米子あっちこっち第10回【韓国のお正月風景】

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米子あっちこっち第10回【韓国のお正月風景】

こんにちは、米子市国際交流員の나리 (シン ナリ)です。

みなさん、새해 복 많이 받으세요 [セヘポンマニパドゥセヨ]!
(韓国語で「明けましておめでとうございます」という意味です
遅いですよ、と思うかたもいらっしゃるかもしれません。
でも韓国の今がお正月シーズンです。

韓国は旧暦の1月1日がお正月なので、
今年は2月12日がお正月「 (ソルナル)」です。
これは中国のお正月である「春節」やベトナムのお正月「テト」も同じだそうですね。
旧暦のお正月は毎年日にちが違うので、
いつも新しいカレンダーをもらうと、今年はいつだろうと確認する楽しみもあります。

韓国は「ソルナル」になると家族みんなが集まり、
ご先祖様に新年をよろしくお願いしたり、
大人から子どもにお年玉をあげたり、
またおいしいものをいっぱい食べたりします。
特にご先祖様への供え物として色んなチヂミを作るので、
「ソルナル」になると家中が油のにおいでいっぱいです。
作り終えたらその油のにおいをとるために銭湯に行くのもいつものパターンですね。


チヂミは今年2月16日の米子市の学校給食「国際交流給食」のメニューとなります。



そして「ソルナル」と言えば欠かせないのが、
韓国のお雑煮「국 (トックク)」です。
韓国では「ソルナル」に「トックク」を食べないと1才歳をとったと言えません。
국 (トックク)」 は餅を意味する「떡 (トク)」とスープを意味する「국 (クク)」の合成語です。
地域によって入れるものが違うんです。
朝鮮半島の南では餅入りスープを、北では餃子入りスープを食べます。
私の地元である江原道(カンウォンド)はちょうど真ん中であるため
餅と餃子を両方入れます。

そこで今回は韓国のお雑煮「トックク」を作ってみました。
作るとはいえ、冷凍やインスタントのものを組み合わせただけですが、
自宅で作ってみたいかたのために簡単にその作り方を説明します。

「トックク」1人前の材料は、
水500ml、トックク用もち(スライスしたもの)100g、
卵1個、ダシダ 小さじ1と2分の1、ねぎです。
あとは好みで味をさらに韓国の味にさせるおろしニンニクやすりごま、
薬味として韓国のりがあるといいです。

ちゃんと作るとしたら牛や鶏、イワシや昆布でだしをとって作るのですが、
今回は簡単に作りたいので韓国の定番の調味料である「ダシダ」を使います。
「ダシダ」は牛肉が入るのでベジタリアンのかたは野菜由来の調味料「ヨンドゥ」をお使いください。


トックク作り方の写真
韓国のお雑煮「トックク」を作る方法  ©KOGL



作りかたはとても簡単です。
まず餅は水にさらしておきます。
ねぎは斜め切りにして、錦糸卵を作っておいてください。
鍋に水とダシダを入れて火にかけます。
より韓国の味に近づけたいかたはこのタイミングで
おろしニンニクを少し入れてください。
沸騰したら餅とねぎを入れ、中火に弱めて3分くらい煮ます。
どんぶりに盛り付け、最後に錦糸卵をのせれば完成です。
ちぎった韓国のりやすりごまを好みでのせればより本格的になります。

もちと一緒に餃子3個くらいを入れれば
私の出身地、江原道(カンウォンド)がある中部地方のトッククになります。
餃子は韓国の冷凍餃子か普通の水餃子をおすすめします。
韓国の餃子は色んな具のものがありますが、キムチを入れた餃子もよく食べます。
特にキムチ入り餃子はわざと崩してスープと混ぜると
ピリ辛キムチスープの味に変わるので二度楽しめますよ。


トッククできあがりの写真












私が作ったトッククです。豪華に牛肉も入れました。

私は気持ち薄めくらいの味に仕上げて、
食べる直前に韓国のりをちぎったものを
これでもかというぐらいもりもり載せて食べるのが好きです。
ぜひ試してみてください。

もう立春が過ぎましたが、なかなか暖かくならないですね。
今年もゆっくりいろんな話題で発信していきたいと思いますので
引き続きよろしくお願いします。
それではみなさん、お体ご自愛ください。   
  

                                  米子市国際交流員 シン ナリ


掲載日:2021年2月10日