よなごびと第41回「山根正子さん(看護師・医療ボランティア)」

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よなごびと第41回「山根正子さん(看護師・医療ボランティア)」

”その国の人たち自身で
健康を守れるように”

山根正子さん バストアップ画像

大山町出身の看護師である山根さんは、自身の経験や知識を生かし、ネパールで37年間に渡り医療奉仕活動に従事されてきました。その功績が称えられ、昨年、旭日単光章を叙勲されました。新型コロナの影響で一時帰国を余儀なくされ、現在は米子市にお住まいです。

鳥取の看護学校を卒業し、さまざまな病院で経験を積んだ山根さん。子どもの大学卒業が決まり、今後の働き方について考えていたところ、ネパールに無料診療所を作る話が舞い込みました。山根さんは以前旅行で現地を訪れており、そびえ立つ山と、麓に広がる菜の花畑の風景に郷愁を感じたのだそう。自分を必要としてくれる人に人生を捧げる覚悟で、46歳で単身ネパールに渡りました。

ネパールのこどもたち

首都カトマンズ市の郊外にある小さな診療所で患者と向き合いながら、貧しい環境でも医療を実践するために、現地に生える薬草で漢方薬を作り、設備などが手軽で済む鍼灸の施術で治療にあたりました。また、衛生指導や栄養指導にも取り組みました。
鍼灸風景

国民の健康はその国の人たち自身で守れるようにと、山根さんは後継者の育成にも尽力し、ネパール初の鍼灸学校も開設。今ではたくさんの卒業生たちが鍼灸師として活躍しています。今年85歳を迎える山根さん。今後について聞くと「もう一度ネパールに行って、学校の施設を充実させたい」と目を輝かせます。

掲載日:2022年3月25日