県指定無形民俗文化財「米子盆踊」

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県指定無形民俗文化財「米子盆踊」

米子市街地に位置する冨士見町は、昔から先祖を敬う信仰心が厚く御仏の供養の盛んな所で、江戸時代からお盆を迎えるたびに、先祖の供養として豪壮な念仏踊りが太鼓やハヤシによって夜更けまで踊り明かされていました。
この踊りは「冨士見盆踊り」と呼ばれ、三百数十年前から伝えられてきたといわれますが定かではありません。盆の13日から16日まで個人の家の門や、初盆を迎える家の門で踊られていたそうです。

昭和42年(1967)、市民に普及し長く後世に継承していく為に「米子盆踊り」と名称を改められ、開催場所を公会堂広場に移して今日まで伝承されています。
米子盆踊りには、それぞれ振りの異なる「たいしょう踊り」、「こだいじ踊り」、「さいご踊り」の三つの踊りがあり、これに素朴な唄とハヤシと太鼓で構成されています。
「たいしょう踊り」は別名「ばんば踊り」と呼ばれ、由来については「馬場で踊られた」からとか、「太鼓のバンバンという擬音」からきていると言われています。また、「さいご踊り」は「在郷踊り」がなまったもの、「こだいじ踊り」は「新保広大寺節」が元とも言われています。人伝えで伝承される民俗芸能は、時代や地域で少しずつ変化し由来も定かでなくなるのが通例のようです。

庶民的で素朴な踊りですが、古い形と格調の高い盆踊りです。
毎年、8月14日の夜に米子市公会堂の広場で盆踊り大会が開かれ多くの市民が参加して踊っています。

【代表的な歌詞】

サアサ踊り場に来て踊らぬ人に
(アラドッコイセ)
腹に八月(やつき)の子が宿る 宿る
(ドッコイ ソラソラ)
アアア盆が来た来た踊り子がそろうた
(アラドッコイセ)
稲の出穂よりなおようそろおた
(ソリャドッコイ ソラソラ)

―こだいじ踊り

 こだいじ踊り

サアサ ヨウホイ アドッコイセ
歌の先生が数ある中で
(ア ドッコイセ)
下手なわたしが音頭とる
(ササヨイサアノ ヨイヤナア)

―さいご踊り

 さいご踊り
県指定無形民俗文化財「米子盆踊」
掲載日:2012年8月22日