米子市の財政分析(貸借対照表・行政コスト計算書)

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米子市の財政分析(貸借対照表・行政コスト計算書)

米子市では、財政状況を企業会計にならって、「貸借対照表(バランスシート)」と「コスト計算書」によって分析しています。

貸借対照表・行政コスト計算書

【資料】
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なお、平成12年度から15年度までは旧米子市の数値で、平成16年度は旧米子市・旧淀江町・新米子市(合併した平成17年3月31日の1日分)を合算した数値で作成しています。

バランスシートにみる「米子市の資産と負債」

現在、市町村の会計は1年間のお金の出入りを記録する単式簿記で行なわれています。
この方法では、その年にどのような収入があり、それをどのように使ったかはわかりますが、市の所有する学校や公園など、これまでに社会資本として整備されてきた資産がどのくらいあるのか、また、借金などの負債をどのくらい抱えているのかなど、今までに蓄積された情報が読み取れません。
これに対し、企業会計では、1年間にどのくらい利益をあげたかを示す損益計算書や、今までに取得した資産の内容を表す貸借対照表(バランスシート)を使って、経営成績や財産の蓄積内容を知ることができるしくみになっています。
こうしたなか、総務省(当時の自治省)が平成12年3月に示した作成マニュアル「地方公共団体の総合的な財政分析に関する調査研究報告書」に基づき、所有する資産や負債の状況を一覧できるバランスシートを作成しました。

【バランスシートの左側は「借方」】

「借方」は、米子市がこれまでに整備してきた建物や土地、備品、現金や貯金などの「資産」の状況を表します。
資産は、大きく「有形固定資産」、「投資等」、「流動資産」に分けられます。

【バランスシートの右側は「貸方」】

「貸方」は、将来にわたって返済すべき地方債や職員の退職金などの「負債」と国や県からの補助金と市税などの一般財源等の「正味資産」に分けられます。

【バランスシート作成の考えかた】

「借方」と「貸方」は、常に同額となります。
つまり、資産=負債+正味資産で左右のバランスがとれている状態なので、「バランスシート」と呼ばれます。
今回作成したバランスシートは、総務省がまとめた作成方法に基づき、普通会計を対象として作成しました。
普通会計とは、全国の市町村と比較できるように、統一的な基準に基づいた会計区分のことです。
米子市の場合は、「一般会計」に、「市営葬儀事業特別会計」・「南公園事業特別会計」・「住宅資金貸付事業特別会計」・「土地取得事業特別会計」・「高齢者住宅整備資金貸付事業特別会計」・「崎津団地開発促進事業特別会計」・「市営墓地整備事業特別会計」・「市営墓苑事業特別会計」の8つの特別会計と「駐車場事業特別会計のうち駐輪場部分」を合わせた会計をいいます。(市営墓苑事業特別会計は、平成16年度から)

行政コスト計算書

企業会計では、一般企業は利益を目的として活動しているため、損益計算書で売上に対応する売上原価を費用として算出し、それを損益計算の基礎として利益を算出します。
それに対して地方公共団体では、営利活動を目的としないため、このような損益計算ではなく、あるサービスにどれだけのコストがかかっているかなど、行政コストの内容自体の分析を行なうことを目的としています。

【「行政コスト計算書」とは】

対象となる会計範囲は、バランスシートと同じく普通会計です。
計上しているコストの範囲は、その年度中に提供した行政サービスに要する経費のうち、資産形成につながる経費を除いた現金支出に、減価償却費、不納欠損額、退職給与引当金といった非現金支出を加えたものになっています。

【行政コストの分類】

行政コストを、大きく分けて「人にかかるコスト」「物にかかるコスト」「移転支出的なコスト」「その他のコスト」の4つに分類しています。
「人にかかるコスト」とは、行政サービスの担い手である職員に要するもので、人件費と退職給与引当金繰入などからなります。
「物にかかるコスト」とは、地方公共団体が最終消費者になっているもので、委託料や備品購入費などの物件費、施設の維持管理に要する維持補修費、有形固定資産の減価償却費からなります。
「移転支出的なコスト」とは、他の主体に移転して効果が出てくるようなもので、生活保護などの扶助費、負担金や補助金などの補助費等、特別会計に対する繰出金、他団体への建設費補助金からなります。
「その他のコスト」とは、これら3つに属さないコストで、災害復旧事業費、失業対策事業費、地方債や一時借入金の支払利息である公債費、債務負担行為繰入、市税・使用料などの不納欠損額からなります。

掲載日:2003年2月10日