上淀地区伝統の八朔行事

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上淀地区伝統の八朔行事

淀江町福岡の上淀地区では、毎年9月の第1日曜日に、伝統行事である八朔の綱引きが行なわれます。
平成24年9月2日、上淀集落の人たちが天神垣神社に集まり、藁でクチナワサンと呼ばれる大蛇を作るところから、この行事が始まりました。

クチナワサンを作る様子(クチナワサンを作る様子)

およそ50メートルほどの長さの大蛇が完成すると、自治会長さんが頭を、他の人たちが胴体を持って、境内の荒神さんの周囲を3回まわりました。その後、頭は胴体から外して灯籠の上に置かれ、そして胴体は集落の中心部に運ばれて、上手と下手に分かれて綱引きが行なわれました。

クチナワサンの頭(灯籠の上に置かれたクチナワサンの頭)

綱引きは3回行なわれ、子どもからお年寄りまでたくさんの人たちが参加しました。上手が勝てば山手の田が豊作になり、下手が勝てば下の田が豊作になるということだそうですが、1勝1敗1引き分けという結果に終わりました。

八朔綱引き(八朔綱引きをする集落の人たち)

この綱引きの歴史は、少なくとも文久元年(1861年)まで遡ることができ、当時の記録によれば、村人たちが縄の両端を力一杯引いて、切れたところの長短で村の豊凶を占っていたということです。

 

八朔とは旧暦の8月1日のことで、この頃早稲の穂が実ることから「田の実の節句」とも言われます。各地でいろいろな行事が行なわれていますが、綱引きをするのはこの上淀地区だけです。かつては同じ淀江町内の小波や今津、そして兵庫県但馬地方に伝承されていましたが、いずれも現在では行なわれていません。上淀地区で行なわれている行事は、八朔綱引きの唯一の伝承例となる貴重なものです。

掲載日:2012年9月4日