冬季を中心に、感染力の強いノロウイルスを原因とする感染性胃腸炎や、食中毒などの健康被害が発生しています。
感染力が非常に強く、ごく少量のウイルスでも口から体内に入ると感染します。ノロウイルスを正しく知って、感染を予防しましょう。
ノロウイルスとは…
主に冬季に発生するウイルス性食中毒の原因ウイルスです。国内では、ノロウイルスによる食中毒は、12月頃から翌年1月に、感染性胃腸炎は、11月頃から翌年2月の間に、全国的に流行しています。
症状
潜伏期間は、24時間から48時間で、主な症状は、吐き気、おう吐、下痢、腹痛、発熱などです。
感染経路
- ノロウイルスに感染したヒトのおう吐物や便には、ウイルスが含まれています。そのおう吐物や便の処理が不十分だと、直接ヒトの口から取り込まれ感染します。
- ヒトが集まり、ヒト同士の接触の機会が多いところでは、飛沫感染等により直接感染します。
- ノロウイルスに感染したヒトが、用便後の手洗いが不十分なまま料理すると、食品がウイルスに汚染され、その食品を食べることにより感染します。
- ヒトから排出されたウイルスが、河川を経て海にたどり着き、それにより汚染された二枚貝を、不十分な加熱で食べることにより感染します。
予防方法
十分な手洗いと調理用具の洗浄により、ウイルスを洗い流すことが最も重要です。調理や食事の前、外出後、トイレの後、おう吐物・便を処理した後には、必ず手を洗いましょう。また、二枚貝を生や半生で食べると食中毒にかかる可能性があります。加熱処理は、ウイルスの活性を失わせるのに有効です。食品の充分な加熱(中心部85度以上で90秒以上)、調理器具の加熱消毒をしっかり行ないましょう。
二次感染の予防
- おう吐物や便で汚れた衣類等を片付けるときは、ビニール手袋、マスクなどを使用しましょう。 また、洗う時は、他の衣類と分けましょう。
- おう吐物などを片付けた用具、雑巾類は、塩素系漂白剤でつけ置き洗いをしましょう。
- おう吐などで汚れた床は、塩素系漂白剤を含めた布で覆い、しばらくそのまま放置して消毒しましょう。
- 汚物の片付けが終わったら、よく手を洗い、うがいをしましょう。
ノロウイルスの症状が現れたら
おう吐や下痢などが続くときは、脱水症状にならないように水分補給に努めましょう。子どもや高齢者の場合、重症化することがあります。症状があらわれたら、早期に医療機関を受診しましょう。
くわしい情報などは
【参考】
… ノロウイルスに関するQ&A(厚生労働省ウェブサイト)
… ノロウイルスなど感染性胃腸炎の予防法(鳥取県ウェブサイト)
掲載日:2015年11月12日