

企業債残高対事業規模比率
(企業債残高-一般会計負担額)÷(営業収益-受益工事収入-雨水処理負担金)×100(単位:パーセント)
使用料収入に対する企業債残高の割合で、企業債残高の規模を示す指標です。平成20年度に整備は完了していることから企業債残高は年々減少しています。また令和元年度は汚水公費負担額(分流式下水道等に要する経費)が増加したため、企業債残高対事業規模比率は0パーセントとなっています。
米子市の指数:0
- 類似団体内の平均…826.83
- 全国市町村の平均…765.47

経費回収率
使用料収入 ÷ 汚水処理費用(公費負担分を除く) × 100(単位:パーセント)
使用料で回収すべき経費を、どの程度使用料で賄えているかを表した指標で、使用料水準等を評価することが可能となる指標であり、100パーセント以上であることが必要です。
全国市町村の平均及び類似団体内の平均を上回っていますが、使用料だけで汚水処理費を賄うことは難しい状況にあり、使用料収入の増及び維持管理経費の節減に努めていく必要があります。
米子市の指数:87.59
- 類似団体内の平均…57.31
- 全国市町村の平均…59.59

汚水処理原価
汚水処理費用(公費負担分を除く)÷有収水量(単位:円/立方メートル)
有収水量1立方メートル当たりの汚水処理に要した費用であり、汚水処理に係るコストを表した指標です。
全国市町村の平均及び類似団体内の平均を下回っていますが、引き続き適正な維持管理により経費節減に努めるとともに、普及促進活動により水洗化率の向上に努める必要があります。
米子市の指数:179.81
- 類似団体内の平均…273.52
- 全国市町村の平均…257.86

施設利用率
晴天時一日平均処理水量 ÷ 晴天時一日処理能力 × 100(単位:パーセント)
施設・整備が一日に対応可能な処理能力に対する、一日平均処理水量の割合で、施設の利用状況や適正規模を判断する指標であり、一般的には高い数値であることが望まれます。
全国市町村の平均及び類似団体内の平均に比べて施設の利用率が低く、施設の有効利用に向けて、一層の普及促進活動を行なう必要があります。
米子市の指数:48.42
- 類似団体内の平均…50.14
- 全国市町村の平均…51.30

水洗化率
現在水洗便所設置済人口 ÷ 現在処理区域内人口 × 100(単位:パーセント)
下水道が利用できる地域で、実際に水洗便所を設置して下水道を使っている人口の割合を表す指標で、100パーセントとなっていることが望ましいものです。
類似団体内の平均及び全国平均とほぼ同率ですが、財政の健全性確保に向けてより一層の普及啓発活動に努める必要があります。
米子市の指数:87.03
- 類似団体内の平均…84.98
- 全国市町村の平均…86.22

管渠(かんきょ)改善率
改善(更新・改良・修繕)管渠延長 ÷ 下水道管渠延長 × 100(単位:パーセント)
当該年度に更新した管渠延長の割合を表した指標で、管渠の更新ペースや状況を把握できます。
令和元年度末で平均耐用年数である50年に達した管渠はなく、現在は必要に応じて補修等を行なっていますが、管渠の現状を把握・分析し、適正な維持管理・延命化を図っていく必要があります。
米子市の指数:0.00
- 類似団体内の平均…0.02
- 全国市町村の平均…0.02
掲載日:2021年3月4日