よなごびと第20回「山舩晃太郎さん(水中考古学者)」

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よなごびと第20回「山舩晃太郎さん(水中考古学者)」

” 沈没船は昨日沈んだかのよう
ミステリアスで魅かれます ”

山船さんバストアップ画像

水中考古学とは、沈没船など水中に沈んださまざまな遺跡を調査し、歴史を紐解く学問です。山舩さんは水中考古学者として米子を拠点に世界中の海へ潜ります。

「海底で見つかるのは主に商船。船や積み荷を調べると、当時の交易や造船技術について知ることができます。」水中は保存状態が良く、沈没船はまるで昨日沈んだかのよう。山舩さんはそんな沈没船に「ミステリアスで魅かれる」のだそうです。

 沈没船調査の様子

山舩さんが水中考古学者をめざしたのは大学4年生のとき。
卒業論文のテーマを決めるため、図書館で手に取った本に水中考古学について書かれていました。「もともとインディ・ジョーンズが好きで考古学に興味があった」という山舩さん。一念発起し、水中考古学において一番の権威であるアメリカの大学へ入学しました。

「最初は英語も全く話せず、授業を理解するのがとにかく大変でした。でも、勉強が楽しかったから乗り越えられた」と10年間のアメリカ生活を振り返ります。

 遺跡の3Dデータ画像

山舩さんの将来の夢は、遺跡のデータを保存し、次の世代へ残すこと。

「遺跡は火災や地震、盗掘者に破壊されることもある。しかし、遺跡の3Dデータを作って保存すれば、情報を後世に残すことができる」と遺跡を守る活動にも意欲をみせます。「でも、まだしばらくは研究に打ち込みたいですね。」古代と未来を行き来する山舩さんの冒険は、まだまだ続きます。

掲載日:2020年7月31日