平成29年度 米子市学校教育の指針

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平成29年度 米子市学校教育の指針

豊かな人間性と創造力を持った子どもの育成

少子高齢化や高度情報化、厳しい経済情勢や格差の存在などを背景として、社会情勢や人々の価値観は大きく変化してきており、より一層、自らを律しつつ、他者と協調し、人を思いやる心や感動する心など子どもたちの豊かな人間性を培う必要がある。
本市の児童生徒は、全国学力学習状況調査の結果を見ると、人を大切にしたり、思いやったりすることの大切さを十分に理解している。また、地域社会の一員として、自分の役割を果たしていきたいという意欲が高い。一方、人権学習に関する児童生徒意識調査を見ると、認め合うことを中心とした取り組みによる仲間づくりの成果は見られるが、すべての子どもの自尊感情が十分に高まっているとは言えないなどの課題もある。そのため、いじめ、不登校、学級が機能しない状況など、様々な問題が見られる。そこで、次の取り組みの中で自他を尊重する態度の育成と児童生徒の自主的・自発的な活動を小中学校が連携して推進し、「豊かな人間性と創造力を持った子どもの育成」に努める。

主な取組み

(1)心の教育の充実
思いやりの心を持ち、かけがえのない自他を尊重することの大切さを実感できるよう、豊かな体験活動や道徳教育の一層の充実を図るとともに、我が国や郷土の文化・伝統のすばらしさを認識し、誇りを持てる学びの創造に努める。
また、支え合い共に生きる福祉の心を育むとともに家庭や地域社会との連携を図り、美化活動、ボランティア活動、交流活動などを通して、協力や奉仕の態度、実践力の育成に努める。

(2)人権教育の充実
一人一人の存在を認め合い、他者を思いやる気持ちと、自分に自信と誇りを持てる教育の充実に努める。また、自他を尊重する態度を育成するため、人権に対する正しい理解を深め、人権問題を自らの問題として自覚できる豊かな人権感覚と、生活の中にある課題の解決を図っていく実践的な態度の育成に努める。

(3)生徒指導の充実
児童生徒の実態を的確にとらえ、一人一人に寄り添ったきめ細かな指導・支援の充実に努めるとともに、誰もが安心でき安全で楽しい学校づくりのために、児童生徒の自主的・自発的な活動を推進する。また、多様化・深刻化する子どもの問題行動やいじめ、不登校を未然に防ぐとともに、学級が機能しない状況等に適切に対応するため、校内指導体制を一層充実させるとともに、教育相談活動の充実や関係諸機関との連携を図り、学校、家庭、地域社会が一体となって生徒指導の充実を図る。

(4)キャリア教育の充実
児童生徒が将来、自立した社会人として積極的に社会参画できるよう、自分を見つめ、自分の適性について理解を深めたり、働くことの大切さや人の役に立つことの喜びを実感したりする系統的な学習活動の充実を図る。

(5)環境教育の充実
環境問題に関心を持ち、環境に対する人間の責任と役割を理解し、環境問題を自分と関係づけながら持続可能な社会の実現をめざし、よりよい環境づくりのために配慮した行動をとることができる実践力の育成に努める。

確かな学力を身につけた子どもの育成

これからの知識基盤社会(新しい知識・情報・技術が政治・経済・文化を始め社会のあらゆる領域での活動の基盤として飛躍的に重要性を増す社会のこと)を担う子ども一人一人の「生きる力」を育むためには、知識・技能や思考力・判断力・表現力、学習意欲などの確かな学力の育成がますます必要となってきている。

本市の全国学力・学習状況調査の結果を見ると、児童生徒の学習意欲の低下や基礎的・基本的な学力の定着に一部課題があるほか、習得した知識を活用する力をさらに伸ばすことや計画的な家庭学習の定着などの課題も見られる。
そこで、全教育活動を通じた学力形成、少人数学級編制の特性を生かした一人一人に応じたきめ細かな指導などに取り組む必要がある。

主な取り組み

(1)学力の向上を図る学びの充実
反復練習やドリル学習の実施、中学校区による小中一貫した学習規律や学習形態の定着、家庭と連携した学習習慣の定着等を行うことで基礎的・基本的な学力の定着を図る。また、主体的・対話的で深い学びや問題解決的な学習を取り入れた授業を積極的に行なうことで、思考力・判断力・表現力の育成に努める。

(2)特別支援教育の充実
ユニバーサルデザインの授業づくりを行ない、わかる・できるという実感を大切にした指導に努める。また、児童生徒の障がいの種類や程度、能力や適性を的確に判断し、多様な学びの場の充実を図る。さらに、障がいの有無にとらわれることなく、校内支援体制の整備や個別の指導計画等の活用を図りながら、継続的な教育支援を行なう。

(3)外国語活動・英語教育の充実
小学校の英語教科化を視野に入れ、米子市外国語指導助手(ALT)や地域人材、教育機器などの活用を図る。また、小学校から中学校を見通した指導を行ない、児童生徒のコミュニケーション能力の育成に努めるとともに、諸外国の多様な生活や文化を理解し尊重する態度を育成する。

(4)図書館教育の充実
学校図書館の利活用を図ることで、子どもたちの主体的、意欲的な学習活動や読書活動の充実に努める。また、朝読書や地域読書ボランティアなどと連携した本の読み聞かせなどの活動を通して、読書の喜びや楽しさを体感させるなど読書の幅を広げ、質を高める指導の充実に努める。

(5)情報教育の充実
必要な情報を主体的に収集、処理、発信する能力の習得とともに、発達段階に応じた、より適切な情報とのつき合い方など、モラルに関する意識を高め、高度情報化社会に対応できる態度の育成を図る。また、情報端末などのICT機器や情報通信ネットワークを積極的に活用した授業実践に努める。

健康でたくましく、命を大切にする子どもの育成

子どもを取り巻く生活環境の急激な変化などの要因により、体力・運動能力の低下、二極化傾向、外的要因による健康被害など、体力向上や健康の保持増進に係る問題が喫緊の課題となっている。また、多様化する現代的課題に対して、子どもの安全・安心に対する懸念が広がっている。さらに、遊びの形態が変化し、現実感覚が麻痺することで、命の重みに対する感受性が弱まっていることも指摘されている。
全国体力・運動能力・運動習慣等調査結果から、本市の子どもの体力・運動能力における課題が見られる。また、全国学力・学習状況調査の質問紙調査などの結果からは、子どものメディアへの依存の度合いが高まってきているなどの課題が見られる。そのため、メディアと適切に付き合うためのルール作りやモラル意識を培う必要性が求められている。

こうしたことから、子どもの体力・運動能力の向上、健康で安全な生活、自他の命を大切にする心の育成に力を入れていく必要がある。

主な取り組み

(1)体力・運動能力の向上を図る取組の充実
発達段階に応じた適切な運動を行なったり、運動能力を高めたりするための 指導方法の工夫改善を図り、児童生徒の体力・運動能力の向上に努める。また、運動の楽しさや喜びを実感させることにより、生涯にわたって健康を保持増進し豊かなスポーツライフの実現に向けた意欲と実践力の育成に努める。

(2)健康教育の充実
児童生徒の健康の保持増進を図るため、健康に関する保健指導を行なうとともに、定期健康診断を実施し、疾病の防止や早期発見に努める。また、保健の学習を中心に、基本的な生活習慣の定着に努める。さらに、食に関する知識を習得させ、自然の恩恵や食に関わる人々への感謝の念や理解を深め、望ましい食習慣の形成に努める。

(3)いのちの充実
心身に様々な影響を与え、健康を損なう原因となる喫煙、飲酒、薬物乱用、メディア依存等に関する理解を深めるとともに、健康を害する状況に陥らないようにするための思考力・判断力の育成に努める。また、人間の誕生の喜びや、生きることの尊さを知り、自他の生命を尊重しようとする態度や実践力の育成に努める。

(4)安全教育の充実
身の回りの生活における危険から身を守るために、各々の要因の理解、予測する力の育成、状況に応じた適切な対策をとるなどの実践力の育成に努める。また、自然災害・人的災害などへの備えや、災害発生時及び発生後に周囲の状況に応じて安全に行動することなど、防災教育を通して災害から身を守る態度や実践力の育成に努める。

平成29年度学校教育推進の重点

  •  基礎・基本を身に付け、他者とかかわりながら学び続ける子どもの育成
  • 相手を意識し、場に応じた話し方ができる子どもの育成

  • 安心・安全な学校づくりに向けた、児童生徒の自主的・自発的な活動の推進

  • 災害時の具体的な場面を想定した防災教育の推進

  • 多様性の中で、違いを認め合える人権感覚を培い、自他の人権を尊重できる教育の推進

掲載日:2017年4月25日